沖縄タイムス社 によるストーリー • 1 時間前(2023/6/5)
沖縄県の浦添市消防本部は５月３１日、市内で２月に発生した交通事故で男児（７）を救助した市民ら４人と、協力した近くの給油所に感謝状を贈った。石原正常消防長は「４人の迅速的確で連携した行動が命を救った」とたたえた。
事故は２月１２日、市西原の県道２４１号で車がスーパーの駐車場から出て左折したところ、自転車に乗った男児を巻き込んだもの。運転者は気付かずそのまま走ろうとし、男児は車の下敷きになった。近くを車で通りかかり目撃した安次嶺英太さん（３８）、智春さん（４１）夫妻＝市在住＝がクラクションで運転手に知らせ、警察と救急に通報した。
また近くの給油所「りゅうせきライフサポート真栄原店」で勤務中の仲間貴志さん（４６）と又吉承吾さん（４０）も異変に気付き、店舗のジャッキを持って駆け付け、現場に居合わせた人たちと車を持ち上げ、下敷きになっていた男児を救出した。
通報を受けた同消防本部は車両３台が救助に向かい、通報から９分後に現場に到着したが、既に男児は救助されていた。男児は顔や腕に擦り傷、胸や背中を打撲し救急搬送されたが命に別条はなかったという。
仲間さんは「事故の多い所なので、いつも注意しながら仕事している。事故の後は２次被害を避けるため、交通誘導に当たった」と当時を振り返った。智春さんは「男児が大丈夫だったと聞いて安心した。交通の危険な箇所が少しでも改善されることを願っている」と語った。（浦添西原担当・比嘉直志）
車の下敷きになった男児を救出し石原正常消防長（前列左）から感謝状を受け取った安次嶺智春さん（同左から２人目）、仲間貴志さん（同左から３人目）ら＝５月３１日、浦添市消防本部© Okinawa Times
