市進支部 第２０回団体交渉

１０月２１日、東部労組市進支部と（株）市進との第２０回団体交渉が東京・本郷で行われました。会社側からは市進ホールディングス益田専務取締役以下４名、組合からは東部労組本部役員と市進支部並木委員長はじめ８名が参加しました。

■市進は３年連続で不当雇い止め解雇を強行するな！
はじめに、組合は昨年・今年と２年連続で不当雇い止めされた４名の職場復帰を求めました。これに対する会社の回答は相変わらず。「雇い止めは撤回しない」というものでした。組合は抗議の上、あらためて職場復帰を要求するとともに、来年５１才を迎える並木委員長、大原副委員長の雇用継続を強く求めました。
進には「契約の更新は５０才が最後」という趣旨の就業規則の規定があります。組合は結成以来、同規定の撤廃を求めています。しかし会社は、並木さん、大原さんについてもこの規定を適用するとした上で、「嘱託として継続雇用するかどうかは分からない」旨回答したのです。
市進は昨年・今年・そして来年と、３年連続で組合員に対する不当な雇い止め解雇を強行しようというのでしょうか。もしそうだとしたらまさしく組合つぶしに他なりません。組合は雇用継続を強く求めるとともに、雇い止め解雇が強行された場合には断固闘う旨、強く表明しました。

■市進は労基署の是正勧告に従え！
７月２３日、柏労働基準監督署は（株）市進に対し、「コマ加給」に残業割増がついていないことにつき、労基法違反の是正勧告を発しました。（株）市進が是正勧告を受けるのはこれで２度目です。

※ 参考
（株）市進に２度目の是正勧告
http://blog.goo.ne.jp/19681226_001/e/5146c26bb5fb53d7ec8f085583baeea7

会社は「計算の根拠となる資料を廃棄してしまった」などとしていまだに是正勧告に従っていないことから、組合はこの日の団体交渉において、不払い金額を明記した請求書を会社に渡し、ただちに支払うよう要求するとともに、不払いの認識があるのか、あるとしたらそれを支払う意志があるのか質しました。
しかし会社の回答は「労基署とは見解が違う」「『コマ加給は恩恵的な手当であって残業割増の対象たる賃金ではない』との認識は変わっていない」と回答したのです。
行政命令である是正勧告を軽視する態度です。労基署をも愚弄するような態度に対し、組合は強く抗議し、次回の団体交渉において、組合の請求をふまえて回答するよう求めました。

■会社回答の矛盾
昨年１２月、（株）市進は残業時間のカウントが１０分単位であること（それにより９分未満の労働時間が切り捨てられ、残業代が不払いとなる）につき、柏労基署から是正勧告指導を受けています。これを受け、会社は今年３月１日より残業時間のカウントを１分単位に変更した、としていました。しかし、組合の調べでは「１分単位のカウント」を明記して労働者に周知する通知は会社からは発せられていません。組合は今年初めの団体交渉から、「１分単位のカウント」を明記した通知を発するよう会社に求めてきましたが、会社はそれを行ってきませんでした。
しかし、会社は労基署に対し、「１分単位のカウント」を明記した文書を今年３月１日付で労働者に配布した旨報告しているのです。少なくとも組合員はこのような文書の存在を知りませんでした。
この日の団体交渉で組合はその矛盾を追及しました。会社は「配布はしている。なぜか組合員のところには届いていないようだ」などと矛盾に満ちた回答を行いました。そのような文書が存在していたのであればなぜ、これまでの団体交渉で追及され際にそれが存在する旨回答しなかったのでしょうか。
「１分単位でのカウントを行っています。それを労働者にも周知しています」との労基署へのいわば「言い訳」用に作成した、そういった疑念すら抱かざるを得ません。

団交後、組合は本郷の市進ＨＤ東京事務所前でビラまきと署名の呼びかけを行い、道行く人に市進の不当性を訴えました。

市進は不当雇い止めを撤回せよ！組合つぶしをやめろ！
市進は労基署の是正勧告に従え！

組合員の雇い止め解雇撤回を求める署名を引き続き呼びかけています。ご協力をお願いいたします。
■署名用紙を下のＵＲＬからダウンロードしていただき、印刷・署名の上、以下の宛先までお送りください。
http://www.toburoso.org/ichishin-shomei.pdf

【署名送り先】
全国一般東京東部労組 宛
〒１２５－００６２
東京都葛飾区青戸３－３３－３　野々村ビル１階
ファックス　０３－３６９０－１１５４