野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

妙高高原県民の森

2009-10-15 | ハイキング
 連休を使って新潟長野の県境近くにある火打山と妙高山を登ってきた。初日は妙高山麓にあるグリーンハウスに泊ることにし、半日がかりで付近の紅葉を散策した。

 自宅を出てから3時間余り、妙高高原駅からは笹ヶ峰行きバスでさらに50分、合わせて4時間ほどで県民の森入口に着いた。







 宿となるグリーンハウスに荷物を預かってもらい、早速昼食をもってハイキングへ。


 おいしそうな茸



 当然ながらこの季節花はほとんど見当たらない。わずかに薊やゴマナの花が見られた。






 ノコンギク



 真っ赤な実はマユミだろうか



 暫く歩くと「ドイツトウヒの森」と書かれた看板が立っていた。






 紅葉は幾らか見られるが、まだまだこれからといったところ






 青い木の実、これは他の場所でも何度か見かけたのだが、未だに名前が分からない。



 ヤマブドウの実



 ドイツトウヒの森を抜け、清水池が見えてきた。この辺から広葉樹が多くなり、紅葉の度も一段進んだようだ。







 歩きだした時にはぱらついていた雨もすっかり上がり、ピーカンのハイキング日和となってくれた。



 花は少ないとはいうものの全く見られないわけではない。シモツケとアキノキリンソウがまだ枯れずに残っていた。



 音を鳴らしてクマ除けにするための石油缶。叩かれ過ぎてすっかり変形している。






 白樺の多い一帯。この辺はクロスカントリーのランニングコースにもなっているようだ。一人向こうからランナーが走ってきた。







 1時間と少々で笹ヶ峰ダムまでやってきた。ダムの堰堤に設けられた急な階段を上ると、その先が夢見平のハイキングコースになっている。









 適当なところで駅傍から買ってきた弁当を広げる。おかずは贅沢にもブナとミズナラと白樺とカエデの紅葉だ。
















 それほど見るところもないので、2時間コースを早めに切り上げて再び牧場に戻った。季節は逆戻りして、夏に戻ったかのように風景は青々としている。
 


 牧場内のコースに設けられた幾つかのビューポイントを見て回った。
上下一心の碑



 京大ヒュッテ






 笹ヶ峰神社



 宇棚の清水



 芝生の多い牧場は暖かいのか、日だまりにはコオニユリ、ウメバチソウ、ヤマハハコ、ツルリンドウなどの花が何種か見られた。






 牧場に戻り着くころには、秋の日ももはや傾きかけたようだ。ススキが夕日に輝いていた。




 今夜の宿となっているグリーンハウスが見えてきた。



 明日は早朝から、火打山登山。今夜は早めに就寝することにしよう。 

秋の柳沢峠

2009-10-10 | ハイキング
 蔦紅葉を求めて、柳沢峠から丸川峠まで歩いた。行きは6月5,6日の記事と全く同じコースだが、季節は4カ月ばかり移り去っているので、目に映る光景は全く異なったものになっていた。それにしてもやはり、この時期花の数が少ないのが何んともさびしい。

 鬱蒼とした 原生林の中を歩いて行く



小一時間歩いても見られる花は、枯れのこったヤマホタルブクロと小沢筋に見かけたトリカブトのみ。






 標高は1500mを超えているのだが、カエデの紅葉はまだまだこれからといったところ



 これは少し黄葉が始まっている



 少し行ったところで、唯一か所鮮やかに紅葉している木を見つけた。




 一帯は針葉樹と落葉樹の混交樹林帯となっていて、カラマツに巻きついている蔦漆が見事に染め上がっている。










 秋の実の色づきもそれぞれの色合いが見ていて楽しい



 山ブドウは少し頂いたが、市販のブドウとは違い、無遠慮に酸っぱくて味が濃く、生き物を食しているという実感がした。







 これはツリバナの実に似ている






 六本木峠までやってきた。






 鳥の声も時折聞こえるほどで、この間はあれほどうるさかった山蝉の声もなく、山の中は森閑として収まりかえっている。かさかさと枯れ葉を踏みしめる音だけが後から付いてくる。







 突然,ギャッというカケスの声がして驚かされる。見回しても姿は見えない。











 丸川荘のある高原までやってきた。風景が一変し、世界が明るさと動きを取り戻した。心地よい風が、ススキの穂越しに私の心の中まで送り込まれてくる。






 丸川荘の青い小屋の前ではたくさんの人が休んでいる。



 山荘の主人に頼んでコーヒーを二杯いただいた。良く乾き、些か冷気さえ含んだ高原の風の吹く中、久方ぶりに味わえたとても美味しいコーヒーだった。







 昼食をとってからは暫く付近を散策した。今年のこれまでの山行では蕾だけで花には出会えなかったヤマラッキョウにやっと出会えた。




 花が少ないせいか、ひっきりなしにセセリチョウがやってくる。



 コウリンカも一輪だけ咲き残っていた。




 帰りは牛首谷への道を辿って帰った。沢の音を聞きながらの良い下山路だった。

野川観察園10月

2009-10-05 | 植物園
 秋も半ばを折り返したようだ。日差しにかつての熱はなく、木陰にいると吹き過ぎる風にひんやりしたものを覚えるようになってきた。



 一か月ぶりに訪ねた野川の観察園も花の種類が少なくなってきたようだ。そんな中でもミゾソバやサクラタデは群落を作って元気に咲いている。











 この野菊はヨメナのなかまだろうか



 やはりキク科のオケラ



 ゲンノショウコやイヌホオズキは今でも咲いている。







 これはレモンエゴマといい、花穂を手で触ると、レモンのような香りが手に移る。



 林床の薄暗い所ではショウマの仲間が咲いている。イヌショウマのようだ。



 少し先ではキツリフネが群生していた。








 彼岸花の群生地の跡、今年は見に来ることは出来なかった。



 薊の花の周りでは蝶や蜂が残り少なくなった蜜を求めて忙しげに飛び回っている。










 花が少なくなって、その分秋の実が色づき始めている。サネカズラ別名ビナンカズラの実



 アケビの実もいい具合に紫色になってきて、もうすっかり食べごろだ。







 初めて見たヒオウギの実



 オオナルコユリの実はまだこれから



 秋分の節季も三候水始涸(みずはじめてかれる)にかわった。これからはだんだんと花の少ない季節に移っていく。寂しいことだがそれもしょうがない。

 秋の野川では親子連れが何やら熱心に水遊びに興じていた。

箱根湿性花園を訪ねる

2009-10-01 | 植物園
  <写真はアケボノソウ>


 新宿から高速バスに乗って、箱根の湿性花園に秋の花々を訪ねた。最近では団体のバスが直接乗り付けるため、休日はいっそう人が多い。



 ミゾソバやツリフネソウといったお馴染の花が早速出迎えてくれた。







 白と青紫のイワシャジン



 園内の入り口から咲いていたマルバフジバカマは、花の名前が分からず探し回って、やっと立て札を見つけた。



 草原のエリアに入るとアサマフウロの群落が見えた。初夏群生を見せていたニッコウキスゲは花を終え、大きな実をつけている。



 左上からアサマフウロ、マツムシソウ、ホトトギス、エゾリンドウ。たくさんの花たちに出会えるのがうれしい。



 シュウメイギク、右上不明、フシグロセンノウ、キイジョウロウホトトギス




 キイジョウロウホトトギスの群落、近寄れなくて残念。



 アキギリ、セキヤノアキチョウジ、クロバナヒキオコシ(これは珍しい)、キバナアキギリ




 アカバナとサクラタデ(この花もあちこちでたくさん咲いていた。)




 ヤマトリカブトとレイジンソウ




 ナガボノシロワレモコウ、そしてハッカの花ではセセリチョウが吸蜜中




 シロヨメナやアケボノソウも園内の随所に咲いていた。







 園内からはススキで有名な台が原が覗けた。見ごろはまだまだ先のようだ。



 珍しい花を二つ見つけた。一つは野原に生えるマメ科のタヌキマメ。毛むくじゃらの体に青い小さな花を乗っけているのが何んとも愛嬌がある。




 もう一つはユキノシタ科ウメバチソウ属のシラヒゲソウ。とても小さな花だが、おしべの先が3分裂した特徴のある蕊を持っている。。



 ここに来る時にはいつも何かしら出会いを期待している花があるのだが、今回は山の高原に咲くヤマラッキョウの花を見たかった。よそでは何回か蕾を見たのだが、今年は花の咲いているのにはまだ出会っていない。期待して草叢を丹念に探しまわったのだが、残念ながら蕾の状態ものしか見ることができなかった。




 高原の冷気にさらされて、秋の木の実たちも次第次第に色づき始めているようだ。ノブドウの実はグラデーションが美しい。



 初めて見たタカネバラの実は名に違わず毅然とした美しい光沢をもっていた。



 ウメモドキ




 ツリバナは春に花を見ていたが、実がこんなに風情があるとは知らなかった。



 山アジサイの紅葉もなかなか良い










 湿原ではサワギキョウが群落を作っている。一帯を青紫色に染め、秋風に揺れていた。



 ピンク色の薊、ミヤコアザミ



 萩の花




 帰りがけ池のそばに咲いていた。ミカエリソウとタニジャコウソウ







 薄暗い林床にはフユワラビの姿もあった。



 狭い園内なのに、気がついたら今回も3時間近く滞在してしまった。帰りは人のごった返す中仙石原のススキも見に行ったのだが、見頃はまだまだこれからというところだった。