両手折られ犬をけしかけられ……釈放パレスチナ人少年、イスラエル刑務所内での虐待証言
2023/12/01 BBC
イスラエルの刑務所から釈放されたパレスチナ人囚人たちは、10月7日のイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃後の数週間、看守が虐待と集団的懲罰を行ったと述べている。
BBCのルーシー・ウィリアムソン特派員が取材した18歳のモハメド・ナザルさんは、棒で殴られたり、犬をけしかけられたりしたと話した。犬は、先端の鋭い口輪をはめられていたという。マットレスや服やまくらを取り上げられ、看守に顔を踏まれたこともあるという。
また、殴られた際に両手を骨折したが、釈放時に乗った赤十字のバスの中で初めて治療を受けたと話した。
モハメドさんの家族は、モハメドさんが27日の釈放後にヨルダン川西岸地区ラマラで医師の診察を受けた際の診断書やレントゲン写真を、BBCに示した。BBCがそのレントゲン写真をイギリスの医師2人に見せたところ、両手を骨折しているとの見解が返ってきた。
パレスチナ囚人協会は、手錠をかけた囚人に向かって一部の看守が放尿したケースがあると主張。また過去7週間の間にパレスチナ人囚人6人がイスラエルによる勾留中に死亡したとしている。 イスラエル当局は、パレスチナ人の主張する内容を認識しておらず、囚人は法律に沿って収容していると説明している。