昨日ひらめいたこと。
危機感と恐怖感は違う。
ほとんど同じなんだけど、分けて考えた方がいいんじゃないか。
心理的安全性とか、マイクロマネジメントの文脈。
昨今、心理的安全性が流行っている。部下に優しく、って風潮だ。上司が細かく指導すると、マイクロマネジメントだって嫌われそう、、、 「なんでもハラスメント」の「ハラ・ハラ」…
そんな風潮だ。
これは間違っている。
まず、「心理的安全性」というのは、「ミスしても許してもらえる」ってことではない。「上司の見解とは異なる意見を言っても許される」ってこと。
組織目的達成のために、ミスは許されない。ルール違反はNG。これは組織として当たり前のこと。
また、「マイクロマネジメント」って、悪いのか? 一流企業が一流製品・サービスを作るのに、細かいところを管理しないでどうする。
マイクロマネジメントどころか、「ナノ」マネジメント上等。例えば京セラも、それで「手の切れるほど」と表現される精緻なセラミック製品を作ってきた。
ダメなのは、部下の自主性を奪うマネジメント。だから、悪い文脈で使うなら、「マイクロ」マネジメントではなく、「フォースト(forced)」マネジメントでなければならない。
そもそも言葉が間違っている。
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要するに、上司は、細かい管理をきちんとやって、部下に「危機感」を与えないといけない。このルール守んなきゃ一流の製品・サービスが完成しない、だからこのルールは絶対に守らなきゃいけない、という「危機感」を。
一方、上司は、変な「恐怖感」を与えてはいけない。人間的な恐怖感。あの部長にこれ言ったら、こっぴどく叱られるな、だから言うのやめとこ、、、って思われるような恐怖感。
言葉を補うと、「組織的な危機感」は大事。必須。「緊張感」とも言える。
でも、「人間的な恐怖感」はダメ。これがあるとウソ・ごまかしが横行する。
いかがでしょう。
(組織的)危機感・緊張感:◯(人間的)恐怖感:✗
です。
「心理的安全性」という言葉が独り歩きして、「危機感」や「緊張感」までもが緩んじゃった組織が、日本にとても多いと思います。
なお、テレワークだと、さらにこの「危機感」と「緊張感」が緩みがちです。「上司からすぐ叱責される」って物理的な状態にないので、、、
後記:「危機感」を分解して、
1 いい危機感=緊張感
2 悪い危機感=恐怖感
って考えるのもいいかもですね。