nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

東欧紀行 5

2014-05-11 00:00:00 | 旅行記
平成26年5月11日(日)

 ドゥプロヴニク空港発1番のザグレブ空港行のフライトに乗るため、3時起床、4時出発と慌ただしい一日が始まりました。
 空港で搭乗チェックインの後、ホテルで用意された朝食用のお弁当を待合所で戴きました。
 サンドイッチを始め、ジュース、ヨーグルト、バナナなどと量が多く、勿体ないが半分ほど捨てざるを得ませんでした。
     *
 
     *
 この便は利用者が多く、満席。一時間ほどでクロアチアの首都・ザグレブ空港着。
 待ち受けていたバスで、市内観光の出発点である大聖堂前に向かう。
 予定時間より少し早く着いたので、今日のガイドさんのを来るのを待つ。
     *
 
     *
 ガイドさんはザグレブの説明から始める。
 「カプトルとグラテツという二つの集落がこの町の始まり。
 互いにライバル関係にあったが、17世紀に統合してザグレブとなり、1776年に首都が移されると大いに発
 展して行った」という。
 そして目の前にある『聖母被昇天教会』を案内する。
     *
聖母被昇天大聖堂
 カプトル地区の丘に建つザグレブのシンボル的存在で、高さ105mの二つの尖塔が印象的。
 元々はロマネスク様式の大聖堂があったが、1242年のモンゴル来襲により破壊されました。
 その後ゴシック様式で再建されましたが、1881年の大地震で損壊し、20世紀初頭にネオゴシック様式の現
 在見られる姿になったという。
 内部には、ルネッサンス様式の祭壇やバロック様式の説教壇などが残っているとも。
      * 
 日曜の朝とあって、礼拝のための市民が続々と集まってくる。
 ここ数年補修工事が行われており、現在は右側の尖塔上部が工事用の布で覆われている。
 大聖堂を囲む白い壁は、オスマン朝軍から守るために造られたものという。
     *
 
     *
 次いで『ザグレブの胃袋』とも呼ばれている『青果市場』へ。
 1926年から旧市街にあり、現在ザグレブに残っている市場の中では最も古いという。
 ここで同行の一人の方がイチゴを購入。皆さんと試食したが、小粒だが甘くて美味しい。
     *
    
     *
 この市場周辺の細い路地には、雑貨や骨董品を売る屋台が並び、手作りの土産物を売る店も多い。
 青果市場から離れた場所にある『魚市場』も見学。
 何故かタコが目立っていた。
 この青果市場の地下には『肉の市場』があり、坂道の下には『生花市場』が並んでいました。
     *
 
     *
 青果市場から狭い坂道を下り、急な坂道を上がるとゴルニイ・グラード。中世にはグラテツという王国自由都市
 で、敵の侵入を防ぐために城壁で囲まれていた。
     *
 
     *
 『石の門』は当時のグラテツの数少ない出入口の一つで、当時は木造だったが、18世紀に石で固められ現在の姿
 になったという。門の内部には、聖母マリアの肖像が納められた礼拝堂があり、ロウソクや花を捧げて祈る人々
 の姿が絶えないという。
 城門が1731年の大火で焼け落ちたときにも、このマリア像は無傷だったといわれている。
     *
 
     *
 左へ行くと『聖マルコ教会』がある。グラテツの丘の上に建つ教会で、13世紀にゴシック様式で建てられ、18
 世紀に再建されて現在の形になったという。
 1880年に造られたモザイクの屋根が特徴的。3つの紋章が一つになっているのが、クロアチア王国の紋章で、
 城が描かれているのがザグレブ市の紋章とのこと。この教会の右手に国会議事堂、左手に首相官邸がある。
     *
 
     *
 坂を下る途中の四つ角に、赤い傘を差した女性がハート型のマグネットを売っている。可愛らしいスタイルなの
 でカメラの被写体になっている。
 この『ハートのアイテム』は、「リツィタル」と呼ばれる赤いハートのオーナメントは、伝統菓子のクッキーに
 由来しており、そのレシピと技術はユネスコの無形文化遺産に登録されているとのこと。
 ザグレブなどの町ではハートをモチーフとしたアクセサリーやマグネットを売る店が多いという。
     *
 
     *
 坂の終わる右手に『ロトルシュチャクの塔』がある。13世紀に建てられた見張り塔で、ここからのザグレブの街
 の見晴しが素晴らしい。
 ここで毎日正午に打ち鳴らされる大砲の音は、びっくりするほど大きいとのことだ。
     *
 
     *
 坂を下ったところにあるのが『共和国広場(イェラチッチ広場)』。
 カプトルとグラデツの丘の中間にある広場で町のほぼ中心にある。クロアチア独立運動家の名前をとってイェラ
チッチ広場とも呼ばれ、広場の中央には彼の像が立っている。
 広場の周囲はカフェテリアやレストランが取り囲み、ザグレブ市民の憩いの場となっている。
     *
 
     * 
 ここで市内観光が終り、自由行動となる。小生はT.D.のO氏に昼食場所を紹介してもらうことにしてそれまで
 街を散策することにする。
 日曜日とあって大半の店はお休み。土産物店などでお土産品を物色しましたが、気に入った物が無く共和国広場
 に戻り、オープン・カフェでコーヒーを飲むことにする。
 目の前では、青色のトラム(路面電車)が頻繁に行き交い、利用者も多い。
 下の画像右は,市内遊覧列車。
     *
 
     *
 『ザグレブ』とは ‘ 堀 ’ とか ‘ 溝 ’ という意味で、丘の上に広がった旧市街から見ると、広場やイリツァ通りが
  ‘ 溝 ’ に当たるというのが地名の由来といわれている。
 また、イェラチッチ総督が戦から戻った際、広場にあるマンドゥシェヴァッの泉の畔で美しい娘に「ザグラビ
 (水を汲んで)」と言ったから『ザグレブ』と名付けられたという説もあるという。
     *
 昼食時間となり、O氏の案内で大聖堂近くのレストラン『P i v o』へ。
 小生はタラのフリッターを注文。生ビールで喉を潤し、まずまずの昼食となる。
     *
 
     *
 これで今回のツアー日程は総て終了し、バスは今日の宿泊地オーストリアのグラーツへと出発する。 
 ところが、クロアチアとスロヴェニアの国境では出国検査のため、バスが数台停まっており、乗客
 一人づつパスポートのチェックをするため、延々と40分ほど待たされる。
 他国からの不法滞在者が多いため厳重に検査しているとのこと。
     *
 バスがグラーツに近づくと、異様に黒い雲に覆われてくる。遂には大粒の雨が降り出す。
 ホテルに着く頃には本降りとなり、雷も鳴り出す。行動中の好天が幸いだった。
     *
 ツアー最後の夕食はホテルのレストランで。
 その内容はスープ、スパゲッティ、ケーキと誠にお粗末な内容にがっかり ! !
 従前のツアーでは “ さよならパーティ ” で盛り上がったのに……。
     *
 空しい気持で部屋に戻り、帰国のパッキングをする間も雷雨が続いていました。
     *
      
     *
 4.00. ホテル → 4.50. ドゥプロヴニク空港 6.25. (OU 661便)→ 7.20. ザグレブ空港 8.00.(バス)→
 8.30. ザグレブ旧市街 … 市内観光 … 13.30. → 14.25. S.A. 14.40. →16.05. クロアチア税関 16.40. →
 17.40. グラーツ・アメディアホテル 214号室 泊
     *
 最近のニュースから。
コウノトリ
 
 【3月26日 AFP】つがいになって12年目の2羽のコウノトリが24日、1年ぶりの再会を果たした。
 オスのコウノトリが長い渡りを終え、クロアチアで待つ体の不自由なメスのもとに戻ったのだ。
 オスの「クレペタン」は越冬地の南アフリカから1万3500キロメートルの旅を終え、羽が傷ついているために飛ぶことがで
 きない「マレーナ」のもとに帰ってきた。 
 同国東部のブロドスキーバロシュ(Brodski Varos)に暮らす元小学校の管理人のスチェパン・ボキッチ(Stjepan Vokic)
 さんは20年前にハンターによって羽を撃たれたマレーナを保護し、それ以後マレーナの世話を続けている。
     *
グラーツ Graz 人口 : 約25万人、 面積 : 127.56?
 オーストリアの人口第 2の都市で、シュタイアーマルク州の州都。
 郡に属さない憲章都市(Statutarstadt)であるが、グラーツ=ウムゲーブング郡の郡庁が置かれている。
 1999年に街の中心部がグラーツ歴史地区として世界遺産に登録された。2003年の欧州文化首都。