狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

美はあらゆるところにある。それが我々の眼の前に欠けているわけではなく我々の眼がそれを認識できないだけである。

2018年10月02日 11時43分06秒 | ご近所に関する日記




 観光地としての倉敷美観地区周辺の魅力は、小京都ではなく小江戸でもない美意識にあると思っています。
 江戸期の面影だけでなく明治・大正期の美意識がとても色濃く残っています。
 (江戸期以前の遥か遥か昔の美意識も垣間見えるところがありますが、これは見えにくくなっています)
 そして江戸期の面影も武家の文化ではなく商人の町が作った文化なのでその部分が他の観光地とは少し違う点です。
 民藝運動が盛んな土地なので目立たない所ではっとするようなものに出会えたりします。

 倉敷美観地区周辺は戦災で空襲に遭っていないというラッキーな点があります。
 空襲に遭っていないので多くの昔からの建物が残りました。
 しかしお年を召したお方に聞いてみると、今は倉敷美観地区周辺の建物のイメージは統一されているけれども、終戦直後には倉敷美観地区周辺は茅葺屋根の家が多かったとのこと。
 倉敷美観地区の倉敷川沿いの蔵屋敷風の建物は江戸期とイメージはそれほど変わらないけれども、少し外れると今とは全く違った雰囲気の建物が多かったらしいのです。

 そして、現在の倉敷美観地区周辺の建物の統一されたイメージは誰かに強制されたものではなく、美意識の集積から徐々に統一されていったとのこと。
 (倉敷美観地区内の倉敷川沿いは行政によって建物の外観に関する規制が早い段階で出されてはいましたが)
 いきなり昔風の街並みを作り上げても様にはならない。
 昔から多くの人がこつこつと様々なことを積み上げてきたからこそ今、観光地として名が通る場所になったのだと思います。

 倉敷美観地区は昔と比べるとエリアが広がりお店が増えました。
 いわゆるお土産屋さんだけでなく様々な種類のお店があります。

 観光に最適な季節がやってまいりました。
 もし、よろしかったら倉敷美観地区に遊びに来てくださいませ。
 楽しめると思いますよ。
 皆様のお越しを心より願っております。



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