昭和回帰 バリケイト伊東 今、日本では昭和時代をなつかしむ雰囲気が広がってる。昭和の芸能歌謡を聞きたがったり、昭和家電を欲しがったりする。どのような趣向を好のもうと自由だが、私には少し、違和感を感じる。時間は前に進んでるのだ。時間を過去に戻そうとするような雰囲気にはなじめない。今の日本、閉塞と虚構の中で、先が見えない。将来に漠然とした不安を感じてる人が多いのだ。昭和の勢いのあった時代にあこがれるのは、心理的な安心を得たいという裏返しの心理の表れでもあるのだ。それに加えて、この雰囲気を利用したい商業主義に、日本人は踊らされてる。昭和歌謡のCDや、昭和時代に作られた映画のDVDを買わされてる。テレビでも昭和歌謡の番組が放送されてる。資本主義では需要のあるところ、供給があるのだ。昭和を扱ったビジネスが流行するのだ。しかし、今の流行も永遠には続かない。30年後にはそんな時代もあったなと、思い出されるぐらいの過去の記憶になってしまうのだ。人間の生活時間より、宇宙時間のほうがとてつもなく長い。人間界のはやり、すたれなど微々たるもんだ。屁みたいなもんだ。一瞬の出来事だ。悪口を書いてるのではない。分析してるだけだ。今の昭和回帰を楽しんでください。