2020年1月8日 12時49分気象 NHK
暴風警報が発表されている千葉県館山市では、8日朝から風や雨が強まり、去年の台風で被災した住民からは不安の声が聞かれました。
このうち館山市の富崎地区では、去年9月の台風から4か月がたってもなお、本格的な屋根などの修理が行われずブルーシートで覆われた住宅が多く見られます。
8日朝は、暴風警報が発表されてから風や雨が強まり、ブルーシートがあおられてはためいていました。
地区の住民は被災して以降、何度もシートの張り直しを余儀なくされ、修理を望む声が上がっていますが、業者の不足や資金調達への不安から、住み慣れたふるさとを離れ移転を考える人が出ています。
妻や母親と一緒に暮らす島田由紀男さん(75)は自宅の屋根が大きく被災していて、「修理にかかる金額も大きいし、これから先にやってくる台風への対策も自分ではできません。ご先祖さまには謝らないとなりませんが、風がひどくない場所へ引っ越そうと考えています」と話していました。
また、漁港のそばに住む豊崎栄吉さん(91)は「私の自宅の周辺でも3軒が移転して、人影も見えなくなりました。今後、この地区がどうなるのか、心配しています」と話していました。
千葉県内の停電は解消
東京電力千葉支社によりますと、千葉県内では強風の影響で樹木が電線に接触するなどしたため、館山市や南房総市で合わせておよそ500戸が停電していましたが、午前11時41分までに、すべての地域で復旧したということです。