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RAW~少女のめざめ/GRAVE/RAW

2018-02-09 00:57:33 | 劇場&試写★6以上

 

 

2016年のカンヌ国際映画祭で、国際批評家連盟賞などを受賞。

トロント映画祭でも失神&退席者続出と言う触れ込みだけでもう気になってしまう

この作品、人の肉を食すようになる猟奇的殺人を描いたような単なるホラーとは一味違います

シャマラン(自身のはとっくにアレだけど)やエドガー・ライト監督からも賞賛を受けたこの作品。

 

ベジタリアンの少女が、獣医学校の新入生歓迎会で生肉を食べさせられるという儀式(洗礼)を受けて以来、

体がかゆくなり、真っ赤に腫れた後で皮まで剥けて、、、

次第に生肉を欲していくようになり、、、、、。

 

っていうプロット聞いただけで、予告編も見ずにめちゃ楽しみにしていたので初日鑑賞。

 監督&脚本は、これが長編デビューとなるフランスの女性監督ジュリア・デュクルノー。

美人監督。

主演のジュスティーヌには、同監督の短編デビュー作にも主演した期待の新星、ギャランス・マリリエ。

まだ純粋であどけなさの残る顔立ちが、突如妖艶さも見せる変貌を遂げる怪演ぶりが素晴らしい。

 

シアーシャ・ローナンのイノセントさと、満島ひかりの意思の強さを合わせたような魅力に惹きつけられる。

ゲイのルームメイト、アドリアンもなかなかセクシー&キュートガイ 笑。

 

 

姉のアレックスはジュスティーヌとは対極で自由奔放な同じ獣医学校在籍。

ややクリステン・スチュワート系。

 

はじめは真面目だったジュスティーヌは、生肉を口にしてからというもの

性的な面でも、変化が訪れる。

少女から大人の女への変貌とも取れる だんだんとゲイの彼に対する目も変わってくるところがまた面白い。

 

変化前の痒み、かゆいのは辛い

 

 

原題は「GRAVE」=墓    英題「RAW」=生の。 経験の浅い。

 

 

8/10(85点)

 

 

ちょっと変わったのが観たいなーという方に、ぜひこの1本

 

ホラーというにはただのカニバリズムを描いた作品とも違う、リアルな描写がまた痛々しい。

生まれながらにベジタリアンとして育てられて自覚がなかった少女の、ある日突然の「めざめ」

先輩として、同じ獣医学校に在籍している姉の存在、その関係性もちょっと変わってる。

肉を欲していくと言っても、ゾンビのような感じではなく

どちらかといえば吸血鬼に近いというか、生の血を欲する感じがエグさもないので描写的にはそっち系苦手な人も

大丈夫のような気がするけど

獣医学校ってこんなに生徒多いのかとか、パンクな連中で汚い学校だなとか

揃いも揃って、新入生にウサギの内臓だか(瓶に入ったもの)を一口食べさせる儀式だとか

人の布団(新入生狙い)を全部外に放り出したり、夜な夜な乱交パーティみたいなのしてたり妙な学校。

 

 

以下、かるくネタバレあり

 

姉のアレックスも妹とは真逆のキャラが生きている。

派手な格好を先輩に強要されてもそんな服持ってないし似合わないと自覚している

まだピュアな16歳。

ある日、姉の指が1本とれてしまうという衝撃の事件発生!

そこで妹がとった行動とは、、、、

指をかじりたい衝動に駆られてしまう ここはかなり演出も秀逸でぞっとする。

直接身体にかぶりつくよりも奇妙で、不気味な光景。

 

離れた場所に転がる自分の指を食べる妹を見てしまった姉

そこで次第に明らかになる、姉の秘密。

 

冒頭の、車の前に突然現れて車の中の人を襲う、という奇妙なシーンは実は姉だったのだ。

ゲイのルームメイト君に魅かれながら、自身ではどうすることもできない衝動。

そこに姉も絡みつつ、という展開も面白い見せ方。

 

このアドリアンがどうにかされちゃうのは想像がついたけど、まさか

あんな形で、、、、

可哀想すぎる

 

自分も姉と同じだとは認めたくない葛藤。

 

さらに、ラストがまたすごかった

父親から明かされる秘密、、、、、それは、、、、、。

口の上が切れてるんですけど。あなたまさか、、、、!!

両親も同じ学校を出たことは伏線としてあったけど、そっち

まさかの母親も姉妹二人と同じ体質。

それは全身の傷跡を見せて終わるラスト。父親がそれでも選んだ道。


まさに、究極の愛。

 

なんか、笑ってしまった。ブラックジョークのような。

どういうオチにするのか予測付かなかったけどこういうエンド、好き。

気になっている人は是非

 

 

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2/2〜公開中。