[ワシントン 22日 ロイター] - トランプ次期大統領は、ロシア・ウクライナ戦争の早期終結に向け、特使のポストを新設し、リチャード・グレネル元国家情報長官代行の起用を検討している。政権移行計画に詳しい4人の関係者が明らかにした。
グレネル氏はトランプ政権一期目でドイツ大使や国家情報長官代行を務めた。
関係者によると、トランプ氏は最終的に特使ポストを新設しない可能性もあるものの、現段階では新設に傾いている。新設する場合も、最終的には別の人物をその役職に選ぶ可能性があるほか、グレネル氏がそれを受け入れる保証はない。
この問題についてグレネル氏の姿勢は、ウクライナ指導者たちを警戒させる可能性がある。
ブルームバーグが7月に行った円卓会議で、グレネル氏はロシアがウクライナ領土に侵攻して始まった紛争を解決する手段として「自治区」の創設を主張した。また、当面はウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟することには賛成しないと示唆したが、これは多くのトランプ氏関係者と共通の立場だ。
グレネル氏の支持者は、同氏は長い外交官としての経歴を持ち、欧州情勢に深い見識を持っていると指摘する。グレネル氏はドイツ大使のほか、セルビアとコソボの和平交渉の大統領特使も務めた。
グレネル氏は今回の大統領選でトランプ氏を支援し、国務長官の最有力候補だった。国務長官には共和党のルビオ上院議員に選ばれたが、グレネル氏周辺の一部は意外感と動揺を示したという。
(リチャード・グレネル元国家情報長官代行;画像はネットから借用)
[シンガポール/香港 22日 ロイター] - 米テキサス州のアボット知事(共和党)は、金融と安全保障上のリスクを理由に、中国への投資を停止し、できるだけ早く資産を売却するよう州の投資機関に命じた。
11月21日付の書簡で、中国共産党の「好戦的な行動」がテキサス州の対中投資のリスクを高めているとし、投資家に撤退を指示した。州の投資機関が公的資金で新たに中国に投資するのを禁止し、既存の投資は可能な限り早急な引き揚げを求めた。今年に入り、800億ドルの運用資産を抱えるテキサス大学/テキサスA&M大学投資運用会社(UTIMCO)に中国投資の解消を指示したとしている。
22日の中国株式市場は大幅に下落。香港市場のテンセント株は後場に約2%下げた。
ディーラーによると、中国景気刺激策を巡る失望ですでに弱かった地合いが、テキサス州の話で一段と悪化した。
UOBケイヒアン(香港)の幹部は「米国の対中政策が厳しくなると分かっているが、こういうニュースが出るたびに香港のセンチメントを圧迫することになる」と述べた。
( 米テキサス州のアボット知事(共和党)