アメリカ政治の行方を左右する中間選挙は、日本時間の8日夜から始まる投票を前に、民主党のバイデン大統領や、野党・共和党のトランプ前大統領が演説をしてそれぞれの政党への支持を訴えました。連邦議会の下院は共和党が優勢で、上院は多数派の確保をめぐって激しい競り合いとなっています。
アメリカの中間選挙は4年ごとの大統領選挙の中間の年に行われる連邦議会などの選挙で、ことしは、上院の100議席のうち35議席と、下院の435議席すべてが改選されます。
投票は現地時間の8日、日本時間の8日午後8時からアメリカ東部の州などで始まります。
議会では現在、上下両院ともに与党・民主党が主導権を握っていますが、事前の世論調査のまとめでは、
▽下院は野党・共和党が優勢で過半数の議席を確保する勢いとなっている一方、
▽上院は多数派の確保をめぐって激しい競り合いとなっています。
投票日前日の7日、バイデン大統領は東部メリーランド州で行われた集会で演説し、共和党からはおととしの大統領選挙の結果を受け入れていない候補者が数多く立候補しているとして「今こそ民主主義を守るときだ」と訴えて民主党への投票を呼びかけました。
これに対し共和党は、トランプ氏が激しい選挙戦となっている州の一つ、中西部オハイオ州で演説し、バイデン政権が記録的なインフレを招いたなどとして「国が破壊されるのを止めたければ共和党に投票すべきだ」と訴えました。
地元メディアによりますと、今回の選挙では2年後の大統領選挙への立候補に強い意欲をにじませるトランプ氏が上下両院などの共和党候補、200人以上を支持していて、トランプ氏の影響力をはかるうえでこうした候補者の選挙結果にも大きな関心が集まっています。
地元メディアによりますと、今回の選挙では2年後の大統領選挙への立候補に強い意欲をにじませるトランプ氏が上下両院などの共和党候補、200人以上を支持していて、トランプ氏の影響力をはかるうえでこうした候補者の選挙結果にも大きな関心が集まっています。
松野官房長官 “選挙結果 日米関係に影響ない”
松野官房長官は、閣議のあとの記者会見で「アメリカ国内の選挙に関わる事項について、コメントすることは基本的には差し控えたいと思うが、日米同盟は揺るぎがなく、その重要性について、民主党、共和党を問わず共通の認識が存在している。選挙結果が日米関係の重要性に影響を及ぼすことはないと考えている」と述べました。