nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

富良野

2011-07-19 00:00:00 | 旅行記
 連日の暑さから逃れるべく、クラブツーリズム社主催の
『華やぎの富良野・美瑛と雲上の花園・旭岳』というツアーに参加しました。
 当日は台風6号に追いかけられるようにして羽田を出発。
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 千歳空港に到着すると、晴れてはいましたが蒸し暑いので汗ばむほどでした。
 観光バスのガイド、太田さんが、
 「昨日まで天候が悪く連日雨が降っており、今日になってやっと晴となりましたが、こちらも台風の影響で蒸し暑さが酷いことになっており、折
 角涼しさを求めて来て頂いたのに申し訳けありません」といわれる。
 何の何の雨よりは良いと思いながら車窓の風景を眺めると、何となく水蒸気が多くもやっとした感じだ。
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 昼食は『佐藤水産の空弁』。小生は『華鮨』。
 蒸しウニ、ずわい蟹、天然サーモンを花びらのように並べ、真ん中にイクラを添えた海鮮四種の押し鮨。
 妻は『北海楽膳』。 
 佐藤水産自慢の鮭をメインに、手まり筋子、イクラ、ホタテなどを彩り良く並べた幕の内弁当。どちらも美味しく戴きました。

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 バスは千歳 I .C.から道央自動車道に入り、途中岩見沢S.A.でトイレ休憩の後、三笠 I .C.で一般道へ降り、今日の最初の目的地であり、また今
 回ツアーのハイライトの一つであるラベンダーの里『ファーム富田』へ向かいました。

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 その途中、何ヵ所か河川を渡りましたが、先日来の雨続きでどの河川も水量が多く濁っており、ガイドさんも、
 「いつもは清流なのですが……」と言い訳をしながら、このところの天候不順について説明していました。
 また、今年は例年になく5月から低温が続いており、ラベンダーの開花も一週間ほど遅れていますが、そのため今年は早咲きのラベンダーが見頃
 となっており、遅咲きのものはようやく咲き始めたとのこと。
 この時期の土日は車の渋滞が激しく、現地まで時間がかかっているが、今日はスムースに走っているともいう。
 やがて、前方に大半が雲に覆われた十勝連峰が見え始め、その反対側の山裾に広がるファームに到着。
 比較的空いているという駐車場にスムースに入ることができた。
 それでもファーム内は大変な人出だ。
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ファーム富田
09_walk_map Phototomita011_2 春から秋までの長い期間にわたり、国内はもとよ
 り海外からも多くの人々が訪れるファーム富田。
 観光のメインとなるラベンダーの畑は15ヘクタ
 ールにおよび、その風景は見る人に感動を与える
 正に紫の絨毯のようで、ラベンダーの優しい香り
 につつまれての見学は、訪れる人々の五感を十分
 に楽しませてくれる。
 またラベンダーの他にも、ポピー・チューリップ・
 サルビア・クレオメ等々、たくさんの花々が栽培
 され彩を増している。
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 更に、花人の舎・ポプリの舎・ドライフラワーの舎・香水の舎等の見学や体験の出来る施設・ソフトクリームや軽食を楽しめるカフェ・オリジナ
 ルの商品を揃えたショップといった施設も整っており、数ある他のラベンダー花園とは一線を画している。
 有名なエピソードで、昭和50年、国鉄のカレンダーに掲載されたことがきっかけとなり、観光客が訪れ始めたと言われるファーム富田。
 偶然カメラに納められた一枚の写真がファーム富田の運命を大きく変えていったとも伝えられているが、当時多くの農家がラベンダー栽培から離
 れてゆく中、一筋にラベンダーに愛情を注ぎ多くの汗を流した富田忠雄氏(現ファーム富田会長)の呼んだ必然だったのかもしれない。
                                                      【上富良野町資料より】
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沿 革
 1897年に北海道国有未開地処分法が制定され、本州等より北海道へ移住してくる人々が急増、その中にファーム富田の創始者である富田徳馬もい た。
 富田徳馬はその後1903年に現在の北海道中富良野町に開墾の鍬を下ろし、その苗字がファームの由来となる。
 徳馬の孫、富田忠雄は1953年、当時富良野一帯においてラベンダー栽培の先駆的人物であった上田美一のラベンダー畑に出会い、1958年より香料 用としてのラベンダー栽培を開始。
 妻と共に開始した畑は10アールの広さにまで及んだ。その後ラベンダー畑はおよそ1.2ヘクタールにまで拡大、富良野地方全体でもラベンダーの栽
 培地域が230ヘクタール以上に拡大したが、以降は急激に衰退。
 ピーク時にはラベンダー栽培農家が250戸以上・全道のラベンダーオイル生産量も5トンに上っていたが、1972年頃より貿易の自由化が始まって価
 格の低い香料が広まり、合成香料の技術が進み始めると、製造していたラベンダーオイルの買い上げの価格も急落。
 翌1973年には近隣一帯のラベンダー栽培農家がほぼファーム富田のみとなってしまった。
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 1976年5月の日本国有鉄道のカレンダーにファーム富田のラベンダー写真が紹介されると、徐々に観光客やカメラマンが訪れるようになった。
 また、その後にドラマ「北の国から」で放送されると、観光地として一躍有名になった。
 その後はポプリなどを中心にラベンダーの加工を始め、1980年代前半よりエッセンシャルオイルの抽出に成功して香水「フロム」を発売する。
 また、「ポプリの舎」を開設し、化粧品製造業の免許を取得、オリジナルのラベンダー香水である「FURANO(フラノ)」を発売した。
 1987年には石鹸の製造業免許を取得し、「ソープラベンダー」という名のオリジナル石鹸を発売するなどした。
 この頃にそれまで経営を繋ぐために行っていた稲作を中止し、花の栽培や加工を経営の中核とした。
 1990年に「ラベンダー芳香フェア」がフランスにて開催される。このイベントで行われた品評会にて、ファーム富田のオリジナルエッセンシャル オイル、「おかむらさき」が第1位を獲得。
 同時に「オートプロヴァンス・ラベンダー修道騎士」の称号を授与された。この称号は南フランスにあるラベンダーを生産する組織より、ラベン ダー栽培における功労者へ贈与されるものである。
 その後は冬期間にグリーンハウス内でのラベンダー栽培に成功、富田ラベンダー資料館や「ドライフラワーの舎」をオープンさせるなど事業を
 拡大し現在に至る。
 2008年6月、隣接する上富良野町に開園50年記念して「ファーム富田 ラベンダーイースト」が開園した。                                                                  【ファームガイドより】
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Img_2423Img_2424  駐車場から一歩〈花人の畑〉に入ると、カリフォル
 ニアポピー、姫金魚草、キンセンカなど色彩豊か
 な花々が目に飛び込んでくる。
 大勢の観光客が一斉にカメラを向けているので、
 写真を撮るのに苦労する。
 




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Img_2428 Img_2426 次いで道路の上の斜面にある〈彩りの畑〉 へ向かう。
 ここの斜面にはラベンダーの紫色をはじめ、七色
 の花々がゆるやかな丘に鮮やかな虹色を描く、フ
 ァーム富田を代表する畑とのことです。
 ここにビール麦も植えられていたのには少しばか
 り驚きでした。




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Img_2429 その中程に展望台があり、彩りの畑を見下ろしながら、遠く十勝連峰を眺めることができるのです
 が、生憎と頂上付近に雲がかかっており、その全貌を見ることはできませんでした。
 また、気温が高く蒸し暑さのためこの坂道を登るのに汗が流れ落ち、ここが北海道なのか、とつい
 愚痴がこぼれるほどでした。
 展望台の上部に広がる斜面にもラベンダーやボピーなどの花が見られました。
       



  
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3_2 4 暑い日差しに汗を流しながらトラディショナルラ
 ベンダー畑
へ向かいました。
 ここはファーム富田の始まりとなった、日本で最
 も歴史のあるラベンダー畑です。
 斜面一面に咲くラベンダーは見応え充分。


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Img_2433_2 この斜面の下の道路沿いには香水の舎、蒸留の舎、ポプリの舎などが並んでいる。
 香水の舎は、富良野のラベンダーが知られるきっかけとなったトラディショナルラベンダー畑の
 傍らにある建物。
 展望デッキからは春・秋の彩りの畑とその奥にそびえる十勝岳連峰を美しく眺望することができ
 ます。
 ここではラベンダーのエッセンシャルオイルを独自に調香し、香水を作っていますが、その様子
 を間近に見ることもできます。
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 蒸留の舎は日本で唯一、ラベンダーからエッセンシャルオイルを抽出するための蒸留工場です。
 7月~8月中旬にかけてのラベンダー開花期には、紫色のラベンダーから琥珀色のエッセンシャ
 ル オイルが抽出される様子を見ることができます。        
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 ポプリの舎は、木のぬくもりいっぱいの建物。
 フラワーデザイナーであるレン・オークメイド氏のアレンジで飾られた建物の中には、ファーム富田のオリジナル商品を揃えたショップとカフェ
 があります。
 ベランダから雄大な十勝岳連峰を眺めながら、ラベンダーソフトクリームやカレーなどの軽食を楽しむことができます。

Perfume_02 Distillery_02Potpouri_01
     香水の舎           蒸留の舎             ポプリの舎  
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香水の舎・展望デッキからの眺望
 最後に春の彩りの畑と倖の畑(ききわいのはたけ)
 の間を通り、出発点へ戻る。
倖の畑
 濃紫早咲、おかむらさき、ようてい、はなもいわ、
 花色の異なる4種のラベンダーのグラデーションが
 美しい畑。


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 強い日差しにすっかり汗を掻かされたので、ラポートの舎のラベンダーソフトクリームで喉を潤す。
 とにかく広い花畑なので、ゆっくり時間をかけて見物したい場所だったが、団体行動とあって2時間ほどでも物足りない感じだった。
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 次いで明日の予定だった中富良野町にあるメロン農園の坂本農園 へ向かう。
 この坂本農園は、昨年から準備してきた法人化の手続きが終わり、『農業生産法人 ふらのエコファーム』として新しい形でスタートしたという
 <ahref="http://nemo.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2011/07/25/fck20110706190543085821f3ca3993c5.jpg" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=615,height=461,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false">Fck20110706190543085821f3ca3993c5
 農園主の坂本正男氏によれば、長年、無農薬、有機栽培にこだわり、技術の習得にも時間をかけて
 取り組んでいましたが、法人化により後継者に伝える機会が増えたとのこと。
 収穫したメロンは一般市場には出さず、直接販売のみという経営方針で販路を広げつつあるとのこ
 と。例外として新宿の高野のみ提供しているという。
 簡単な説明の後、栽培しているビニールハウスに案内される。今日の異常な高温のため、小生はハ
 ウス内に入らず、外から見学する。見事に育ったメロンが、ゴロゴロといった感じでハウス内に転
 がっている。
 見学の後、試食コーナーでそのメロンを戴く。
 確かに甘味が濃く、味は良いのだが、冷やしていないので、暑さもあって小生にとってはもう一つ
 物足りない感じがした。
 坂本氏の話では、このメロンは冷やさないで食べて欲しいとのことだったが……。
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 これで第一日目の予定が終わり、新富良野プリンスホテルへ。
 山の斜面に建てられたリゾートホテル。部屋から十勝連峰が眺められる筈だか、今日は山頂付近の雲が中々取れず見ることができない。
 一休みしてからB1にあるバンケットホールでの夕食は、和・洋・中のバイキング。
 小生は専ら和食泉門、まぐろ、サーモン、たこ、イカなどの刺身が小さくお粗末だったが、タラバガニは大きく食べ応えあり、その他寿司、ラー
 メンなどで満足。デザートのメロンは冷えていて美味しかった。
 食後、倉本聰氏プロデュースという『ニングルテラス』を散歩したが、終業時間が迫っており、ゆっくりと見物ができなかった。
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Img_2444 Img_2443 食後、倉本聰氏プロデュースという『ニングルテ
 ラス』を散歩したが、終業時間が迫っており、ゆ
 っくりと見物ができなかった。
ニングルテラス
 ニングルとは、作家・倉本聰氏の著書「ニングル」
 の作品に登場する昔から北海道の森に住む身長
 15cmくらいの「森の知恵者」のこと。
 アイヌ語で“ニン”は縮む、“グル”は人の意味。
 ここ「ニングルテラス」のクラフトマンたちは、
 ニングルの気持ちを尊重し、単に作品を「作る」
 のではなく、それぞれの知恵を絞って「創る」
 をテーマのもとに、ここにしかない、ここだからあるクラフト作品を創っているとのことだ。
Img_2439 Img_2440 富良野の森を散策しながらニングルの気持ちに、
 触れてみるのも楽しみだ。
 富良野の美しい森に建つ15棟とコーヒーショップ、
 だれでも参加できるクラフト工房「ニングルアトリ
 エ」があります。ここには、ショッピングだけでな
 く、直接参加し、創作できる商品の販売もある。




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 寝る前に『紫彩の湯』にのんびり浸かって、長かった1日の汗を流す。
富良野温泉
 富良野温泉・紫彩の湯(しさいのゆ)の源泉は、富良野大地の地中1,010メートルにある湯脈とのこと。
 大地から湧き出るなめらかな肌ざわりの湯が、心身の疲れを優しく癒してくれました。
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 9時40分 羽田空港(JAL509)→ 11時20分 新千歳空港 11時50分(札幌観光バス)→ 12時50分 岩見沢 I .C. 13時00分 → 14時10分
 ファーム富田 16時00分 → 16時10分 坂本農園 16時55分 → 17時30分 新富良野プリンスホテル 泊