写真:阿部淳氏
後ろに映っている、二重の巨大な鉄格子の向こうには、
私は行きたくありませんでした。
そこは、
1000人もの囚人達が、お昼の自由時間に身体を動かす為の、
巨大な運動場の様な広場でした。
これから行われる貴重な瞬間に、
たくさんのメディアが集まっています。
極刑の囚人達も収容されている、
第二次世界大戦で有名な収容所でした。
最後の記録にと・撮影してもらいました。
写真では平静を装っている様に見えますが、
内心は恐怖で失禁寸前でした。
衣装を前後ろ逆に着せられています。
まるで私が囚人です。
何故か指揮棒を振ってピアニカを脇に抱えています。
27年前の出来事です。