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愛のむきだし / Love Exposure

2011-01-05 18:00:26 | Recommend Movie

 

 

 

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公開からまる2年、ずっと気になっていたこの園子温監督作、やっと観た!!


何だこれー?  オモシロイ



映画好きの方、映画ブロガーの皆さま方はもう2年前観たよという方も多いであろう本作。
DVDもでてるし。
2009年のベストムービーに入れてる人も見かけました

公開時はなぜか全然目に入らなかったんだけど、
弟の映画(1時間の長編作「蹴缶」)で天才少年役を当時小学生で演じ、
新作の「ゲルニカ」で主演してくれてる川村悠椰クンが冒頭にちょっと出てるってことを聞いてて、翔からDVDを借りてたんだけど
なんせ4時間もある!ということで
なかなか観る時間とれずにお正月こそは!と思ってた。


悠椰クンに去年会った時、謙遜する子なので「いやぁ、やらしいパンチラ映画ですよ~」とかテレながら言ってたけど
いやいや~


変態      盗撮        洗脳      盗聴       聖書
  運命の交差      父と子       父と娘       キリスト教         
     カルト教団     信仰        希望           




幼い頃に母を亡くし、神父の父テツと二人暮らしのユウ。
理想の女性"マリア"に巡り合うことを夢見ながら、平和な日々を送っていた。
しかしテツが奔放な女サオリと出会ってから生活が一変。
やがてサオリがテツのもとを去ると、テツはユウに「懺悔」を強要するようになる。
父との繋がりを保つために罪作りに没頭していくユウ。
そんな彼はある日、罰ゲームで女装している最中に、
ついに理想の女性ヨーコと巡り合う…。




9/10(95点)
2回目観たら、満点付けちゃうかも?



オープニングタイトルは1時間経ってから!そんな映画初めて(笑)


4時間なんてあっというま
考えたら、切れずにやむなく二つに切ったというだけで、前編後篇ではなくそもそもは1本の映画だと、

タランティーノが言う「キルビル」のように
6時間あったのをきって時間にしたという内容はもう、
変態エロな盗撮から、宗教から、果ては洗脳、拉致、そして愛。
ベースはいうならばBoy meets Girlの青春ラブコメディ。

パンチラ盗撮なんてほんととにかく前半はけっこうバカらしくてくだらなくて、ちょいエロで
なにこれ~とか言いながらいっぱい笑った。

いちいちキメポーズも笑える~
すぐにセンパイたちも真っ青の巧みな技で盗撮の王子に


もとはちょっとした実話がベースらしく、
盗撮マニアの友人がカルトに入団していた妹を

「こっちの世界に戻ってこい」と説得したという事実ありきからストーリーを考えたという園監督。

そこからこんな盛りだくさんのストーリーに広げていくんだから奇想天外な頭のなかです!

観ていて思い出したのは、やっぱりタラちゃんの「キルビル」と、あとどこかアレハンドロ・ホドロフスキー監督の映画。
十字架が砂漠にドカンと出るカットが一瞬入ったり。



アクションも満載で、制服でバッタバタと敵の男どもをやっつける姿はもちろん「キルビル」の栗山千明。
そしてタラが参考にした「女囚さそり」のモチーフもちょろっと組み込まれる。


そこに、見事にキャラがハマったキャストたちの生み出すドラマ。



脇にもなかなか面白い人いっぱい。
キャラは普通なひとがいないマンガのような世界。

盗撮仲間。うちひとりは「センパイ」という愛称そのままなのもツボ。


主演の男の子ユウ、知らないなぁと思いながら観てたけどあとで調べたら

AAA(トリプルA)とかいうエイベックスからCD出してる西島隆弘。
イマイチ売れないアーティストの一人だったのね。
ちょっとか弱い、綺麗な顔立ちにぷっくりした唇がなかなか魅力的。
今やいくつかの映画に出演、賞もとっている。

父親で、神父のテツに渡部篤郎、 後妻になるカオリに渡辺真起子。
神父に体当たりで愛を求めるカオリをみてると、あいのむきだしってより
愛のおしうりじゃないの?って思ったけど
後半は見事に、無防備で、むきだしの 狂気の愛が描かれていく

他、板尾創路、吹越満(次回主演)、なすび(久々に発見)。

 

なにより素晴らしかったのは、満島ひかりと安藤サクラ。
川の底からこんにちは」でわたしは知って「悪人」とかそのほか色々出てるけど
ほんとにこの子のナチュラルな魅力。
なんか、ギトギトしたエロではなく、楚々としたエロ可愛さがあるコだと思う。

男嫌いのヨーコは、助けてもらった「さそり」と名乗る女に恋をする。
それ以外の彼女は、愛するのは海外の女性ミュージシャンのほか、男はカート・コバーンのみ。
そこで「さそり」に恋しちゃったヨーコは、声も態度も完全オトメに早変わり

パンチラを見て運命を感じたヨーコが、
男としての自分の方じゃなく、「さそり」の方に惚れ、ユウは窮地に。
女からみても、満島ひかりちゃんかわいすぎ(笑)



謎の女、コイケには安藤サクラ。

とにかくキモいって思わずいいたくなる怪しいキャラでいくつもの顔を持つ
宗教団体の一員。

これ一体誰?と思い調べたら 安藤和津さんと奥田瑛二氏の実娘。
大森立嗣の「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」ではカヨちゃんやった子なのね~。
(って見てないけど)

とにかくその個性的な顔立ち、イっちゃってる不気味な存在感に拍手!





ゼロ教会の宗教、家族拉致にまで発展し、ユウとヨーコの関係は?!
この話、どう結末を迎える!?
と持ったら怒涛の後半の展開!

そもそも人は愛に始まり、愛にかえっていくのか。
宗教論を唱えるのではなく とにかく笑えるように仕上げたというこの作品。

クライマックスの、海辺でのヨーコの長セリフシーンも圧巻。
新約聖書のコリントの信徒への手紙一第13章・愛の賛歌。


徹底的に人を愛すること、愛を守り抜くこと、
そもそも愛って?

とりつくろわず、もっと本能むきだしで生きようよ!
変態でもいいじゃない(笑)

そんなすごいパワーをもった作品でした★

好みによってかなり評価は分かれるだろうけど、わたしはとにかく面白かった♪


あ、そうそう 面白い映画にはいい音楽もつきもの♡
前半の「ボレロ」と、後半のテーマ曲/ゆらゆら帝国の「空洞です」も良かった~♪ 


 公式サイト
愛のむきだし    2008年 日本  237min
日本公開/2009年1月31日
絶賛レンタル&セル発売中~




まだまだある園子温をもっと、そして満島ひかりちゃんの出演作も
少しづつ全部見てみようかな~
気になってたホラー「エクステ」も園監督で、ひかりちゃんもチラッと出てるようだし★


園子温監督最新作
冷たい熱帯魚」は今月29日から公開!
楽しみ♪




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