ポスト安倍は「麻生」か「菅」か/安倍vs二階の攻防激化
安倍内閣総辞職の可能性強まる。「佐藤栄作」越えの24日以降か
2020年08月21日
日本政界は一転、風雲急を告げる雲行きとなってきた。
私が得た情報によると、8月24日以降、安倍晋三内閣は総辞職する可能性が強くなった。後継自民党総裁の調整などでまだ波乱要因があるが、情報では安倍首相の精神的疲労が大きく、首相職を継続する意欲が相当減退しているという。
8月24日は、安倍首相の連続在任日数が大叔父の佐藤栄作元首相の2798日を超えて歴代単独トップとなる日。この日以降、このトップ記録を花道に首相を退くことになりそうだ。
逆に言えば、これほど長い期間首相を続けながら「レガシー」として語られるような功績を何一つ残すことができなかった。何とも皮肉な花道と言える。
安倍首相は「麻生内閣」、二階幹事長は「菅内閣」
私が得たこの情報は最新のものであり、まず最重要の情報を真っ先に書いておこう。安倍首相は自身の後継者として麻生太郎副総理を推しているようだ。
これに対して、二階俊博自民党幹事長と菅義偉官房長官が強い難色を示しているという。情報によれば、二階氏らは「世論に批判の強い麻生首相では選挙はボロ負けになる」として「菅首相」の意向を示しているそうだ。
安倍内閣総辞職に向けてもう一つ重要な調整課題となっているのは、肝心の総辞職の理由だ。
「体調不良」が理由ではあまりに「不名誉」と首相自身が考えているらしく、公職選挙法違反罪で起訴された河井克行前法相の任命責任を第一に考えているようだ。
風雲急を告げる情勢となったのはここ19日と20日あたりで、安倍首相が慶應大学病院を受診した17日と翌日の18日までは、安倍首相自身の「体調不良」の問題を除いては自民党周辺では波風は立っていなかった。
「首相吐血」の真偽
安倍首相の体調問題と言えば、第1次政権を投げ出した原因とされる持病の潰瘍性大腸炎が指摘される。
17日に5台の車列を組んで向かった慶應大学病院では7時間半ほど病院内に留まった。安倍首相の周辺が弁明した「追加検診」「通常の健康チェック」という言葉では説明がつかないほど長い滞在時間に、「持病が悪化したのではないか」などと様々な憶測を呼んだ。
個人の健康というセンシティブな問題について、外部から論評することは一般に適切ではない。だが、国家の最高権力者の健康問題はこの国で暮らす多くの人々の暮らしに直結する重大問題だ。まして今はコロナ禍という国家的危機にある。国会も首相の記者会見も開かれず、首相の健康状態について首相官邸から明確な説明がない現状において、首相の健康を巡る情報を分析し、考察を加えることは許されるであろう。
私はこの17日夜から18日未明にかけて、安倍首相の病院入りの真相について複数の情報を得た。それらの情報はツイッターですぐにツイートした。フリージャーナリストである私は、掴んだ情報は情報源を特定されないように細心の注意を払いながら即座に流すことにしている。
国民が知るべき情報について、自分一人が胸に秘めておく特権は私にはないからだ。そのツイートの一つは次のものだ。
また追加情報が入った。昭恵と親しい元代議士が確認したところ昭恵は一笑に伏していたとの事。「小さい頃から仮病に関しては迫真の演技をする」という父晋太郎による晋三評もあるそうだ。元代議士による有力情報。先頃流れた吐血の話もウソ情報。国民相手に観測気球多すぎる。
断っておくが、私はツイッターでは公人や著名人にはほとんど敬称を略させていただいている。字数が限られている上に、特に政界関係者に対しては国民の一人からの「つぶやき」という趣旨を貫くためだ。
だが、「一笑に伏して」は「一笑に付して」の間違いである。この点は私のミスだ。
このツイートに対する安倍首相支持層からの反響は凄まじいものがあった。しかし残念なことにと言うか驚くべきことにと言うか、386もあったリプライコメントの内容はほとんど同一だった。私がかつて在籍していた朝日新聞社への批判で、文言も寸分変わらないものが多かった。政界の司令塔筋からの指示に基づくものかもしれない。
「安倍総理が、7月6日に首相執務室で吐血した」
週刊フラッシュがこの情報を流したのが8月4日発売号。私はこの話に関しても真偽を疑う情報をすぐに掴み、ツイートした。
「極秘情報」が漏れたわけ
冷静に考えていただきたい。権力の中枢にいる政治家にとって健康問題は極めて重要な情報だ。健康問題に不安を抱える権力者に付き従っていく者は少ない。
戦後の日本政治史を見ても、第55代首相を務めた石橋湛山は軽い脳梗塞を起こしてすぐに辞任、安倍首相の祖父、岸信介が後継首相となった。第58-60代首相の池田勇人の場合は喉頭がんを本人にも告知せず側近議員が池田退陣まで隠し通したという。
安倍首相が「吐血」にいたるような極めて深刻な健康問題を抱えていた場合、「吐血した」という情報は政権中枢の限られた範囲の人間しか知ることはできない。そのような極秘情報を中枢の人間が外部に漏らすだろうか。
まず漏れるはずがない「吐血」情報が週刊誌に掲載されているということは、その情報を故意に流した人間が官邸内に存在することを意味する。週刊フラッシュの記者は、その人間が極秘情報を知る立場にいることを理解しているからこそ記事を執筆したはずだ。つまり、極秘情報を流した人間は何らかの意図を持って記者に伝えたに違いない。
その意図とは何か。
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