伊豆の日本サイクルスポーツセンター(略称日本CSC)が開業したのは1971年頃のようです。
本日発売のサイクルスポーツ3月号の別冊付録の1970年4月号(創刊号の復刻版)に日本CSCの記事が載っていました。
なんと開設から半世紀近くの年月が経過しているのですね。
5キロサーキットの他に現在ではMTBやBMX更にストライダーコースなどもあります。
そして昔駐車場だった場所にベロドロームもできました。
私が初めて参加した大会は5キロサーキットで開催された第2回チャレンジロードレースでした。
何とか登録競技者を増やしたいという目的で始まった大会で現在も続いているようです。
5キロサーキットは登っているか、下っているかしかないという私のようなスプリンターには本当に厳しいコースです。
国体や高校総体という名前を使わないとおいそれと公道を使用したロードレースができなかった70~80年代、全日本選手権を含めて多くの大会が5キロサーキットで開催されていました。
公道レースが増えた現在も、日本CSCや群馬CSCのサーキットでかなりの大会が開催されています。
自転車競技の人気拡大のためにはベストの選択ではないという意見もあると思いますが、道路使用許可、交通規制の必要がなくレースができるという利点は大きいのではないでしょうか。
また、一般サイクリストにとっても、自動車や歩行者に気を遣わずにのびのびと走ることができるのは本当にありがたいことです。
(八ヶ岳連峰)
軽井沢から伊豆に行くのは結構大変です。
八ヶ岳の裾野を通り、更に富士山の裾野を通って静岡に入ります。
中部横断道が全線開通すると早いのですが。
群馬サイクルスポーツセンターまでは2時間ぐらいで行くことはできますが、できれば日本のような道路事情が悪い国には一周2キロぐらいでもよいので、もう何か所か自転車専用サーキットがほしいと考えています。
私は環境的には恵まれており、滅多に車が来ないコースを選んで走っていますが、東京に住んでいた経験もありますので、都会の事情はよく分かっています。
都内でも確かに駒沢公園にサイクリングコースはありますが、スポーツサイクルで走る場所ではありません。(過去に事故が起こり問題になっています)
故忌野清志郎さんも、そして学生時代に私も愛した多摩川サイクリングロードも、無謀な走行をしているとスポーツサイクルは締め出されてしまうのではと危惧しています。
もちろん専用サーキットでもマナーを守り安全な走行を心掛けることは前提ですが、選手の練習の場としても、あと何か所かは必要ではないかと考えています。
国際規格の室内走路は現在の所伊豆にしかありません。(千葉競輪場が室内250m走路になるとのことです)
もしこの施設がなかったら、トラック選手の強化は困難を極めていたでしょう。
しかし、私はベロドロームは自転車競技の開催だけでなく、トラック中央をアリーナとしてバスケ、バレーボール、フットサル等のボールゲームやコンサートなど多目的に使うことを前提に、あと何か所かあってもよいのではと考えています。
専用サーキットに室内ベロドローム建設、大変な費用が掛かります…
どこにそんなお金が?
競輪の公益金?企業からの寄付、協賛金?
前記二つのお金は有力な財源とは思いますが、公営競技の売り上げは減少傾向なのではないでしょうか。
オートレースは消滅の危機、閉鎖になった競輪場もいくつかあります。
なかなか難しいことですが、ベロドロームはともかく日本の交通事情を考えると自転車用サーキットはあと何か所か必要ではないかと考えています。
(修善寺駅)
ところでジャパンカップロードレース・トラックレースなどの大会及び選手の強化費には競輪の公益金が使われているようですが、もし競輪が今以上に下火になったら大きな大会もできなくなり、選手の強化費、遠征費の工面も大変になる可能性もあるのではないでしょうか?
競輪の公益金は、貴重な財源ではあります。これがなかったら大会だけでなく日本CSCもできなかったわけです。
しかし、日本の自転車競技の将来の事を考えると、公益金以外の財源を考えなければいけない、そんな時代になってきているのではないかと考えています。
なぜそんなに自転車のことを気に掛けるのか?
それはただ私が自転車好きというだけではありません。
私が自転車をやっていた70~80年代は自転車はマイナースポーツであり、自転車という乗り物自体が社会から軽視されていました。
しかし、法整備もできた今日、何とか自転車をメジャーにしたいと心から願っているからです。