川塵録

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スッゴい本  美達大和『百折不撓を生きる』 明治編

2025年01月19日 | 
美達大和は、殺人を犯した無期懲役囚。

んなことを思わせないくらいの、いい本。知識がスゴい。

私が冒頭画像のようなドッグイヤーをこんなにする本はめったにない。

脱帽です。

美達大和の本は何冊か読んだことがあったけど、見直しました。

■ 山岡鉄舟

 眼、光輝を放つにあらざれば、大丈夫に非ず
  … 清水次郎長に語った言葉

 鉄舟の言葉は、井上毅(こわし)を通じて教育勅語に取り入れられた 

 セオドア・ルーズベルト大統領は、教育勅語を訳して自分の執務室に飾っていた
  …本当だろうか。にわかに信じられん。

 山岡鉄舟死後、弟子の数人が殉死した。
  …このエピソードは知っていたけど、鉄舟は殿様でもないのに、、、
   市井の、剣と禅の塾の塾長程度なのに、、、
   「殉死者が出るほど慕われる」ってのは人間として理想。

■ 桐野利秋

 桐野は偉人ではありません。しかし、偉大な漢でした
  …いいね、この「偉人ではないけど偉大だった」というのは。
   美達さんの価値観が現れている。
   人はすべからく、偉人ではなく偉大を目指すべき。
   偉くなくとも、美しく生きよ。

   西郷は飽きっぽく、人の好き嫌いが烈しかった。
   桐野の方が、竹を割ったような爽やかな男だった。

   西郷は偉人だけど、西郷よりも桐野の方が偉大だった。
   
 桐野は、西郷とともに明治6年に下野後、一農夫として開墾していた

■ 田中正造

 正造の父親の言葉
  死んでから仏になるのはいらぬこと
   生きたるうちによき人になれ。

 正造死後、骨を欲する民が多く、6か所に分骨された。
  …慕われて、骨を求められ、何か所にも分骨される。
   これが理想的な死のかたちでは。


 
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