ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

貴乃花親方降格

2018-03-31 09:15:00 | Weblog
桜が咲き、高校野球が始まり、そしてプロ野球開幕。この季節独特の風景ですね。

相撲協会は度重なる問題行動を起こした貴乃花親方に対し、2階級降格の判断を下しました。一部では解雇の可能性も囁かれていたので、とりあえず土俵際に追い込まれたものの、残れたという形です。しかし、今後も彼の性格を考えると問題行動を起こしてしまう可能性もあるので、その時は首を切られるかもしれません。

今回、反貴乃花の態度を強くあらわした一人に高田川親方がいます。現役時代は元関脇・安芸乃島。藤島部屋の時から、貴乃花と同じ釜の飯を食べてきた人です。彼は引退後、異例の形で部屋を去るのですが、やはり貴乃花との確執があったのだと推測するのが自然でしょう。藤島・二子山部屋の繁栄を気付いた力士たちのその後は波乱万丈です。若乃花は部屋を去り、貴ノ浪はもうこの世の人でなく、貴闘力はギャンブル依存症となり、解雇となりました。となりました。そして角界に残ったのが上記の二人なのですが。

貴乃花親方から「一兵卒」という言葉が漏れてきました。この言葉を多用した小沢一郎さんを思い出しました。性格的にはこの二人もダブるところがありますが、小沢さんの改革はやろうとしていたことが見えていたし、また「一兵卒として」という発言をした時には、すでに次の戦略を描いていることが多かったように思います。対して、貴乃花は改革の中身がはっきりしないところがあり、また今後の戦略も描けているとは思えません。

同世代の僕からみると、眩しいほどに輝いていた若き日の貴乃花。彼の言い分にも一理はあるのだと思います。貴乃花部屋の力士たちは着実に強くなっています。悪いことばかりではない。一から出直して、一代年寄に恥じない親方になってもらいたいです。

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絶望のカフカ

2018-03-26 22:43:33 | Weblog
満開の桜にカフカなら絶望するだろう
理由は分からない
近く散るからなのか
桜の美しさと自分を対比してなのか

僕にはパニック障害という絶望する理由がある
カフカは意味もなく絶望できる
それが絶望名人たる所以だ
僕は絶望六段を目指そう
藤井聡太と同じ六段

僕が絶望六段になる頃には
藤井少年は名人かもしれない
そしていつしか少年も年を取り
その地位から降りる時が来る
しかしカフカは名人のままなのだ

海辺でカフカを愛するとするか
絶望を抱きしめるとするか
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散り急ぐ花よ

2018-03-25 23:05:14 | Weblog
天国に憧れた花びらが散ってゆく
春の陽が強まればなおさら
並木道に転がる美しい抜け殻

その生き方に人々は喝采し
急ぐなと声をかけ
俯き、静かに抜け殻を思いやる

瞬きするたび花は散り
瞬きするたび季節は巡り
瞬きするたび時代は過ぎてゆく

天国の花よ、安らかに
いずれ皆そこへ行く
瞬きを何度か繰り返したのちに
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不条理の雨

2018-03-22 19:23:30 | Weblog
世界中にばらまかれる不条理の雨

男であれ、女であれ
戦争であれ、平和であれ
貧困であれ、豊かであれ
それは絶え間なく降り注ぐのだ
容赦なく降り注ぐのだ

もう止むことはない
永遠に止むことはない
「残念だけど諦めなさい」と誰かが美しく笑ってる

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レッサーパンダの風太を見て思う

2018-03-16 18:38:51 | Weblog
いつの時代も天才というものは現れるもので、最近では将棋界で藤井聡太という天才。いや大天才が出現しました。天才は人間界だけでなく、動物界にも現れます。パンダの可愛らしさ、愛される能力は、天才的です。45年ほど前に来日したカンカン・ランランの時代から現在のシャンシャンに至るまで、その人気は衰えを知りません。

レッサーパンダの風太の元気な姿を久しぶりにテレビ画面で見ました。聡太ならぬ風太。2本の後ろ足で立ち上がる天才。15歳だそうで、人間でいえば70歳ぐらいの老人という事です。最近は年のせいもあり、あまり立ち上がる姿を見せなくなったらしいのですが、周囲で見ている子供たちは「風太君、立って」と、無邪気に注文します。風太君は自分が立つことを求められているのを分かっているのだろうか?もし分かっているのなら、彼も辛いですね。

そんな現在の風太君にも例外はあり、おやつの時間になると立ち上がります。あの往年の姿が見られた嬉しさと、どこか立っている姿がたどたどしく見え、月日の残酷さ、哀愁のようなものを感じました。僕は言葉には出来ない何かを風太君から教わったような気がしました。

時に人は何もしゃべらない動物から、大切なメッセージを受け取っているのだと感じます。最近の猫ブームにしてもそう。可愛いで飼い始めたペットも大抵、飼い主より先に死ぬ。それは悲しみとともに生きる意味を伝えている気がしてなりません。

僕はオグリキャップという馬が好きでした。惨敗続きで迎えた有馬記念。騎手を天才ジョッキー武豊に変えたところで、難しいと思っていました。しかし、オグリは勝ちました。この時、僕は10代の終わりの浪人生。やがてパニック障害と判明する得体の知れないものを抱えて2年近くが過ぎていました。

僕はパニック障害の辛さで泣いたことはないと思います。そこには昭和育ち独特の「男は簡単に泣くものじゃない」という古めかしい不文律があるのかもしれません。しかし、スポーツニュースで辛島美登里のサイレントイブのBGMが流れ、オグリの走る姿を目にした時、涙が溢れてきたのを覚えています。これからこんな状態でどうやって生きていけばいいのかという苦悩で一杯の自分に、オグリは優しく何かを伝えてくれたような気がしたのです。

動物はいいですね。時に可愛く、時に我がままに。しかし、みんな毅然と生きている。



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眠り海

2018-03-11 09:42:24 | Weblog
君の最後の言葉は何だったかな
あまりに突然の別れだったから
何気なく聞き流した言葉を探そうとする
無駄な試みと分かっていても

日々の生活や努力を積み重ねても
巨大な力を前にしては
なす術もなく


太陽の邪魔をする雲はない
美しく孤独な青い空
海が穏やかに輝く
眠りにつき、小さな寝息を立てているよう

楽しくて笑顔が絶えない人生も
苦しくて心を支えきれない人生も
等しく意味がある

長く生き延びた命も
幼く散った命も
等しく価値がある

君に会いに行くよ
いつか会いに行くよ
何処にいるかは知っているから
あのちっぽけな物語の続きをしよう
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師弟対決

2018-03-08 21:37:44 | Weblog
今日、王将戦予選で杉本昌隆七段対藤井聡太六段の師弟対決が行われ、111手までで藤井六段が勝ち、師匠に見事な恩返しを果たしました。

千日手指し直し(同じ局面が4回繰り返される)になったり、指し直し後も、杉本七段得意の中飛車に対し、藤井六段にしては珍しい穴熊の堅陣を構えるなど、どちらかといえば、むしろ藤井君の方が負けられない意識が強かったのかなと推測します。

杉本さんが投了し、報道陣が殺到。穏やかにインタビューを受ける師匠とは対照的に、藤井君は表情も硬く、顔つきを見ているだけでは、どちらが勝者なのか分からない様子でした。しかし、次第に少なくなる報道陣と反比例するように藤井君の顔に笑みが浮かぶようになり、対局者から、次第に師弟の関係に戻っていくようでした。最後まで粘っていたカメラマンが藤井君の満面の笑みをとれましたね(笑)

勝った藤井君は勿論、嬉しい勝利に違いはないでしょうが、負けた杉本さんにとって、これ程、嬉しい敗北は生涯初めてでしょう。二人にとっては忘れられない一日になったのは間違いのないところだと思います。いつまでも続く感想戦は、コンピュータソフト全盛の時代に人と人の深いつながりが伝わり、非常に美しい光景でした。
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春先の街

2018-03-04 17:49:47 | Weblog
眠りから覚めた太陽の光が
柔らかく力強く街を照らす
人々が新しい色に変わる

こんなに暖かな休日でも数十の人は自ら死を選ぶ
楽しそうな人たちもどこかで自分を殺してる

緩やかな風に揺れる綺麗な笑顔
この季節限りの幸福な別れ
坂道をゆっくり歩けば
花の蕾たちがその時を待っている

いつの間にか時は過ぎ
夕焼けが西の空を、春先の街を染めている
かつて明日を約束してくれた夕焼けが

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渡辺明A級陥落、新旧天才の明暗

2018-03-03 22:29:06 | Weblog
昨日、A級順位戦最終局が行われ、6人のプレーオフという結果になりました。この6人の中に羽生竜王、佐藤康光九段と40代後半の棋士が入っているのが目立ちます。

そんな中、渡辺明前竜王は因縁の相手である三浦九段に敗れ、A級陥落となりました。やはり、あのスマホ問題以降、被疑者とされた三浦さんはもちろん、渡辺さんも相当、苦しんだのではないかと思われます。それ以降、渡辺竜王は不振に陥り、竜王の座を羽生さんに奪われ、そして今回の降級となってしまった訳です。あの騒動の時,だれが今の将棋ブームを予想しえたでしょうか。まさか藤井聡太という救世主が現れるとは。

そうした心の問題とともに、年齢的に難しい時期に差し掛かっているのだと感じます。谷川さんも、羽生さんも今の渡辺さんの年代の時に、それまでにない不振に陥りました。確かに20代のころに比べると、記憶力や頭の回転は落ちてくるのは確かでしょう。こないだトップ棋士、10人から15人が横並びと記しましたが、どうやら渡辺さんはその集団の後方に下がっている気配です。

とにもかくにも、羽生さんの手を最初に震わせた男。そして竜王戦9連覇の偉業を達成した大棋士です。このまま名人はおろか、挑戦者にもなれずに終わってしまうのは寂しいですから復活してほしいですね。

対照的に足取りが力強いのが藤井聡太六段。こないだ、阿部隆八段戦を少し見ましたが、夜9時台でまだ中盤戦でした。その原因は阿部さんが藤井君を警戒しすぎたのが原因のようです。その結果、阿部さんは秒読みに追われ、そして勝ち目がないとみるや、あっさり投了しました。相手に投了を早めさせるのは、藤井君の実力がプロ棋士の間でも高く評価されている証拠です。全盛期の谷川さんや羽生さんがそうでした。15歳でその域まで来ていると思うと、末恐ろしいですね。早熟の天才であれば話は別ですが、もし10代後半で大きく伸びれば、これまでの将棋界の常識を覆す空前絶後の大棋士になるのは間違いないでしょう。
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