まるぞう備忘録

無題のドキュメント

懐刀の準備。(サイコパスへの対抗)。

2016-10-09 10:20:59 | まるぞう経営学

 残業時間をオーバする過酷な仕事環境を苦に女性社員が自殺した事件がありました。誠に痛ましい話です。この女性社員の方のご冥福をお祈りします。あと残されたご家族と。
 この方は、母子家庭でお母さんを楽させたいと猛勉強し、日本で一番難しい大学に入学し、そして日本で一番大きな広告代理店に就職されましたが、想像以上に過酷な職場環境であったようです。


 報道では残業時間の多さが自殺の問題であったように言われておりますが、それは母親がその企業を訴えるにはその部分しか材料がなかったからであろうと思います。
 本当の自殺の理由は残業時間の多さではなく、パワハラとセクハラであったと思います。(パワハラセクハラがなく単純に残業時間が長いだけでは、人は簡単には自殺を選ばないでしょう。)


 立場の弱い相手(女性であり部下であり)を、逃げ道がないように追い込んだサイコパス上司がいるのであれば、それは畜生であり、許されない所業です。しかしその所業は現在の日本の法律では裁かれないかもしれませんが、セクハラパワハラを行った上司がいるのであれば、彼は残りの人生は悔恨と亡くなった部下への供養の気持ちで費やして欲しいと思います。



 仕事とは理不尽なものです。その理不尽さを観察体験するところにのみ、職場の意味があります。しかし大切なのは理不尽さの「観察」のみであり、決してその「理不尽さ」に呑み込まれてはいけません。
 私達は理不尽な職場を、呑み込まれず一歩離れて「観察体験」することで以下のような世の中の仕組みを肌で知ることができます。


 一つはオモテに見えることとウラの本質は真逆であることを知ります。
 誰もが憧れる華やかな職場ほどウラの人間関係のドロドロは汚いものです。逆に新卒さんが敬遠する地味で目立たない職場こそ人間関係が暖かいかもしれません。
 また虚勢を張って威張っている人間ほど弱いものです。逆に目下の人に丁寧な人は人間的に強い人です。そのように人のオモテの顔とウラの本質が真逆であることを、仕事という人生の体験を通じて知っていくことができます。


 またもう一つは、段取りの仕組みの能力も鍛えることができます。段取りとは「次にどうなるか」「最悪を想定して準備する」という心配り(こころくばり)のことです。そして現代の世の中の仕事の半分は「段取り力」であると言えるかもしれません。
 この「段取り力」が鍛えられることで、私達は自分の人生において「最悪を想定準備する」という能力も鍛えられることでもあります。(この「最悪想定準備」能力は人類の次の進化で必要な能力だと私は勝手に妄想しています。)


 そして共感力も身につけられることも、理不尽な職場の「観察体験」で得られる大切な能力であろうと思います。
 その職場環境で一番弱い立場の人に目線を合わせることをトライエラーできます。私のように傲慢で鼻っ柱の強い人間には一番重要な「観察体験」の意味であると思います。謙虚さは頭を打たれないと身につかないものですから。
 その観察を経て、威張る人間こそ、弱い人間であることも知っていきます。その観察結果から、その人間もさらに上の上司から強い圧力を受けていることも知ります。
 また華やかな業界の華やかな職場ほど、サイコパスによる潰し合いが日常茶飯事であることも、一歩離れた観察から知ることができます。



 職場に挑む時は、自分の意志として「理不尽さを観察体験する」実験であると心の中で宣言することが必要であります。であれば、どんなに上司や客から罵倒されても、自分の心を傷つけることはなくなりますから。今回の女性社員も、自分の本当の心は職場から一歩離していればなあ。と思わざるを得ません。


 そして彼女に知って頂きたかったことは、上司のサイコパス(知能が高く、相手を心理的に傷つけることで自分が快感を得る変質者のこと)に対抗する最も効果的な方法は、プロの専門家に相談することであったということです。サイコパスによるパワハラやセクハラは第三者機関はいつでも相談にのってくれます。


 逆にサイコパス側の戦略としては、部下の社員が、第三者の専門家に相談したり、会社を辞めないように、巧妙に巧妙に囲い込むであろうと思います。自分の部署に放り込まれた自分の獲物を、簡単には逃さないぞ。と彼は獲物に執着しているかもしません。彼は変質者でありますから、できるだけ効率的に長期間相手を心理的にいじめたいと思っていることでしょうから。
 ですから、サイコパス上司にとって一番困ることは、せっかくの獲物が退職してしまうことであり、また第三者機関に訴えることです。


 従って自分の上司がサイコパスだろうかと疑わしい時は、いつでも彼が一番嫌がる切り札を自分が持っていることが重要です。(これが「最悪を想定した準備段取り」)
 いつでも「退職しても良い」という覚悟、特に両親あるいは配偶者にその覚悟を伝えておくこと、そして第三者機関相談し、必要な証拠を淡々と集めておくこと。


 理不尽な職場においては、この懐刀の準備は自分の身を守るために、大切なことであると思います。



 ありがとうございます。
本日は月の最遠日より5日ですね。



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