アフリカ系アメリカ人として初めて米政府の統合参謀本部議長と国務長官を歴任したコリン・パウエル退役将軍が18日、新型コロナウイルス感染症COVID-19の合併症のため亡くなった。84歳だった。
家族はフェイスブックで、パウエル氏が新型コロナウイルスワクチンの接種を終えていたと書いた。複数の米メディアは、パウエル氏の長年の側近の話として、パウエル氏が多発性骨髄腫の治療を受けており、この治療によって免疫系が弱まっていた可能性があると伝えた。容体が急変するまでは、ワクチンの追加接種を予定していたという。
ジャマイカ移民の息子としてニューヨークで生まれ育ち、やがて米陸軍の制服組トップ、ひいてはアメリカの外交トップにまで上り詰めたパウエル将軍は、アメリカン・ドリームを体現したとも言われる。
一方で、2003年にイラク戦争開戦の正当性を国連安保理で力説し、国際世論を動かした演説が、結局は根拠のないものだと判明。自分の経歴に「汚点」を残したと自ら認める苦い経験を機に、パウエル氏は公職を去った。
その生涯を、BBCのジョン・ソープル北米編集長が振り返る。
コリン・パウエル氏が逝去された、対抗している民主党からも惜しむ声。偉大な政治家と言っていいだろう。 イラク戦争ではブッシュに利用されたが恨み言も言わなかった。