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オンリー・ゴッド/ONLY GOD FORGIVES

2014-02-02 12:44:28 | 劇場&試写★6以上

 

 

ライアン、革手袋をはずし、素手で挑む

 

「好き嫌いが分かれる、パーソナルな映画。」とは、ライアン・ゴズリングの言葉。

まったくその通りであり、わたしはこの世界観、大好物

 

ドライヴ」に続く、ライアン・ゴズリング×ニコラス・W・レフン監督作

 

 

 原題は『Only God Forgives』で"神よ許したもう"という意味。

 

女性強姦で死なせるという罪を犯した男。

その男が、裁きを受けた。

その悲報を知った、息子を溺愛する母親は次男のライアン演じるジュリアンに復讐を命じる。

 

寡黙な男。

 

 クリスティン・スコット・トーマスがその母親。

 

母親の内なる狂気。この人がまた最高!

金髪ロング姿はじめてみたけど似合う~!鬼のような母親ハマりすぎ。

 

 

 

歌っては殺し~歌っては殺し。主役を食うほどの強烈キャラ、

元警官のチャン。ヴィタ ヤ・パンスリンガム。

すご技の自己流儀で神に変わって、勝手にこの世の悪を制裁

 

キャラクターが確立されていて、独特の世界観がすばらしい

 

この作品、アレハンドロ・ホドロフスキー監督にリスペクトとして捧げられている。

もともとアレハンドロ・ホドロフスキー監督のファンだったニコラスWレフン監督、

ご本人と親しくなり、その後ずっとたまに食事したり相談したりと交流があるらしい。

 

わたしの父が一番好きな映画は彼(ホドロフスキー)の「サンタサングレ」で

昔から記憶にある世界観。

そことは似てるわけではないけど監督が影響を受けていることは明らか。

で、観客からすると完全に好みにわかれる作品となっている。

 

 

 

ある事件で米国を追われたジュリアンはバンコクへ渡り、ボクシング・クラブを経営する傍ら、裏では麻薬の密売に手を染めていた。ある日、兄のビリーが売春婦を殺した報復で何者かに惨殺される。米国で巨大な犯罪組織を取り仕切る母親のクリスタルは、溺愛する息子の死に衝撃を受け、ジュリアンに復讐を命じる。しかし、バンコクの裏社会を牛耳る元警察官、チャンが立ちはだかる!

 

 

8/10(85点)

 

 

ちょこっとネタバレ

上にも何度も書いてるけど、この世界観は好みに完全にわかれる。

暴力的シーンがいくつか含まれ、独創的世界がゆっくりと進行する。

ライアンは寡黙で台詞自体が少なめだけど

内に秘めた葛藤 シンプルな演技の中、表情だけで伝わるところがさすが。

 

独特なタイ、バンコクの空気感が出ていて 

強烈キャラの、自身を神と思っている元警察官の男、チャンの言動に次第に目が離せなくなる。

容赦なく人を裁いたかと思うと、警察官みんな集まって夜のバーでカラオケ、何もなかったかのように

しれーっと自慢の歌声披露。

 

 

元々は、ライアン演じるジュリアンの兄貴が犯した罪が発端なので

ぜんぜん共感はできないし、やられて当たり前とも思えるのだけど、

その息子を溺愛する母親、クリスティン・スコット・トーマスがすごく良かった。

二人の息子に同じように愛を注ぐのではなく、長男を偏愛。

女性を強姦で死なせ、殺された兄の敵をとることを命じられるも、ジュリアンはその敵の娘であるまだ子供(少女)には出だしはしない。

そこのところが正気である二人の違い。

 

チャンという男の本当の怖さを知り、その恐ろしさに身の危険を覚えた母親は

次男ジュリアンに救いを求めるが ジュリアンはそれに応えるのか。

最終的に、殺された母親のお腹に手を入れるジュリアン。

一見、とても強烈で不気味で意味不明の行動だけど

これは生まれたときの場所に還ってみたのだとわたしは感じた。

 

ほかに特筆すべきは音楽

 ソダーバーグ作品などで活躍のクリフ・マルティネスが、前作「ドライヴ」に続き担当。

昔のホラーのような音付けで、この思い切りダークな世界にハマり。

 

ライアンファンはもちろん、この狂気な世界に酔いしれたい方はぜひ劇場で

 

 

映画『オンリー・ゴッド』予告編

 

 

 公式サイト

ONLY GOD FORGIVES             2013年     デンマーク=フランス   90min

 1月25日より、公開中~

 

 

 

 

 

 

二作品、立て続けにニコラスレフン作品に出演のライアン、愛されてます