狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

『ファミリーポートレイト』/桜庭一樹

2011年12月25日 18時04分58秒 | 小説・本に関する日記



 本日の倉敷は晴れていましたよ。
 最高気温は五度。最低気温は零度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。



 昨日の夜は、桜庭一樹の小説『ファミリーポートレイト』を読んでいました。

 第一部は母と娘の逃避行。第二部は母を失った娘が作家になっていくお話。

 物語の物語なのかもしんない。第一部、第二部ともに膨大な数の過去の名作がさらっと出てくる。
 第二部の嘘しか言ってはいけないゲームでのコマコのお話も過去の名作が下敷きになっている。子供の頃にコマコはその物語を読んだことがあるって思うとおかしかった。

 第一部、第二部ともに娘のコマコの一人称。
 第一部のマジックリアリズムの駆使ぶりは少女の不安定な心を表している……、のだが第一部は後に作家になったコマコが子供の頃を振り返って語っていることになっている。もしやイアン・マキューアンの小説『贖罪』のオチ無しバージョンではないっすよね? とちょっと疑ってかかりたくなる。深読みのし過ぎ? 

 面白かったです。物凄い濃いお話。お腹いっぱいでありました。

 
コメント
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