十二単衣

日舞の名取を夢に見て山形から上京した友達、それなりに頑張ったであろうが、、
途中で挫折して気の進まない結婚をした（私の知り合い）
少し年は離れていたが経済的にも恵まれ好きなことをさせてくれて、私にはとても羨ましかったが
思うようにならない日常生活にとうとう神経の病になってしまった
例えば（少女みたいな彼女は腕を組んで歩きたかった、）しかし彼はいつも親子と間違われるのを気にしてた（ちび，デブ、はげ）ごめんね、、○さん
入院、退院、を繰り返しながらも子供（女の子）に恵まれて自分の果たせなかった日舞、民謡、を一生懸命習わせたが病はどんどん進み田舎に帰りたいといって一人山奥の湯治場で静養生活が始まった、考えた彼は先のことも考えて彼女の実家に引っ越していった、
その時この十二単衣を頂いた、どんどん増えて株分けもした、ひとつ枯れても絶やさないように。
何故か今年は威勢よく咲いてくれる、
南国育ちの彼には山形の冬はきついと思う、まもなく、たぶん相当強い薬だったのであろう
副作用で最後は、娘にジュウスが飲みたいといって旅立った、若かった、
美人薄命、とは彼女にぴったりあてはまる、、、
あれから何年たつだろうか十二単の花の寂しそうな色と彼女のあどけない顔がだぶって見える