野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

金時山を登る

2010-05-19 | 登山
 


 絶景の富士を見たさに箱根の金時山を登ってきた。新宿から始発の高速バスで2時間、朝早く家を出たので9時ちょうどに金時神社前に着いた。


 行程概略: 9時金時神社入り口バス停→5分ほどで金時神社、針葉樹林帯の中を登る→9時半金時の宿り石→10時分岐→10時半頂上、登山者は10数人。ここで遅めの朝食をして30分休憩→11時20分分岐を左折→11時40分ウグイス茶屋前通過→11時50分登山口

 
 ゴルフ練習場の左横を登っていく。梢の上に金時山の頂が見えた。



 金時(公時)神社



 金時蹴落石




 枝先で囀っているのはキビタキのようだ。



 金時宿り石。真ん中が割れてここから生まれたというのだろうか。尤もそれは桃太郎の方か。


 時季からか花は少ない、エンゴサク



 ホウチャクソウ

 その他目に付くのはマムシグサとタチツボスミレぐらい。


 1時間近く登った所で開けた尾根に出た。眼下には芦ノ湖とゴルフ場に無残に浸食された仙石原が見える。



 登山道の脇にはクサボケ



 日当たりのよい所でヒメハギを見つけた。花姿の愛らしさと希少性のゆえか、この花を山道で見かけると無条件に嬉しくなってしまう。



 分岐を過ぎるとやっと周りの風景も登山らしくなってくる。



 頂上の茶屋が見えてきた。



 今までずっと見えなかった富士が悠然とその姿を現した。









 それほど広くはない頂上に金時茶屋とその向かいには金時娘の茶屋と二軒の茶屋がたっている。






 金太郎につきもののマサカリ



 ガス禁止、営業用と書かれたテーブルに腰掛けて遅めの朝食とする。靴を脱ぎ火照った足を冷やして富士を眺めている。と金時娘の茶屋から昔の娘さんが出てきて、相模湾の方から雲が湧いてきたから、写真を撮るなら急いだ方がいいと教えてくれた。









 南東の側には薄ぼんやりと相模湾が見える。



 昼近くなり段々と頂上が混みだしてきたので下山を始めた。帰りは矢倉沢峠経由。こちらは登りの道と違って随分開けていて、仙石原を眼下に見ながら下ることができた。






 平日のせいか閉じていた、ウグイス茶屋



 一時間もしないうちに金時登山口に着いた。この後は別荘地を通って箱根湿性花園まで歩いた。



 この辺で



奥武蔵を歩く

2010-05-17 | ハイキング
 西武線芦ヶ久保駅から丸山を通り正丸駅までの一駅ハイクをしてきた。

 行程概略;11時45分芦ヶ久保駅→日向山分岐12時半→大棚山分岐13時30分→丸山13時40分、昼食→大野峠14時40分→15時カバ岳→15時半刈場坂峠→15時55分虚空蔵峠→17時過ぎ正丸駅


 芦ヶ久保駅の高台から眼下の里山を見る。



 舗装された林道をくねくねと曲がりくねりながら登っていく。昼を廻って日差しがきつくなってきたので、体が自然に木陰を求めていく。傾斜はきつく息切れしなように道端の野草を眺めながらゆっくりと高度を稼ぐ。
 イチハツ



 左上、右上、左下、右下の順でセリバヒエンソウ、カキドオシ、ヘビイチゴ、ハコベ



 同じ順でヒメオドリコソウ、カメムシ、クサイチゴ、チゴユリ



 至る所でマムシグサも目に付く




 車道脇の登山道を歩いているとイノシシ避けのネットが張ってあった。



 開けた所で武甲山が望めた。



 道祖神



 標高が少し高くなったせいか植相が変わってきた。カジイチゴ、センボンヤリ、ヒトリシズカ、スミレの仲間




 防火帯の開けた山道から車道をまたいだ。




 ジュウニヒトエ、フデリンドウ、右下はアケボノスミレだろうか



 丸山頂上の展望台が見えてきた。






 頂上には7,8人の人



 早速三階建ての展望台に登ってみる。南西に武甲山






 北の方ではパラグライダーをしている人が見えた。




 展望台の傍に咲いていた。ニシキウツギ




 30分ほどの昼食休憩後、大野峠方面に下る。10年前の地図に乗っていた山道が見当たらなかったので、暫く車道を歩くことにした。
 オオモミジの花




 大野峠からは車道わきの山道を歩く。




 上はスミレ2種、下はラショウモンカズラとニリンソウ




 イカリソウに出会えたのはここだけだった。




 ラショウモンカズラの群生




 やっと着いた刈場坂峠には車数台、バイクが5,6台。



 ここからブナ峠を経て西吾野に下る予定だったが、思ったより時間がかかったので虚空蔵峠経由で正丸駅に下ることにした。
 虚空蔵峠




 道すがら咲いているのは白い木の花が多い。
ウワミズザクラ、ホサキシモツケ?、ヤブデマリ、ウツギ



 小さな神社




 刈場坂峠からの下りは思ったより長く、駅に着いたのは17時過ぎ。すぐに池袋まで直通の快速に間に合ったのはラッキーだった。



 帰路暮れゆく空に見かけた糸月と金星




 この辺で

あしかがフラワーパーク

2010-05-14 | 植物園
 


 春先の天候不順で、例年同時期に見られない4大フジの競艶が見られるというので、矢も盾もたまらず電車に乗って出かけてきた。あしかがフラワーパークは200円~1600円までの変動料金制になっていて、当日の朝7時に花の咲き具合を見てその日の入園料が決められる。勿論訪れた日は最高の1600円の日だった。


 まずは野田の九尺藤から。樹齢300年、畳300畳に広がるという。







 ライトアップされた藤が煌めいている。












 色彩だけではない。9尺藤の間を歩くと濃密な甘い香りに包まれる。
















 人々から何度も感嘆の声が上がる。







 小さな祠が祀られていた。




 白藤23株、長さ80mにも及ぶ白藤トンネルも見ごろを迎えていた。
















 以前来た時はまだ造成中だった白藤の滝。







 こちらは紫藤の滝



 うすべに橋の藤



 これも以前はなかった黄藤のトンネル















 左に黄藤のボケ、右に白藤、中央に紫藤と三色を合わせてみた。




 お終いに八重咲きの黒龍藤










 散り始めた黒龍藤がモネの池のスイレンを縁取っていた。



 紫色の濃い藤





 薄紅藤は残念ながら終わりかかっていた。




 藤以外にも、シャクナゲ、クレマチス、ルピナスが見ごろを迎えていた。

扇山

2010-05-12 | 登山
 久しぶりにすっきり晴れた日、富士山を見ようと中央線の鳥沢駅から扇山(1137.8m)に登った。

 山行概略: 9時少し前鳥沢駅→大久保経由で10時頃梨の木平→11時大久保のコル→11時15分扇山頂上、15分ほどで下山→11時50分君恋温泉への分岐→12時10分犬目丸、ここで昼食→12時45分金比羅神社前通過→中央高速を横切った先で間違えて左折→13時50分大野貯水池通過→14時25分四方津駅到着。

 山行時間5時間半、総歩数23000歩、帰りに道を間違えたこともあって、下山の方にだいぶ時間がかかってしまった。登山者は休日だったこともあり結構多く、頂上では20名近くの団体がふたつと他数パーティーで賑やかだった。


 梨の木平までの間は舗装された林道歩き、途中里山の景色が楽しめた。



 標識は迷いようがないほどだくさんある。



 道路脇にはお馴染みの山野草も多い、オドリコソウ



 イカリソウ






 ジュウニヒトエ



 チゴユリ



 ホウチャクソウ






 マムシグサ



 一時間弱で梨の木平へ



 ここから針葉樹林帯の中の急登が始まった。










 大久保のコルを過ぎた所で前方を行く20名近くの団体に追いついた。







 あっけなく頂上








 南側の斜面はのびやかに開けていて、薄い靄はあるものの見事な富士が望めた。







 


 広い頂上だが、お昼近くになって人が増えてきたので15分ほどで下山。下山路にはクサボケが目に付いた。











 



 30分ほど下山した展望の良い所で昼にした。



 フデリンドウ



 さらに30分ほど下って金比羅神社の鳥居が見えてきた。



 眼下に中央高速の談合坂SAが見える。



 ホタルカズラ



 ウノハナ



 道に迷ったものの親切なおじさんに教えられ、何とか大野貯水池の脇を通過



 そこから炎天下30分、汗だくでやっと四方津駅に着くことができた。

武蔵丘陵森林公園5月

2010-05-10 | 植物園
 花を見るというより、野鳥の声を聞きたくて森林公園を訪ねた。節季は立夏を過ぎ、新緑は一段と濃さを増している。



 日差しは夏のそれを思わせ、体が心地よい木陰に誘われていく。林の下ではジュウニヒトエ、イカリソウやキンラン、ギンランが咲きだした。
















 自生のものは未だ見たことのないシライトソウ



 妖艶な気を漂わせているマムシグサ



 奥多摩の山歩きではよく見かけるユキザサ

 こう見てくるとこの時期の花は単子葉類が多いのだと気付かされる。


 緑一色の世界の中で朱色のヤマツツジには思わず目を奪われる。



 フジの花も咲きだしていた。



 かなり大勢の人が入園しているのだが、広い園内ではさほどそれが感じられないのが良い。背の高いコナラの並木道を人々は穏やかに談笑しながら歩いている。



 このシーズンはアイスランドポピーの花畑が雄大な花風景を見せている。







 今では雑草化したマツバウランランも負けじと群生している。




 高い枝の先に隠れるような朴の木の花を見つけた。



 植物園の楽しみの一つは普段見られない花を予期せず目にすることだ。
これは月桂樹の花、葉と違って花にはそんなに香りはしない。



 ブルーベリーの花



 チャンチンと名札にあった。この葉の色で光合成ができるのだろうかと心配になってしまう。



 去年紅葉の時期に訪れたカエデ園はさまざまな色合いの新緑が美しかった。






 白い葉をもつトウカエデの仲間、花散里という品種名らしい



 目の前で急にさえずりだしたのはアオジだろうか



 オオデマリ



 都市緑化植物園の方まで歩いて行った。昼近くなって日差しがますますきつくなってきた。
さわやかな青空を背にハナミズキの花が煌めいている。



 5月は春とも夏ともいえない季節だ。この年湧き出た命が輝きだす季節でもある。そしてあやめ科の花が咲きだす季節。

 イチハツ



  アヤメ畑で一輪だけ咲いていたアヤメ



 麦の穂も五月が似合っている。



 日が高くなり、あちらこちらでガビチョウが囀っている。野鳥の声が聞きたくて来たのに、さえずりが聞けたのは、この帰化鳥とウグイスが殆ど。



 昼を廻った所で芝生の上で持ってきたおにぎりを食べた。暫く日陰で寝そべりながら青い空と流れる雲を見て過ごした。芝生の上を渡ってくる風が何ともいえず心地よかった。そうやって小半時を過ごした。


 再び中央口に戻った時にはもう陽が傾きだしていた。