子供を不正入学させた疑惑に絡み業務妨害などの罪に問われていた野党「祖国革新党」のチョ・グク代表について、韓国の最高裁は12日、被告側と検察側双方の上告を棄却し、懲役2年の実刑判決が確定しました。
チョ・グク氏は文在寅前大統領の側近で、2019年に法相を務めましたが、疑惑が浮上したなかで失脚。タマネギの皮をむくように新たな疑惑が次々出てきたことから、“たまねぎ男”との呼び名もつけられたこともあります。
チョ・グク
韓国の尹大統領の談話要旨
昨年下半期、選挙管理委員会に北朝鮮のハッキング攻撃があった。(韓国の情報機関)国家情報院が情報流出と電算システムの安全性を点検しようとした。選挙管理委員会は頑強に拒否した。選管委の大規模採用不正事件が起こり、システム機器全体のほんの一部だけの点検にしたが状況は深刻だった。国情院職員がハッキングを試みるといくらでもデータ操作が可能でありファイアウォールも事実上ないも同然だった。国情院の報告を受け衝撃を受けた。選管は司法府関係者が委員を務めているため、令状による家宅捜索や強制捜査は事実上不可能だ。24年4月の総選挙を前に問題の改善を要求したが、改善されたかどうかはわからない。それで今回、国防相に選管委の電算システムを点検するよう指示した。
最近、巨大野党の共に民主党が自分たちの不正を捜査して監査するソウル中央地検長と検事、監査院長を 弾劾(だんがい) すると言った時、非常戒厳令発動を考えるようになった。国防相に、戒厳の形式を借りて昨今の危機状況を国民に訴える非常措置を取ると言った。そのため、秩序維持に必要な少数の兵力だけを投入した。
巨大野党が偽りの扇動で弾劾を急ぐ理由はただ一つだ。巨大野党代表の有罪判決が迫り、大統領弾劾を通じてこれを回避し、早期大統領選挙を行うということだ。これこそ国憲を乱す行為ではないか。
私を弾劾しようが、捜査しようが、堂々と立ち向かう。大統領の非常戒厳宣言権の行使は、赦免権の行使、外交権の行使といった司法審査の対象にならない統治行為だ。野党は私を重犯罪者と責め立て、すぐにも大統領職から引きずり下ろそうとしている。私は最後まで戦う。国政を正常化するため、大統領の法的権限で行使した非常戒厳措置は大統領の高度な政治的判断だ。これが司法府の判例と憲法学界の多数意見だ。
尹錫悦大統領
[ソウル 12日 ロイター] - 北朝鮮メディアは12日、韓国の尹錫悦大統領と与党に対する国民の怒りが先週の非常戒厳宣言を受けて高まっていると報じた。
国営の朝鮮中央通信(KCNA)は「政治的混乱が増す中、かいらいである尹錫悦を弾劾すべきとの声が日々高まり、与野党の対立が深まっている」と伝えた。
また、尹大統領が出国を禁止されており、戒厳令という思慮を欠いた試みに対する捜査対象になったと報じた。
北朝鮮メディアは韓国の外交政策や軍事的動きについて頻繁に言及しているが、戒厳令については11日にようやく伝え始めた。
親韓〔親・韓東勲(ハン・ドンフン)〕系に分類される与党「国民の力」申志鎬(シン・ジホ)戦略企画副総長が「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と金建希(キム・ゴンヒ)夫人が韓東勲代表を怨讐のように見ているようだ」と主張した。
申副総長は11日、韓国チャンネルAのラジオ『政治シグナル』のインタビューで「9日、金建希夫人が親尹ユーチューバーに電話をして『韓東勲に必ず思い知らせるべき』と話した。また、電話を受けたユーチューバーは知り合いに『夫人から電話を受けた』と自慢したという話が広がるだけ広がっている」と伝えた。
申副総長は「金建希夫人ファンカフェで(親韓系の)張東赫(チャン・ドンヒョク)最高委員を懐柔する工作をしていて、キム・ミン元最高委員も韓代表の懲戒を求める保守ユーチューバー、パクという人と文字メッセージをやりとりした」とし「違憲違法な非常戒厳令発動で全国民が衝撃と怒りに陥っているのに、この人は完全に異世界に陥り、韓東勲を追い出して党権を握ると言っている」と批判した
金建希(キム・ゴンヒ)夫人
韓国・ソウル(CNN) 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の戒厳令をめぐり、与党「国民の力」が大統領の弾劾(だんがい)決議案を支持する意向を示した。
この発表の直後、尹大統領は12日に行った演説で、自身の戒厳令を正当化し、与野党双方から強まる辞任要求をはねつけた。
国民の力は当初、弾劾には反対して尹大統領を退陣させたい意向だった。しかし同党の韓東勲(ハンドンフン)代表は、尹大統領の説得を試みたものの進展がなかったと説明。「民主主義と共和制を守るため、弾劾を通じて大統領の職務を停止することが唯一の道となった」と述べた。
最大野党「共に民主党」は新たな弾劾決議案の準備を進めており、早ければ14日にも採決が行われる見通し。前回の採決では国民の力の議員が退場して投票をボイコットしたことから、議案は否決されていた。
国民の力が態度を翻したことで尹大統領に対する圧力が強まり、次の弾劾決議案が可決される公算が高まった。
次の採決で同党の議員は、自らの「信念と良心」に従って自由に投票すると韓代表は述べ、「わが党員はこの国と国民のために投票するだろう」と語った。
尹大統領の断固とした姿勢は変わっていない。12日の演説では「最後の瞬間まで国民と共に戦う」と強調、「短命に終わった戒厳令に驚き、緊張した国民がいたとすれば改めて謝罪する。あなた方国民のため、私の心からの忠誠をどうか信じてほしい」と訴えた。
先週、韓国の尹錫悦大統領が一時、非常戒厳を宣言した問題で韓国の最大野党は12日午後、戒厳以降2回目となる尹大統領の弾劾訴追案を国会に提出しました。
韓国の最大野党、「共に民主党」は12日午後、尹大統領に対する弾劾訴追案を国会に提出しました。
弾劾訴追案は先週も提出され、7日に採決が行われましたが、与党「国民の力」は議員108人のうち大半が採決時に退席したことから定数に届かず廃案になっていました。
これに野党は猛反発し、弾劾案が可決されるまで毎週土曜日に採決を繰り返す意向を示していました。その宣言通り2回目の弾劾案が提出された形で、採決は14日午後5時から行われる見通しです。