毎日新聞
安倍晋三首相は9日、長崎市で開かれた平和祈念式典に出席後、長崎市内で記者会見した。新型コロナウイルスの感染が全国で広がる中、お盆の帰省については「政府として一律の自粛を求めるものではない」と改めて強調。3密(密閉、密集、密接)を避け、大人数での会食を控えるなど、高齢者への感染につながらないよう重ねて注意を呼びかけた。
首相は、新型コロナの重症者数や病床の確保数など4月とは状況が異なることを改めて訴え、「再び緊急事態宣言を出す事態にならないよう、国民の健康と命と暮らし、雇用を守り抜いていくために必要な対応を速やかに実行していく」と語った。医療機関の経営悪化が問題視されていることについては「特に新型コロナ感染者の患者への治療に当たっている医療機関の実情を踏まえつつ、必要に応じてさらなる支援も検討したい」と述べた。新型インフルエンザ等対策特別措置法の再改正に関しては、「事態が収束した後には特措法がより良い仕組み、制度になるようしっかりと検討していく」と述べるにとどめた。
会見は、長崎市での平和祈念式典出席後に例年開いているもの。予定通りに長崎市政記者クラブと内閣記者会の幹事社質問を1問ずつ計2問受けただけで、追加質問を求める声が上がる中、約18分で終了した。【佐野格】
【ノーカット】長崎原爆の日 安倍総理記者会見(20/08/09)
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