まるぞう備忘録

無題のドキュメント

新卒候補生の君たちへ。その1。

2016-10-10 10:44:46 | まるぞう経営学

 これから就職をする新卒候補さんへ。
 今日は私の友人の話をしたいと思います。A君と言います。


 A君の性格を一言でいうと「真面目」でした。真面目の上に◯◯という言葉がつくほど真面目でした。一方私はもう本当に子供の頃から「いいかげん」人間でありましたから、二人は気が合って子供の頃はずっと友人どうしでありました。


 先日数十年ぶりにA君と再開しました。地味であったけど、真面目な彼は、本当に幸せな人生を送っていて、私はとても嬉しかったのでした。



 真面目な彼は、大学卒業後、堅い中堅の技術会社に就職したということでした。彼はその会社で機械設備を世界中に設置するエンジニアの仕事に配属されました。
 その仕事で必要なのは、慎重さでした。とにかく海外の事情は日本と異なり、いい加減な周囲ばかりなのですが、彼はただただ生来の慎重さから、彼の仕事には失敗がない。とお客さんから評価され、その会社でも重要な人材にと昇格していきました。


 しかし生活のほとんどを海外で暮らす仕事をしていては、結婚ができない。と考えて彼はその会社を退職したのでした。会社からは相当引き止められたとのことですが、彼は結婚するためには日本に生活基盤がなければならない。今の会社は仕事は楽しいが、日本勤務は難しい。判断して引き止めを振り払って退職したのでした。


 次に彼が就職したのは外資系会社でした。海外駐在が長かった彼は仕事英語が使えることが重宝されて入社できたのでした。
 しかし入社してすぐ、その外資系の社風は彼には合わないことに気づきました。知らないうちにどんどん勝手に自分の責任範囲が押し付けられることに気がついたのでした。その外資系の会社は社風として、とにかく仕事の責任は他のメンバーに押し付ける。というものだったそうです。逆にそういう押し付け合いでも生き残るかどうかが、優秀な人材の条件なのでしょう。
 彼は真面目なゆえ、逆に責任範囲だけは明確にされていないと彼の緻密さが生かせないのでした。


彼の立派なところは、これでは自分が潰れてしまう。と思って早々にその会社を辞めたところでした。彼は、自分が壊れるか壊れないかの境界を自分で知っていたのでした。彼はただ単に「真面目」なだけではなく、自分が壊れるくらいなら辞めた方が良い。という判断が冷静にできたのでした。
 そういえば、前の会社も、海外赴任ばかりで、結婚できないのなら辞めざるを得ない。と割りきっていました。



 彼は、真面目ではありましたが、仕事に対して一歩距離を置く冷静さがありました。そしてその冷静さが、彼を守ったと言えます。
 そして逆に、彼はいつも冷静に一歩距離を置くことができる性格だからこそ、真面目に綿密に段取りを準備する仕事ができたのだと思います。



 さて外資系の会社を早々に退職して、次に彼が入社したのが、ITベンチャー企業でした。その会社はちょうど卵の孵化期を脱し、ビジネスが軌道にのり、大企業へと成長し始めた時期に、彼はその会社に転職したのでした。



つづく。



 ありがとうございます。





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