とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

凍れる月

2008年02月08日 03時14分54秒 | 私のこと(日記)
 1月末のある日のことだった。午前中から町へでかけた。

 ひさしぶりの雑踏。

 ひさしぶりに たくさんの人と話した。

 これからの経済のゆくえ、特に 株・投機関係に不満を覚えるひと。

 老人ホーム関係で だまされたと 怒りをおぼえる人。

 食料に混合されている添加物に 疑惑の目を向ける人。

 年金制度に矛盾をおぼえ、怒って説明をしている人。

 こもってパソコンをやり続けていた息子がパンクして家出をし、うろたえる親。

 これらは、一体なんなのだろう?

 ふりかえれば、大騒ぎをしたバブル期、全ての人が欲をだし、そして予期せぬ時
 バブルが崩壊をし、欲をだして「ババくじ」を引いた人がひどい目にあった。
 それは、日頃エキスパートとよばれる金融関係・不動産屋の人たちが多かった。
 バブルの渦中では何事がおきたのかと思っていたが、
 あとで手にしたのが『バブルの歴史』だったので笑ってしまった。

 だから、今の騒ぎにも、ちょっと「またか」という気持ちがわいてくる。

 アフガン戦争の時も日本メディアは総崩れだった。ガサネタばかりだった。
 というより、あからさまなアメリカのプロパガンダの下請けだった。
 だから、今の日本メディアの騒ぎにも、ちょっとしらけている。
 
 かなり前に、台湾の人にも指摘された。
 「日本のメディアはレベルが低いですよね」と。かえす言葉に窮した。

 怒れる人々の話も、黙って聞いていた。帰宅したら、いらついていた。

 ふだんは抑えているが、その晩は、心が荒れるのを抑えきれなかった。

 ただ単に疲れていただけかもしれないが。

 
 ベランダから ふと 夜空を見上げると、凍れる月が輝いていた。

  
 まわりに美しい青い輪をつけ輝いている月。

 素敵な月だった。

 それを、じっとながめていたら 

 ささくれが徐々に解けていった。

 くさる気持ちがおさえられ、

 心がなごみ、落ち着いてきて、笑うゆとりが湧いてきた。

 
 もうあせりに流されたくないのだ。

 根本解決にはならないが、騒ぎに煽られ流された苦い経験がよみがえるからだ。

 あせるのが、一番よくないように思えるのだ。

 あせると、問題がモンスター化していくだけの気がする。
 つまりネズミに光をあてて浮かびあがった巨大な影を見て恐怖に飲み込まれる。
 
 小さな波をアドリブで一つ一つ問題を乗り越えながらじっと待つ。

 問題の正体が見えてくるまで。バブルのときのように。

 それまで、できうればあまり騒がないようにしたいという心境にやっとなった。

 社会がどこかで変なカーブをまがりはじめたと感じたのは、
 バブル騒ぎがおこる前からだったかな? 

 それでも、あせるときは、とことん一人になる。
 じっと、こらえていると、冷静になる。冷静になれれば、しめたもの。
 しょせん、ただの人間が考えつくことばかりなのだから。

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