美達大和は、殺人を犯した無期懲役囚。
んなことを思わせないくらいの、いい本。知識がスゴい。
私が冒頭画像のようなドッグイヤーをこんなにする本はめったにない。
脱帽です。
美達大和の本は何冊か読んだことがあったけど、見直しました。
■ 山岡鉄舟
眼、光輝を放つにあらざれば、大丈夫に非ず
… 清水次郎長に語った言葉
鉄舟の言葉は、井上毅(こわし)を通じて教育勅語に取り入れられた
セオドア・ルーズベルト大統領は、教育勅語を訳して自分の執務室に飾っていた
…本当だろうか。にわかに信じられん。
山岡鉄舟死後、弟子の数人が殉死した。
…このエピソードは知っていたけど、鉄舟は殿様でもないのに、、、
市井の、剣と禅の塾の塾長程度なのに、、、
「殉死者が出るほど慕われる」ってのは人間として理想。
■ 桐野利秋
桐野は偉人ではありません。しかし、偉大な漢でした
…いいね、この「偉人ではないけど偉大だった」というのは。
美達さんの価値観が現れている。
人はすべからく、偉人ではなく偉大を目指すべき。
偉くなくとも、美しく生きよ。
西郷は飽きっぽく、人の好き嫌いが烈しかった。
桐野の方が、竹を割ったような爽やかな男だった。
西郷は偉人だけど、西郷よりも桐野の方が偉大だった。
桐野は、西郷とともに明治6年に下野後、一農夫として開墾していた
■ 田中正造
正造の父親の言葉
死んでから仏になるのはいらぬこと
生きたるうちによき人になれ。
生きたるうちによき人になれ。
正造死後、骨を欲する民が多く、6か所に分骨された。
…慕われて、骨を求められ、何か所にも分骨される。
これが理想的な死のかたちでは。