蔵書目録

明治・大正・昭和:音楽、演劇、舞踊、軍事、医学、教習、中共、文化大革命、目録:蓄音器、風琴、煙火、音譜、絵葉書

(池内製風琴) (池内風琴製造所)

2020年12月03日 | 楽器目録 明治 2 十字屋他

 

  完全無缼 東洋第一 池内製風琴

  池内製風琴ハ創業以來斯道大家ノ指導ニ基キ研究シタル結果各學校御用被仰附夥シク賞賛ヲ得天下ニ高評ヲ博シ廣ク海外ニ輸出スルニ至ルハ全ク各位ノ御愛顧御引立ニ外ナラズ實ニ感謝ノ至ニ堪ズ弊所ハ其萬分一ヲ酬ハンニハ益々樂器ニ改良ヲ感ジ到底從來ノ工塲耳ニテハ狹溢ヲ極メ且材木干燥ニ不便不尠爲ニ前圖ノ如ク一大工塲ヲ增設シ尚材木ハ音響ニ適當ナル堅緻ノ材木ヲ精撰シ米國式干燥室ニ入充分干燥ノ後使用スルガ故ニ永年經過スルモ反轉裂開ノ憂ナク且ツ風琴中尤モ緊要ナル笛ハ米國紐育リード會社ノ製品ヲ全部使用シ尚風袋ハ内地製品ハ破損シ易ク全ク原料護謨粗惡ナルニ依レリ故ニ弊所ハ特ニ注意シ米國樂器會社製ノ最優等護謨布ヲ特ニ輸入全部使用シ爲ニ永年使用スルモ破損ノ憂ナク尚構造堅牢音響強大音調優美整確ナル學校用ニ適當タル品ヲ製作スルヲ得故ニ社會ニ非常ナル高評ヲ博シ全ク舶來品ニ劣ザル完全無缼東洋無比ノ良品タルヲ自負スルモ敢テ憚カラズ殊ニ價格ノ低廉ト調進ノ迅速ハ弊所夙志大奮發ナリ仰ギ希クバ陸續御需用アランヿヲ乞フ
           池内風琴製造所主謹言
  (注意)
 萬一着荷後前記ニ相違シ貴意ニ叶ザル時ハ三週間以内ハ何回ニテモ取替ノ請求ニ可應候尚近頃池内風琴ノ高評ナルヲ羨ミ形樣同一内部粗惡ナルヲ製作シ池内製ト稱シ營利的ニ濫賣スル奸商アリ御購求ノ節ハ充分御注意ノ上第一笛及風袋ノ護謨内部構造等前記御對照ノ上御買上アランヿヲ乞フ

岡山縣特約一手販賣所
       岡山市上之町五十五番地
 書籍及樂器販賣所   細謹舎

    改良形之部

   

 改良形第一號
  三十九鍵  保險三箇年  
  高二尺八寸  巾一尺 長二尺四寸五分 
  實價  金拾五圓五拾錢
  荷造費 金七拾五錢

 改良形第二號
  三十九鍵  保險四箇年  
  二列笛一列ハ最低音部ヲ省ク 
  高三尺三寸 巾一尺三寸 長二尺三寸
  實價  金貮拾五圓
  荷造費 金九拾五錢

 改良形第三號
  四十九鍵  保險五箇年 
  高三尺五寸 巾一尺三寸 長三尺四寸
  實價  金參拾五圓
  荷造費 金壹圓貳拾錢

 改良形第四號
  四十九鍵  保險六箇年  
  二列笛一列ハ最低音部ヲ省ク 
  高三尺七寸 巾一尺三寸 長三尺四寸
  實價  金四拾壹圓
  荷造費 金壹圓貳拾錢

   

 改良形第五號
  四十九鍵  總二列笛 
  保險六箇年
  高三尺七寸 巾一尺三寸 長三尺四寸
  實價  金四拾七圓
  荷造費 金壹圓貳拾錢

 改良形第六號
  六十一鍵  保險八箇年  
  二笛一列ハ最低音部ヲ省ク 
  高三尺七寸 巾一尺三寸 長四尺五寸
  實價  金五拾貳圓
  荷造費 金壹圓四拾錢

 改良形第七號
  六十一鍵  總二列笛  保險八箇年 
  高三尺七寸 巾一尺三寸 長四尺五寸
  實價  金五拾七圓
  荷造費 金壹圓四拾錢

 改良形第八號
  六十一鍵  總二列笛 
  六個ストップ付  保險九箇年
  高三尺九寸 巾一尺七寸 長四尺二寸
  實價  金六拾八圓
  荷造費 金壹圓七拾錢

    

 改良形第九號
  六十一鍵  總二列笛 
  八個ストップ付  保險十箇年
  高三尺九寸 巾一尺七寸 長四尺二寸
  實價  金七拾五圓
  荷造費 金壹圓七拾錢

 改良形第十號
  六十一鍵  三列笛  但最低音部ヲ省ク 
  九個ストップ付  保險十一箇年
  高三尺九寸 巾一尺八寸 長三尺八寸
  實價  金九拾圓
  荷造費 金貳圓五拾錢

 改良形第十一號
  六十一鍵  三列笛  但最低音部ヲ省ク 
  トレモロ及オクテーブカプラ付  十個ストップ付  保險十一箇年
  高三尺九寸 巾一尺八寸 長三尺八寸
  實價  金百五圓
  荷造費 金貳圓五拾錢

 改良形第十二號
  六十一鍵  總三列笛  十一個ストップ附 
  トレモロ及オクテーブカプラ付  保險十二箇年
  高四尺 巾一尺八寸 長四尺五寸
  實價  金百貳拾圓
  荷造費 金參圓

ヴヮイヲリン及付屬品

 ●ヴヮイヲリン(糸及駒附)

 一號品    金 五圓
 二號品    金 六圓
 三號品    金 七圓
 四號品    金 八圓
 五號品    金拾 圓
 六號品    金拾貳圓
 七號品    金拾四圓
 八號品    金拾六圓
   ヴヮイヲリン (壹本ニ付)
 一號品    金 壹圓五拾錢
 二號品    金 貳圓
 三號品    金 貳圓五拾錢
 四號品    金 參圓
   ヴヮイヲリン (外箱一個ニ付)
 
 一號品    金 貳圓
 二號品    金 貳圓五拾錢
 三號品    金 參圓
 四號品    金 五圓
  ●ヴヮイヲリン糸、脂、駒其他附品各種


「楽器目録」三省堂器械標本部

2019年10月02日 | 楽器目録 明治 2 十字屋他

  

  CATALOGUE MUSICAL INSTRUMENTS SANSEIDO

  楽器目録  

   三省堂器械標本部 

     東京市神田区裏神保町

 謹告

 音楽は梭庭平和の女神にして楽器は之れが天使なり、二者相俟ちて美感を養ひ品性を陶冶す、之れ近時学校に家庭に普及発達する所以なり、従て時代の進運に伴ふ楽器の要求甚だ切に其需用大に増加せり。弊堂即ち茲に目録の改訂を行ひ工場の拡張と器械を増設するの盛運に会す、之れ江湖諸賢の厚庇に因るものにして深く感謝に堪へざるなり。自今益々奮励努力過去の経験と各位の要望とに鑑み材料を撰び制作を慎み構造の堅牢と音律の整確を旨とし、一に斯道大家の査定を経て保険證を附し廉価に迅速に以て時代の新潮に伴ふ最も完全なる楽器を供給し、聊か従来の恩顧に報せんことを期す。 希く大方の諸彦旧に倍するの眷顧を以て御用命の栄を賜はらんことを。

 三省堂製風琴には保険證を附したる外に風琴の使用、保存及び簡易修繕の法を記したる書冊(風琴之栞)を一台毎に添附し以て各位平常の御便益に供し申候
 三省堂製風琴保険年限中は調律修繕共に無料にて御引受可致候
 三省堂製風琴にて保険年限経過の分及舶来其他の風琴調律修繕は実物拝見の上精々迅速廉価に御引受申候
 風琴及其他の品にして特別御注文品は特に懇切丁寧を主とし迅速御用辨可仕候
 弊堂は特に楽器部併に所属工場を設け以上記載の外西洋楽器及附属品等一式取扱居候
 御注文の節は品目明細に御記入の上総て前金に御送附被成下候
 御注文品発送に係る荷造費及び運賃は実費を申受候御送金の節は銀行為替又は郵便為替貯金にて御送金は口座番号一五九七番に御払込願上候

     

 No 1 第 壹号風琴  参拾九鍵 一列笛 保険参箇年 定価金拾八円 荷造費金八拾銭
 No 2 第 貳号風琴  参拾九鍵 一列笛 保険参箇年 定価金貳拾円 荷造費金八拾銭
 No 3 第 参号風琴  参拾九鍵 二列笛 (一列ハ最低音部ヲ省ク) 保険四箇年 定価金貳拾六銭 荷造費金八拾銭
 No 4 第 四号風琴  参拾九鍵 二列笛 (一列ハ最低音部ヲ省ク) 保険四箇年 定価金参拾貳銭 荷造費金壹円貳拾銭
 No 5 第 五号風琴  四拾九鍵 一列笛 保険五箇年 定価金参拾七円 荷造費金壹円四拾銭

     

 No 6 第 六号風琴  四拾九鍵 二列笛 (一列ハ最低音部ヲ省ク) 保険五箇年 定価金四拾参円 荷造費金壹円四拾銭
 No 7 第 七号風琴  四拾九鍵 二列笛 (一列ハ最低音部ヲ省ク) 四個ストップ 保険七箇年 定価金四拾八円 荷造費金壹円五拾銭
 No 8 第 八号風琴  六拾壹鍵 一列笛 保険九箇年 定価金四拾八円 荷造費金貳円
 No 9 第 九号風琴  六拾壹鍵 ニ列笛 (一列ハ最低音部ヲ省ク) 保険九箇年 定価金五拾五円 荷造費金ニ円
 No 10 第 拾号風琴  六拾壹鍵 二列笛 (一列ハ最低音部ヲ省ク) 五個ストップ 保険九箇年 定価金六拾六円 荷造費金ニ円五拾銭

     

 No 11 第拾壹号風琴  六拾壹鍵 総二列笛 七個ストップ 両スエル附 保険九箇年 定価金七拾五円 荷造費金貳円五拾銭
 No 12 第拾貳号風琴  六拾壹鍵 総二列笛 九個ストップ 両スエル附 カプラー及ポックスヒューマナ附 
                      保険拾箇年 定価金九拾五円 荷造費金参円
 No 13 第拾参号風琴  六拾壹鍵 高音三列笛 低音二列笛 十二個ストップ 両スエル附 カプラー及ポックスヒューマナ附
                      保険拾箇年 定価金百拾円 荷造費金参円
 No 14 第拾四号風琴  六拾壹鍵 総三列笛 十二個ストップ 両スエル附 カプラー及ポックスヒューマナ附
                      保険拾箇年 定価金壹百参拾円 荷造費金参円
     第拾四号風琴 裏面の図

 第拾五号風琴 六拾壹鍵 総三列笛 十四個ストップ 両スエル附 カプラー及ポックスヒューマナ附 
                      保険拾箇年 定価金壹百六拾円 荷造費金三円五拾銭
 第拾六号風琴 六拾壹鍵 高音五列、低音四列笛 十五個ストップ 両スエル附 サムベース入 カプラー及ポックスヒューマナ附 
                      保険拾箇年 定価金貳百貳拾円 荷造費金三円五拾銭
 第拾七号風琴 六拾壹鍵 総三列笛 十三個ストップ 両スエル附 カプラー及ポックスヒューマナ附
                      保険拾箇年 定価金貳百円 荷造費金五円
 第拾八号風琴 六拾壹鍵 高音五列、低音四列笛 十五個ストップ 両スエル附 サムベース入 カプラー及ポックスヒューマナ附 
                      保険拾箇年 定価金貳百五拾円 荷造費金五円

   
     第拾七号・第拾八号風琴

   旅行用 家庭用 トシテ最モ軽便ナル 
  手提形風琴

 第壹号 三十九鍵 壹列笛 定価金貳拾円
 第貳号 三十九鍵 貳列笛 定価金貳拾五円
     (一列ハ最低音部ヲ省ク) 荷造費各金八拾銭

   デスク形第壹号風琴

  四十九鍵 一列笛 保険五箇年 定価金参拾参円

 デスク形風琴

 第貳号 四拾九鍵 二列笛(一列ハ最低音部ヲ省ク) 保険五箇年 定価金参拾八円 荷造費金壹円参拾銭
 第参号 四拾九鍵 総二列笛 保険六箇年 定価金四拾五円 荷造費金壹円四拾銭
 第四号 六拾壹鍵 一列笛  保険七箇年 定価金四拾五円 荷造費金壹円五拾銭
 第五号 六拾壹鍵 二列笛  五個ストップ(一列ハ最低音部ヲ省ク) 保険九箇年 定価金六拾参円 荷造費金貳円
 第六号 六拾壹鍵 総二列笛 七個ストップ 保険拾箇年 定価金七拾五円 荷造費金参円

 

 デスク形第七号風琴 六拾一鍵 総二列笛 九個ストップ附 両スエル附 カプラー及ポックスヒューマナ附
               保険拾箇年 定価金九拾五円 荷造費金貳円

  風琴用椅子

 小形 定価金壹円八拾五銭 
 中形 定価金貳円
 大形 定価金貳円貳拾銭
 大形テレンプ張 定価金四円以上

  メトロノーム

 拍節機鈴附 定価 金拾円 金拾貳円
 別新形鈴附 定価 金八円五拾銭

  ヴァイオリン

 定価

 第壹号 金五円
 第貳号 金六円
 第三号 金七円
 第四号 金八円
 第五号 金拾円
 第六号 金拾貳円
 第七号 金拾五円
 第八号 金拾八円
 第九号 金貳拾円
 第拾号 金貳拾五円

  ヴァイオリン用弓

 定価

 第壹号 金壹円
 第貳号 金壹円参拾五銭
 第三号 金壹円五拾銭
 第五号 金貳円
 第四号 金貳円五拾銭

  ヴァイオリン用箱

 定価 

 金貳円以上金五円五拾銭

  

  ヴァイオリン用附属品

 糸巻 

  日本製 金拾銭以上 
  舶来  金貳拾銭以上

 緒留

  日本製 金貳拾銭以上
  舶来  金参拾五銭以上

 駒

  日本製 金八銭以上
  舶来  金拾五銭以上

 腮当

  日本製 金八拾銭以上
  舶来  金壹円以上

 脂

  日本製 金六銭以上
  舶来  金拾銭以上

 〔ヴァイオリン用絲、調子笛などは、上の図版参照〕

   東京三省堂器械標本部
    営業品項目

 物理学器械 
 化学器械 
 博物学標本 
 各種実験用器具薬品 
 生理学模型 
 地理歴史用標本 
 体育用器械 
 学校用 家庭用 風琴

 なお、下の写真は、明治四十一年十一月十五日発行の雑誌『日本之小学教師』第十巻 第百十九号 裏表紙 の広告である。

 


『(紙腔琴の栞)』(歌詞集)(1896.11)

2019年07月13日 | 楽器目録 明治 2 十字屋他

 

 無師独奏 紙腔琴

 紙腔琴創製の辨

 欽堂戸田先生常に文墨を弄ぶの間破窓吟風の現象より奇器妙譜の案出に意を用ひ有名なる音楽家上原六四郎氏の賛助を得且つ本邦風琴製造の鼻祖たる西川寅吉氏の妙腕に依り百方審理考究の末遂に此器を案出せられ両国橋畊江東中村楼に於て文人墨客貴顕紳士を招待し披露の宴を張て本器を吹奏す是れ本器の社会に顕出せるの嚆矢なり(明治十七年八月)旧郵便報知新聞社学士会員栗本鋤雲先生座に有て此器に紙腔琴 しこうきん の名称を附せらる蓋し未だ適切の題詞を定めざりしを以て也爾来十有三歳を重ぬる間或は此処を修良し或は彼処を改補して今や経歴の極度に達し第三第四内国勧業博覧会都度受賞の大名誉を得且全国五二品評会に於ては壹等賞を受領し良工悉く尽して実に誇張するの躊躇せざるの域に達せり即ち本器構成の概略を縷述して愛顧諸君に紹介すること此の如し
   明治廿九年十一月  編者しるす

  偽物御要心

 近時紙腔琴の売行盛なるに乗し奸商輩紙腔琴を模造し類似の名義を附して粗製品を濫売し且弊店の名義を騙り強売行商をなす者あり乞ふ玉石混同し賜ふ勿れ

  製造本舗楽器書籍 東京市京橋区銀座三丁目二番地  十字屋 

 無師独奏 紙腔琴の栞

 ◎◎大捷軍歌の部

  ⦿豊島の戦 ⦿成歓の戦 ⦿平壤の戦 ⦿黄海の戦 ⦿玄武門 ⦿町田大尉 ⦿坂元少佐 ⦿旅順口の戦 ⦿雪夜の斥候 ⦿野営の月 ⦿勇敢なる水平 ⦿兵士のかがみ ⦿大寺少将 ⦿水雷艇 ⦿海城の逆撃 ⦿威海衛 ⦿樋口大尉 ⦿山縣中尉 ⦿鈴木少尉 ⦿牛荘城の戦 ⦿北白川能久親王殿下
 ⦿三角湧 ⦿東北男児 ⦿輜重兵

 ◎◎軍歌の部

  ⦿元寇 ⦿破邪曲 ⦿敵は幾万 ⦿よし深しとも ⦿水城 ⦿来たれやゝ ⦿加藤清正 ⦿海国 ⦿海軍 ⦿矢玉は霞 ⦿稲村が崎 ⦿旭の御旗 ⦿我海軍 ⦿朝日に匂ふ ⦿四百余洲 ⦿進撃追撃 ⦿笠置の山 一名 五忠臣 ⦿喇叭の響 ⦿富士の裾野 ⦿わづか此世 ⦿三千世万

 ◎◎大祭祝日唱歌之部

  ⦿勅語奉答 ⦿新嘗祭 ⦿元始祭 ⦿一月一日 ⦿天長節 ⦿神嘗祭 ⦿紀元節の歌 ⦿君が代

 ◎◎長唄の部

  ⦿しほくみ ⦿安宅の松 ⦿勧進帳 上巻 ⦿勧進帳 下巻 ⦿吾妻八景 ⦿老松 ⦿つるかめ ⦿舌出し三番隻 ⦿吉原雀 ⦿喜撰 ⦿娘道成寺 ⦿ひなづる ⦿宝船 ⦿外記猿 ⦿越後獅子 ⦿浅妻 ⦿高砂たんぜん ⦿宵はまち

 ◎◎琴歌の部

  ⦿六段 手事にて文句なし ⦿八千代獅子 ⦿吾妻獅子 手事にて文句なし ⦿岡崎女郎衆

 ◎◎清元の部

  ⦿神田祭 ⦿梅の春 ⦿北洲

 ◎◎常磐津の部

  ⦿将門 

 ◎◎端唄の部

  ⦿松づくし ⦿春さめ ⦿金時 ⦿春にも梅 ⦿大津絵 ⦿紀伊の国 ⦿雪は巴 ⦿夕ぐれ ⦿宇治は茶所 ⦿惚れて通ふに ⦿柳ばし ⦿我が恋は ⦿忍ぶ恋路 ⦿単重の桜 ⦿十日ゑびす

 ◎◎琴曲地唄の部

  ⦿松竹梅 上巻 ⦿松竹梅 下巻 ⦿万歳 ⦿深夜の月 ⦿吾妻獅子 手事本調子 ⦿金輪 ⦿末の契り ⦿萩の露 ⦿夕空 ⦿浪花獅子 ⦿佐賀の春 ⦿越後獅子 ⦿宇治めぐり ⦿里の暁 ⦿ゆき ⦿茶の湯音頭 ⦿六段恋慕 ⦿菊のつゆ ⦿新あしかり ⦿西行桜 ⦿すりはち ⦿袖がう路 ⦿昔ばなし ⦿黒髪 ⦿御所車 ⦿小簾 こす の外 ⦿新袖の露 ⦿京の四季 ⦿やしま ⦿やしま砧地  端唄 なのは ⦿七福神  端唄 浅くとも ⦿たまがわ  端唄 竹生島 ⦿さけ ゆるし物 ⦿磯千鳥 ゆるし物 ⦿夕顔 二上り手事なし ⦿玉のうてな ゆるし物 本調子
 ⦿滝き尽し ⦿七小町 ゆるし物 本調子 ⦿松の壽 二上り

 ◎◎端唄の部

  ⦿霧の雨 本調子 ⦿書送る ⦿秋の夜 ⦿梅と松 ⦿流行歌琉球節 ⦿我が物 端唄 ⦿淀の川瀬 端唄 ⦿福寿草 地歌 ⦿つるの声 地歌
 ⦿四段砧地

 ◎◎流行歌の部

  ⦿壮士節 ⦿伊勢音頭 ⦿ゑんかいな ⦿近来節 ⦿ちやゝらかぶし ⦿トコトンヤレ ⦿御江戸日本橋 ⦿梅は咲たか ⦿今度このたび ⦿丹後の宮津 ⦿こんゝちきや ⦿御琴こと ⦿かんゝのふ ⦿梅が枝 ⦿まりうた ⦿てんてつとん ⦿来いといふたとて ⦿殿の帰り ⦿蝶々とんぼ ⦿たかい山から ⦿ちょんきな

 ◎◎唱歌の部

  ⦿栄行く御代 ⦿あまつひかけ 一名 天長節 ⦿進めゝ ⦿織なす錦 ⦿忠臣 ⦿花咲く春 ⦿富士山 ⦿操練 ⦿地久節の歌 一名 皇后宮御降誕祝歌 ⦿金剛石 ⦿岸の桜 ⦿年立つ今朝 ⦿咲け花よ ⦿笠置の山 一名五忠臣 ⦿観兵式之歌 ⦿うつくしき ⦿閨の板戸 ⦿蝶々 ⦿海ゆかば 将官及び相当官に対し敬礼を表するときに用ゆ ⦿富士筑波 ⦿遊猟 ⦿見渡せば ⦿同窓会の歌 ⦿みてらの鐘の音 ⦿天長節兒歌 ⦿思ひ出れば ⦿虎狩 ⦿あふげは尊し ⦿たまき ⦿隅田川 ⦿ほたるの光 ⦿春の弥生 ⦿霞か雲か ⦿四季の月 ⦿大和撫子 ⦿皇御国 ⦿五常の歌 ⦿此なる門 ⦿大原女 ⦿数へうた ⦿王の宮居 ⦿子守謡

 ◎◎琴曲地唄の部追加

  ◎萩の露 ◎袖の露

 紙腔琴の栞おわり

 紙腔琴は手軽なる尺余の函に機を設け蓋に紙片を覆ひ其機を運転するに從ひ空気の作用にて自ら音節を調へ曲度に合し坊間に流布する長歌、端唄 琴歌、清元、常磐津、唱歌、軍歌、大祭祝日唱歌、清楽、楽隊の譜、讃美歌等の諸曲は勿論何歌にても意の如く奏せしむ且機運の際手段を要せざる故三歳の童子にして堪能の音楽師と一般能く節奏の妙を得べし斯く仕用の自在なれば花の晨や月の夕雅莚に携へて佳與を添へ又閑しきつれゞの日に弄び無柳を慰め心耳を楽ましむ当今無比の名器にて諸新聞の報ずる処社会の評判頻りなる已に諸賢の知らるゝ処也殊に第三回内国勧業博覧会に於ては官中へ御買上の栄誉を得且つ第三回第四回内国勧業博覧会及び五二会全国品評会に於ては賞状を拝受し曩には 皇后陛下 皇太子殿下を初め奉り小松、伏見、北白河、閑院、久邇、各宮殿下の御用品の恩命を蒙り貴顕紳士は云ふも更ら都鄙おしなべての御愛顧に製造さへも間に合はねど尚此上の奮発に精励無類の逸品をどんゝ発売致すべければ偏にゝやんやと御愛顧御買上の程を仰ぎまつる

 諸新聞紙腔琴品評 〔省略〕

  

 広告 〔上の写真参照〕

 明治二十九年十一月十日印刷
 同年       廿日発行
 編輯兼発行者 東京府平民 倉田繁太郎 京橋区銀座三丁目貳番地
 印刷者 岩手県平民 平野善太郎 日本橋区北島町壹丁目廿三番地
 発行所 十字屋音楽部 京橋区銀座三丁目貳番地


「東洋社風琴広告」「東洋社楽器目録」(1902)

2017年02月11日 | 楽器目録 明治 2 十字屋他

 

 上の広告は、明治三十五年十一月三日発行の『教育界』第二巻 第一号 に掲載されたものである。

 東洋社楽器目録 〔裏面〕

 今回本社楽器部に大拡張を加へ先年奮て米国に渡航し諸州の工場を視察し且つ有名なるブラッドベリー楽器会社ウエブスター楽器会社及びミーラー楽器会社にてピアノオルガン研究の上帰朝したる松本氏と特約し同氏専ら本社の為めに製造に従事し内外音楽大家の検閲を経ることゝ定めたれば製作の堅牢なるは言を俟たず装飾も又優美にして音律極めて正確なる上に今回新に作りたるデスク形風琴は学校用として最も便利にして且最も低廉なる者なれば陸続御購求ありて実地上の便否を試みられんことを乞ふ

 普通形風琴

  

 第壹号形  定価金拾七円  三十九鍵 保険参箇年 荷造費金八拾銭 
 第貮号形  定価金貮拾七円 三十九鍵 二列笛 但一列ハ最低音部ヲ省ク 保険四箇年 荷造費金八拾銭
 第参号形  定価金参拾七円 四十九鍵 保険五箇年 荷造費金壹円五拾銭
 第四号形  定価金四拾参円 四十九鍵 二列笛 但一列ハ最低音部ヲ省ク 保険六箇年 荷造費金壹円五拾銭
 第五号形  定価金四拾八円 六十一鍵 保険七箇年 荷造費金壹円五拾銭
 第六号形  定価金五拾六円 六十一鍵 二列笛 但一列ハ最低音部ヲ省ク 保険八箇年 荷造費金壹円五拾銭
 第七号形  定価金六拾六円 六十一鍵 四箇ストップ附 二列笛 但一列ハ最低音部ヲ省ク 保険九箇年 荷造費金貮円
 第八号形  定価金七拾七円 六十一鍵 七箇ストップ附 二列笛 保険拾箇年 荷造費金貮円
 第九号形  定価金九拾円  六十一鍵 八箇ストップ附 二列笛 保険拾箇年 荷造費金参円
 第拾号形  定価金百円   六十一鍵 九箇ストップ附 三列笛 但一列ハ最低音部ヲ省ク 保険拾箇年 荷造費金参円
 第拾壹号形 定価金百貮拾円 六十一鍵 十箇ストップ附 三列笛 但一列ハ最低音部ヲ省ク 保険拾箇年 荷造費金参円五拾銭
 第拾貮号形 定価金百五拾円 六十一鍵 十一箇ストップ附 三列笛 但一列ハ最低音部ヲ省ク 保険拾箇年 荷造費金参円五拾銭
 第拾参号形 定価金百八拾円 六十一鍵 十二箇ストップ附 三列笛 保険拾箇年 荷造費金五円
 第拾四号形 定価金貮百円  六十一鍵 十五箇ストップ附 三列笛 保険拾箇年 荷造費金五円 

 デスク形風琴

  

 第壹号形  定価金貮拾円  三十九鍵 保険参箇年 荷造費金八拾銭 
 第貮号形  定価金参拾円  三十九鍵 総二列笛 保険四箇年 荷造費金八拾銭
 第参号形  定価金参拾参円 四十九鍵 保険五箇年 荷造費金壹円五拾銭
 第四号形  定価金四拾円  四十九鍵 総二列笛 保険六箇年 荷造費金壹円五拾銭
 第五号形  定価金四拾五円 六十一鍵 保険七箇年 荷造費金壹円五拾銭
 第六号形  定価金五拾参円 六十一鍵 二列笛 但一列ハ最低音部ヲ省ク 保険八箇年 荷造費金壹円五拾銭
 第七号形  定価金六拾参円 六十一鍵 四箇ストップ附 二列笛 但一列ハ最低音部ヲ省ク 保険九箇年 荷造費金貮円
 第八号形  定価金七拾五円 六十一鍵 七箇ストップ附 二列笛 保険拾箇年 荷造費金貮円
 第九号形  定価金八拾五円 六十一鍵 八箇ストップ附 二列笛 保険拾箇年 荷造費金参円
 第拾号形  定価金百円   六十一鍵 九箇ストップ附 三列笛 但一列ハ最低音部ヲ省ク 保険拾箇年 荷造費金参円

 舶来風琴 定価 金百円以上 金参百円迄

 内国製ピアノ
         定価金参百円以上千円迄

 

 舶来ピアノ
         竪台金参百円以上八百円迄
         平台金千円以上金貮千円迄

   

 コルネット定価

 イー、フラット 金参拾圓 金参拾五圓 金四拾圓 金四拾六圓
 ビー、フラット 金参拾圓 金参拾五圓 金四拾圓 金七拾貮圓

 風琴用椅子定価

 大形金貮圓貮拾銭(七號以上ニ用フ)
 中形金貮圓   (三號ヨリ六號マデ用フ)
 小形壹圓八拾五銭(壹號貮號ニ用フ) 

 洋琴用椅子定価

 高低自在子ジ附 金八圓 金拾圓 金拾貮圓

    

 ヴヮイオリン定価

 第一号  金五円弓無シ
 第二号  金七円弓無シ
 第三号  金八円弓無シ
 第四号  金八円五十錢二号品ニ二号ノ弓附
 第五号  金九円五十錢三号品ニ二号ノ弓附
 第六号  金拾円三号品ニ三号ノ弓附 
 以上荷造一個ニ付金拾八銭
 第七号  金十一円五十銭三号品ニ三号ノ弓一号箱附
 第八号  金拾貮円三号品ニ三号ノ弓二号箱附
 第九号  金十二円五十銭三号品ニ三号ノ弓三号箱附
 第十号  金拾五円上等品ニ三号ノ弓三号箱附
 第十一号 金貮拾円最上等品ニ三号ノ替弓四号ノ箱附
 第十二号 金貮拾五円最々上等品ニ四号ノ替弓五号ノ箱附
 第十三号 金参拾円極最上等替弓箱附
 以上荷造代一個ニ付金貮拾参銭
 二分ノ一、四分ノ三、八分ノ七「ヴヮイオリン」ハ並「ヴヮイオリン」ト同代価ニ御座候

 同弓定価

 第一号品 金壹円
 第二号品 金壹円五十錢
 第三号品 金貮円
 第四号品 金貮円五拾銭
 第五号品 金参円

 ヴヮイオリン箱定価

 第壹號品 金壹圓半
 第貮號品 金貮圓
 第参号品 金貮圓半
 第四號品 金参圓
 第五號品 金参圓半
 第六號品 金四圓半
 其他御好ニ應ジ製造仕リ候二分ノ一四分ノ三八分ノ七箱ハ同価ニ候

 手風琴定価

 金貮圓五拾銭 金参圓 金参圓五拾銭 金参圓八拾銭 金四圓 金四圓五拾銭 金五圓 金五圓五拾銭 金六圓 金七圓 金八圓 金九圓 金拾圓 金拾五圓 金拾七圓半 金貮拾圓 金貮拾五圓 (荷造費金拾銭)

 譜面台定価

 壹號 金壹圓五拾銭
 貮號 金貮圓五拾銭
 参号 金参圓五拾銭

 (東京築地 原田写真銅版印刷所印行)

 発売元 東京神田鎌倉町三番地 電話本局二千七百二十一番 東洋社 

 図書雑誌標本楽器 発売元東洋社 東京神田鎌倉町三 電話本局貮七貮壹 〔表面〕

 雑誌図書之部 標本機械之部 大売捌所

 なお、この目録の発行年は、表面の東洋社発行の書名から、明治三十五年(一九〇二年)と推測する。


「同文館製改良風琴」広告(1901、1902)

2017年02月11日 | 楽器目録 明治 2 十字屋他

 THE KAMINOYA ADVERTISEMENT  〔上野屋洋物店季報〕 

    明治三十四年 〔一九〇一年〕 一月一日 第壹號 〔下は、その一部〕
 
      

    楽器之部

 同文館製改良風琴

  壹号 壹個 金  十八円  保険 五ヶ年
  貮号 同  金 二十八円  同  五ヶ年
  三号 同  金 三十八円  同  五ヶ年
  四号 同  金 四十五円  同  六ヶ年
  五号 同  金 五十三円  同  七ヶ年
  六号 同  金  六十円  同  八ヶ年
  七号 同  金  七十円  同  九ヶ年
  八号 同  金  八十円  同  十ヶ年
  九号 同  金  九十円  同 十二ヶ年
  十号 同  金  壹百円  同 十五ヶ年
 十一号 壹個 金 壹百三十円 同 十五ヶ年
 十二号 同  金 壹百五十円 同 十五ヶ年
 十三号 同  金   二百円 同 十五ヶ年

 右之外
   洋琴ヴァイオリン
 右明細書御入用の御方は御申越次第無代進呈す

 舶来手風琴

  壹個 金貮圓八十銭
  同  金三圓十銭
  同  金三圓五十八銭
  同  金四圓十銭


  同  金四圓五十五銭
  同  金五圓廿銭
  同  金五圓八十銭
  同  金六圓三十銭
  同  金六圓八十銭
  同  金七圓三十銭
  同  金七圓六十銭
  同  金八圓二十銭
  同  金九圓十銭

 フラヂオレット  壹個 金五十銭
 同           金六十八銭
 同           金七十八銭
 マウスハーモニカ 壹個 金二十八銭
             金三十五銭
             金四十銭
             金四十七銭
             金五十二銭
             金六十銭
             金七十八銭
             金八十二銭
             金九十銭

 音楽隊用 楽器附属品
 和漢洋楽器一式   

 音楽雑感(一) 三舞庵主人

  神楽の価値
  誤り易き俗歌俗謡
  小学校に於ける洋曲

 文部省出版の『小学唱歌集』中往々純粋の洋曲を用ひつゝあるを見るとなれど彼の『富士の山』の如き『見渡せば』の如きは曲の優なる割合には歌甚だ調を成さす之を讃美歌の『たそかれ静かに』の歌ひ善きに比すれば遥 はるか に物足らぬ心地され『国民唱歌集に讃美歌の『さまよへるものよ』と同譜の『ゆけども』を載せあれど又之前者と同一の観あるを免れず「ねやの板戸」は多く萬歳節的に流れ「若菜」又徒らに滑稽じみて聞きなさるゝにはあらざるか、そは兎に角近時流行を極めたりし軍曲「雪の進軍」の譜が福島は勿論県下各地に於ける小学児童の口に依りて誤り唱ひられつゝあることは頗る奇なる現象なり、何者か伝ひ何人が受けたるやを知らずと雖もよくも一致して誤謬を陥れるものかなと思はる左に其の一節を紀せんに 35_ _ 3565511216560 を 11 _ 65 _ 512332160 となしたるが如き劈頭既に非なり況や其他をや吾人は県下の教育家が本譜を咀嚼し得るの能に乏しきを憾まざるを得ず。

  上野屋音楽隊

 福島中町上野屋洋物店員より成れる同音楽隊は実に福島県に於ける最初の音楽隊にして器械の完整被服の美麗等に於ては東京市中音楽隊に比するも敢て甚しき遜色を認めず吹奏又甚だ拙なりとせざれども吾人をして遠慮なく言はしめば譜の数に於て多少の落莫を感するものあると共にあまりに、キワモノ的の傾あるを認む、然れども『ジヲルヂヤマーチ』の如き『すまの月』の如き『金鵄勲章』の如き「フランス』『ドイツ』マーチの如き難曲を平然として吹奏し些の滞澁を見ざるの半碗 しゆわん に至つては嘆賞に堪へ之を伊達音楽隊の略譜に依つて滅茶苦茶に鳴らしたつるに比すれば実に天淵の差ありと言はざるべからず況んや同店員が一歳僅に数日の練習を試むるに過ぎずと云ふに於てをや吾人は福島に於ける音楽隊の先輩たる同隊を重しとし衷心其前途を祝福して止まざるものなり。

 

 上の広告は、明治三十五年十一月三日発行の『教育界』第二巻 第一号 に掲載されたものである。


『西洋楽器目録』 芳文堂 安井楽器校具店 (1912頃)

2016年02月19日 | 楽器目録 明治 2 十字屋他

 
   
     宮内省御用
 西洋楽器目録  〔下は、その一部〕

  並に楽器附属品 薩摩 筑前 琵琶 撥 新刊音楽書類

   製造発売元 芳文堂 安井楽器工具店

         東京市神田区美土代町二丁目一番地

    第五回内国勧業博覧会賞牌 東京勧業博覧会賞牌 京城博覧会金牌受領
    東京音楽学校證明書受領
 新式 オルガン

   

  第 壹號 三十九鍵 保険三箇年      荷造費金 八十銭  十一貫六オ 金拾八圓
  第 弐號 四十九鍵 保険四箇年      荷造費金 六十銭  十二貫七オ 金二拾八圓
  第 参號 三十九鍵 旅行用箱附      荷造費 壹圓    十一貫七オ 金二拾五圓
  第 四號 四十九鍵 旅行用箱附      荷造費 一圓二十銭 十二貫八オ 金三拾五圓
  第 五號 三十九鍵二列笛 保険四箇年   荷造費金 八十銭  十一貫六オ 金二十七圓
  第 六號 四十九鍵 保険五箇年      荷造費金一圓二十銭 十八貫十七オ 金三拾八圓
  第 七號 四十九鍵二列笛 保険六箇年   荷造費金一圓二十銭 十九貫十七オ 金四拾五圓
  第 八號 六十一鍵 保険七箇年      荷造費金一圓三十銭 二十三貫二十四オ 金五拾圓
  第 九號 六十一鍵二列笛 保険八箇年   荷造費金一圓三十銭 二十四貫二十四オ 金五拾八圓
  第 十號 六十一鍵三列笛 四個ストップ附 荷造費金一圓五十銭 三十二貫三十 オ 金六拾八圓

  第十一號 六十一鍵四列笛 七個ストップ附 荷造費金一圓六十銭 三十八貫三十五オ 金八拾圓
  第十二號 六十一鍵五列笛 九個ストップ附 荷造費金三圓    四十二貫四十三オ 金百圓
  第十三號 六十一鍵五列笛 十個ストップ附 荷造費金三圓    四十四貫三十四オ 金百廿五圓
  第十四號 六十一鍵三列笛 八個ストップ附 荷造費金三圓    四十八貫四十七オ 金百三十圓
  第十五號 六十一鍵五列笛 十一個ストップ附荷造費金三圓    五十 貫四十七オ 金百五十圓
  第十六號 六十一鍵七列笛 十一個ストップ附荷造費金三圓    五十五貫五十五オ 金二百圓
  第十七號 六十一鍵八列笛 十一個ストップ附荷造費金三圓    五十五貫五十五オ 金三百圓
  第十八號 六十一鍵八列笛 十三個ストップ附荷造費金三圓    五十八貫五十八オ 金三百五十圓   

    第五回内国勧業博覧会 東京勧業博覧会 北米コロンブス世界大博覧会 仏国巴里万国大博覧会 アラスカユーゴン太平洋博覧会 日英大博覧会賞牌受領
 鈴木 ヴァイオリン

  

  児童用號外弓附 金二圓五拾銭 號外A 金二圓五拾銭 號外B 金三圓五拾銭 號外C 金四圓五拾銭

   〇 児童用號外ハ二分ノ一、四分ノ三ノ二種ニテ此分ニ限リ弓付ノコト 〇二分ノ一、四分ノ三、八分ノ七形ハ並形ト同価ノコト

 第一號 金五圓五拾銭 第二號 金六圓五拾銭 第三號 金七圓五拾銭 第四號 金八圓五拾銭 第五號 金拾圓 
 第六號 金拾二圓   第七號 金拾五圓   第八號 金拾八圓   第九號 金二拾二圓  第十號 金二拾六圓  
 第十一號 金三拾圓  第十二號 金三拾五圓 第十三號 金四拾圓

 特製一号 金五拾圓 特製二號 金六拾圓 特製三號 金七拾圓 特製四號 金八拾圓 特製五號 金百圓 特製六號 金百二十圓

     特製ハ「ストライドバリー」「ガルネリー」「アマチイ」形ノ三種ナリ
 〇荷造費(一個入)金二十五銭
 〇郵税ハ一個ニ付金二十八銭

  舶来 ヴァイオリン

 金八圓五拾銭 金九圓五十銭 金拾圓五十銭 金拾二圓 拾三圓五十銭 金十五圓 金十七圓 金二十圓 金二十五圓 金三十圓 金四十圓 金七十圓 金百圓 金百二十圓 金百五十圓 金百七十圓 金二百圓

  鈴木 ヴァイオリン弓

 號外 金八十銭 第一號 金一圓 第二號 金一圓五十銭 第三號 金二圓 第四號 金二圓五十銭 第五號 金三圓 第六號 金三圓五十銭
  第七號 金六圓 第八號 金八圓 第九號 金十圓 新一 金四圓 新二 金五圓 新三 金十三圓
 
  舶来 ヴァイオリン弓

 金二圓五十銭 金三圓二十五銭 金三圓七十五銭以上金十五圓

 ビオラ

  金十圓 金十五圓 金二十圓 金三十圓 金四十圓 金五十圓
  同用弓 金二圓 金三圓 金五圓
  同用箱 金二圓以上十圓迄

   

 マンドリン

  金七圓 金十圓 金十二圓 金十五圓 金二十圓

 舶来 金三十圓以上金百圓

 ギター

  金十五圓 金十八圓 金二十五圓

 バンジョー

  金二十圓 金三十圓 金五十圓

 セロ

  金三十圓 金三十八圓 金四十五圓 金六十圓 金八十圓 金百圓
  同用弓 三圓五十銭以上十八圓

 バス

  金八十圓 金九十圓 金百圓 金百二十圓 金百五十圓
  同用弓 金五圓以上金二十圓迄   

 

     独逸製 米国製 英国製
 新式 ピアノ

  金三百五十圓 金三百七十五圓 金四百圓 金四百三十圓 金四百六十円 金五百圓 金五百五十圓 金六百五十圓 金七百五十圓 金八百五十圓 金九百五十圓
  金壹千百圓 金千二百五十圓 金千三百五十圓 金千五百圓 金千八百圓 金貮千圓 金二千三百圓 金二千五百圓 金二千八百圓 金参千圓 金三千五百圓 金五千圓

  欧米輸入材料製品

  金二百五十圓 金三百圓 金三百三十圓 金三百八十圓 金四百三十圓 金四百六十圓 金五百圓 金五百五十圓 金六百圓 金七百五十圓 金八百圓 金壹千百圓 金千三百圓 金千五百圓 金貮千圓

  

 独逸製ピアノ 独逸製グランドピアノ

 マウスハーモニカ (口風琴)

 金三十五銭 金四十銭 金四十五銭 金五十銭 金六十銭 金七十銭 金七十五銭 金八十銭 金八十五銭 金一圓 金一圓二十銭 金一圓三十銭
 金一圓五十銭 金二圓 金二圓五十銭 金三圓 金三圓五十銭 金五圓
    送料金八銭宛

 マウスハーモニカ

  
 
 舶来手風琴

 金三圓五十銭 金四圓 金四圓五十銭 金五圓 金五圓八十銭 金六圓五十銭 金七圓 金七圓五十銭 金八圓 金九圓 金十圓 金十五圓
 金二十圓 金二十五圓 金三十圓
    荷造費金二十銭 郵税二十銭

 薩摩筑前琵琶

 薩摩琵琶

 練習用並製  金八圓 金九圓 金拾圓
 欅胴(胴裏朴) 金九圓五十銭 金拾圓五十銭 金拾貮圓
 桑胴(胴裏朴) 金拾貮圓 金十三圓 金十四圓 金十五圓 金十七圓 金十九圓五十銭
 縞桑胴(胴裏欅) 金十五圓 金十七圓 金十九圓 金二十二圓 金二十四圓 金二十六圓 金三十圓
 総桑製 金十八圓 金二十圓 金二十二圓 金二十四圓 金二十六圓 金三十圓 金三十五圓 金四十圓 金四十五圓 金五十五圓 金六十五圓
     金八十圓 金壹百圓 金百五十圓迄
 
 筑前琵琶

 練習用並製 金九圓 金十一圓五十銭
 桑胴製 金十二圓 金十三圓五十銭 金十五圓 金十七圓 金二十圓 金二十五圓 金三十圓 金三十五圓 金四十圓 金五十圓 金六十五圓
     金八十圓 金壹百円 金百五十圓迄

 琵琶 金壹圓 金一圓二十銭 金一圓五十銭 金貮圓 金二圓五十銭 金三圓 金四圓 金五圓
        琵琶荷造費 金五拾銭 


「活奏曲譜」 二十巻 十字屋音楽部 (明治-大正)

2014年06月20日 | 楽器目録 明治 2 十字屋他
 
流行歌    蝶々とんぼ、
唱歌     天長節兒歌
端唄     梅にも春
(不明)   子守うた
流行歌    梅が枝
 
大祭祝日唱歌 君が代
端唄     かつぽれ
       軍歌進撃
流行歌    今度このたび
軍歌     日本魂
 
流行歌    壮士節
軍歌     海軍歌
軍歌     四百余洲
端唄     ○○○○○
清楽     九連環
 
清楽     燕子門
軍歌     矢玉は霞
唱歌     まわれごま
長唄     越後獅子
流行歌    丹後の宮津
 
〔譜箋五巻入り四箱。各巻は輪ゴムで巻かれていたようである。箱入り状態は、写真参照。なお、各巻には、下の説明が貼付されている。〕
 
 
無師独奏 紙腔琴 配用
活奏曲譜
 
本譜を以て紙腔琴に配用せば誰人も自在に奏曲歌謡の楽を得へし余一日偶然破窓の風に吟ずる現象に感し奇器妙譜の創製すへきを案出せり爾後西洋の機構を参考し有名の音楽師上原六四郎氏の賛助を得て節調を整ひ「長歌、端歌、地歌、琴歌、清元、常磐津、唱歌、軍歌、清楽、讃美歌、俗箏」等数曲を創製し余の意匠を果せり因って倉田繁太郎氏に該品の機用譜節の秘訣を伝へ製造販売を嘱し江湖雅客の講求に応せり
創製者
狐窟情仙 戸田欽堂
宮内省御用
製造販売本舗 十字屋 音楽部
東京市京橋区銀座三丁目二番地 (電話新橋千二百五十九番)

「黒崎楽器雛形及定価表」

2014年06月11日 | 楽器目録 明治 2 十字屋他

 黒崎楽器雛形及定価表

 

 ◎日本楽器製造株式会社製造「山葉風琴」

 日本楽器製造株式会社鑒製山葉風琴ハ該社多年ノ経験ニ基キ精選ノ材料ヲ以テ製造セラルヽガ故ニ其構造堅牢音律正確本邦製風琴中最モ優秀ナルモノニシテ之レヲ欧米ニ比スルモ些ノ遜色ナク従来内外博覧会共進会等ニ於テ得タル名誉ノ賞牌実ニ貮拾有余ニ及ビ啻ニ内地夥多ノ需要ヲ充シ以テ輸入ヲ防止シタルノミナラズ更ニ海外ニ輸出シテ至ル所多大ノ賞讃ヲ博シツヽアルハ既ニ世ノ熟知スル所嘗ツテ製造主山葉寅楠氏ガ緑授褒章拝受ノ光栄ヲ辱フセシガ如キ素ヨリ本品ガ邦家ニ貢献スル所尠少ナラザルニ因ルト雖モ亦以テ如何ニ其ノ製作ノ善良ナルカヲ證スルニ余リアリト謂フベシ

  米国シヤートル世界大博覧会 名誉大賞金牌受領

      

 第壹号形 参拾九鍵 保険三箇年 高二尺六寸八分 幅一尺三分 長二尺四寸五分 定価金拾八円 荷造費金六拾銭 拾壹貫目 六オ  
 第貮号形 四拾九鍵 保険四箇年 高二尺六寸八分 幅一尺三分 長二尺八寸八分 定価金貳拾八円 荷造費金六拾銭 拾壹貫目 六オ
 第参号形 参拾九鍵 保険三箇年 足折(旅行用箱附) 高二尺六寸八分 幅一尺六分 長二尺四寸五分 定価金貳拾五円 荷造費金壹円 拾壹貫目 七オ  
 第四号形 四拾九鍵 保険四箇年 足折(旅行用箱附) 高二尺六寸八分 幅一尺六分 長二尺八寸八分 定価金参拾五円 荷造費金壹円貳拾銭 拾貳貫目 八オ
 第五号形 参拾九鍵 二列笛但最低音部ハ一列 保険四箇年 高二尺六寸八分 幅一尺三分 長二尺四寸五分 定価金貳拾七円 荷造費金八拾銭 拾壹貫目 六オ
 第六号形 四拾九鍵 保険五箇年 高三尺三寸五分 幅一尺二寸 長三尺四寸 定価金参拾八円 荷造費金壹円貳拾銭 拾八貫目 拾七オ
 第七号形 四拾九鍵 二列笛但最低音部ハ一列 保険六箇年 高三尺三寸五分 幅一尺二寸 長三尺四寸 定価金四拾五円 荷造費金壹円貳拾銭 拾九貫目 拾七オ
 第八号形 六拾壹鍵 保険七箇年 高三尺四寸五分 幅一尺二寸五分 長四尺五分 定価金五拾円 荷造費金壹円参拾銭 貳拾参貫目 貳拾四オ
 第九号形 六拾壹鍵 二列笛但最低音部ハ一列 保険八箇年 高三尺四寸五分 幅一尺二寸五分 長四尺五分 定価金五拾八円 荷造費金壹円参拾銭 貳拾四貫目 貳拾四オ

     

 第拾号形 六拾壹鍵 四箇ストップ附 二列笛但最低音部ハ一列 保険九箇年 高三尺九寸 幅一尺六寸 長四尺二寸 定価金六拾八円 荷造費金壹円五拾銭 参拾貳貫目 参拾オ
 第拾壹号形 六拾壹鍵 七箇ストップ附 二列笛 保険拾箇年 高三尺九寸 幅一尺八寸 長四尺二寸 定価金八拾円 荷造費金壹円六拾銭 参拾八貫目 参拾五オ
 第拾貳号形 六拾壹鍵 九箇ストップ附 三列笛 保険拾箇年 高三尺九寸 幅一尺八寸 長四尺二寸 定価金百円 荷造費金参円 四拾貳貫目 四拾参オ
 第拾参号形 六拾壹鍵 拾箇ストップ附 三列笛 但最低音部ハ二列 保険拾箇年 高四尺五分 幅一尺七寸 長四尺八寸 定価金百貳拾五円 荷造費金参円 四拾参貫目 四拾参オ
 第拾四号形 六拾壹鍵 二列笛 八箇ストップ附 保険拾箇年 高三尺七寸四分 幅一尺九寸五分 長五尺四寸五分 定価金百参拾円 荷造費金参円 四拾八貫目 四拾七オ
 第拾五号形 六拾壹鍵 二列笛 拾壹箇ストップ附 保険拾箇年 高三尺七寸四分 幅一尺九寸五分 長五尺四寸五分 定価金百五拾円 荷造費金参円 五拾貫目 四拾七オ
 第拾六号形 六拾壹鍵 三列笛 拾壹箇ストップ附 保険拾箇年 高四尺八寸 幅二尺二寸 長五尺四寸五分 定価金貳百円 荷造費金参円 五拾五貫目 五拾五オ
 第拾七号形 六拾壹鍵 四列笛 拾参箇ストップ附 保険拾箇年 高四尺八寸 幅二尺二寸 長五尺四寸五分 定価金参百円 荷造費金参円 五拾五貫目 五拾五オ
 第拾八号形 六拾壹鍵 四列笛 拾参箇ストップ附 保険拾箇年 高四尺二寸二分 幅二尺二寸 長四尺三寸 定価金参百五拾円 荷造費金参円 五拾八貫目 五拾八オ
 座敷用オルガン第壹号 六拾壹鍵 二列笛 拾壹個ストップ附 保険拾箇年  高六尺二寸四分 幅二尺二寸 長五尺四寸五分 定価金貳百拾円 荷造費金参円 五拾貫目 五拾四オ
 座敷用オルガン第貳号 六拾壹鍵 三列笛 拾壹個ストップ附 保険拾箇年  高六尺二寸四分 幅二尺二寸 長五尺四寸五分 定価金貳百七拾円 荷造費金参円 五拾五貫目 五拾八オ

  
 
 大和オルガン第壹号 四拾九鍵 二列笛 但最低音部ハ一列 保険六箇年 高二尺九寸四分 幅一尺一寸九分 長二尺八寸五分 定価金四拾八円 荷造費金壹円貳拾銭 貳拾貫目 貳拾オ
 大和オルガン第貳号 六拾壹鍵 二列笛 七個ストップ附 保険拾箇年  高三尺九分 幅一尺五寸八分 長三尺二寸八分 定価金八拾五円 荷造費金壹円六拾銭 貳拾八貫目 貳拾六オ
 新装第拾九号形
 当拾九号形風琴ハ曩ニ東京音楽学校ノ御考案ニ基キ日本楽器製造株式会社ニ於テ種々工夫ヲ凝シ製造納附セシ処該校ヨリ風琴トシテ此ニ過グルモノナシトノ御讃辞ヲ博シタルモノニシテ音色善美音量壮大製作マタ堅固ナレバ中等已上ノ学校教授用ニハ尤も適当ノモノニ御座候

 高三尺九分五分 幅二尺五寸八分 長四尺七寸五分 定価金参百五拾円 荷造費金参円 五拾五貫目 五拾八オ

    

 ◎日本楽器製造株式会社製造(山葉風琴)
 山葉洋琴ハ従来本邦ニ於テ製造サレタル洋琴中其品質尤モ優秀ナルノミナラズ之ヲ欧米各国ヨリ輸入スルモノニ比シ些ノ遜色ナキ迄ニ其技術ノ進歩セシ点ヲ以テ我楽界ノ諸大家ハ證明書或ハ玉章ヲ寄セテ之ガ成功ヲ賞讃セラレタリ

  米国シヤートル世界大博覧会名誉大賞金牌受領

 山葉洋琴

 (七オクテーブ セミグランド形)  

 第壹号 定価金七百五拾円
 第貳号 定価金壹千百円
 第参号 定価金壹千参百円
  (荷造費運搬費ハ定価ノ外ニ実費ヲ要ス)

 山葉洋琴

 (七オクテーブ アップライト形)

 第壹号      定価金参百参拾円
 第貳号      定価金参百八拾円
 第参号      定価金四百参拾円
 第四号(梨地塗) 定価金五百五拾円
 第五号      定価金六百円
  (荷造費運搬費ハ定価ノ外ニ実費ヲ要ス)

 ●新製山葉洋琴

  ◎竪台六オクターブ(コテッージピアノ) 定価金貳百五拾円

 ◎舶来洋琴 代価金参百円以上貳千円位迄
 
 ◎鈴木製ヴァイオリン

  米国シヤートル世界大博覧会金牌受領

 兒童用(弓付) 金貳円
 号外A   金 貮円
 号外B   金 参円 
 号外C   金 四円
 第壹号   金 五円
 第貮号   金 六円
 第参号   金 七円
 第四号   金 八円
 第五号   金 拾円
 第六号   金 拾貮円
 第七号   金 拾五円
 第八号   金 拾八円
 第九号   金 貮拾貮円
 第拾号   金 貮拾六円
 第拾壹号  金 参拾円
 第拾貮号  金 参拾五円
 第拾参号  金 四拾円
 特製第壹号 金 五拾円
 特製第貮号 金 六拾円
 特製第参号 金 七拾円
 特製第四号 金 八拾円
 特製第五号 金 壹百円
 特製第六号 金 百貮拾円

 ◎二分ノ一、四分ノ三、八分ノ七「ヴァイオリン」代価ハ並形「ヴァイオリン」ト代価ニ御座候
    (以上荷造費壹箇ニ付金貳拾五銭)

 徳島市西新町壹丁目 理化学器械西洋楽器 黒崎文太郎

 ●英国製 最新式軽便発音器

 (高サ一尺長サ一尺巾五寸)

 器械   一台   金九円
 曲譜蝋管 一本ニ付 金八拾銭

 ◎平円盤発音器 金貳拾五円以上金貳百円迄数種

 ◎平円盤音譜(曲入)      金壹円以上金参円迄数種

   大阪開成館発売音楽書


「西川風琴 雛形及定価表」 十字屋楽器店 (1906.10)

2013年12月19日 | 楽器目録 明治 2 十字屋他

 西川風琴 雛形及定価表 

   十字屋楽器店 東京市京橋区銀座三丁目二番地

  

  西川風琴製造販売ニ就テ

 弊所多年風琴製造販売ニ従事セシ処各位ノ賛評ト愛顧トニヨリ日ニ月ニ隆盛ニ赴キ憾謝ノ至リニ堪エス候
 抑、弊所ハ我国風琴製造ノ元祖ニシテ多年苦心以テ良品ノ製作ニ従事シ之レヲ西川風琴ト名称シテ汎ク各位ノ需用ニ応シ来リシカ其構造ノ堅牢優美ナルト音律ノ整確ナルトハ端ナク需用各位ノ称賛ヲ博シ上掲ニ表ハスカ如ク既ニ三回ノ賞牌ヲ賜ハリ且ツ特ニ宮内省ノ御用ヲ忝フシ又陸軍々楽隊東京音楽学校等ノ御用仰付ケラルヽニ至リ益、其真価ヲ発表シテ茲ニ深大ナル信用ハ器械ノ堅美整調ノ上ニ赫々タル光ヲ放チ販路大ニ拡張シテ内国到ラサル所ナク遂ニ進テ海外ノ需用ニ応スルノ機運ニ際会シタルヲ以テ勢ヒ従来ノ施設ニ一大改良ヲ加ヘ欧米ト其技ヲ闘ハシメサル可カラサルニ至レリ是ニ於テ乎決然彼レノ長所ヲ採テ我レノ改良ニ資センカ為メ愚息安造ヲシテ彼ノ世界有数ナル北米合衆国「ブラトルボロー」ニ於ケル「エステー、ピアノ、オルガン」会社ニ就キ親シク斯業各科ノ研究ニ従事セシム、即チ居ル事三年堪能ナル技師長ノ監督ノ下ニ於テ孜々汲々以テ手脳ヲ練リ神秘ヲ探リ遂ニ其薀奥ヲ極ムルヲ得テ社員ノ上位ヲ占ムルニ至レリ会社ハ為メニ贈ルニ成績優等ノ證明状ヲ以テセリ加之帰途「シカゴ」市其他沿道有名ノ工場ヲ視察シテ多大ノ嶄新精妙ノ資料ヲ齎シテ帰朝セリ爾来我工場ノ改良頻々トシテ機械原料技術ノ上ニ行ハレ規模大ニ拡張セラレテ工場ノ面目茲ニ一新シタルノ結果ハ我西川風琴ヲシテ益、其真価ヲ発揚セシメ今ヤ欧米ノ製品ニ対シ毫モ遜色ナカラシムルニ至レリ宜ナル哉近時欧米先輩ノ人士賞賛ノ声ヲ以テ続々トシテ之ヲ迎フルモノ多キオヤ。
 斯ノ如クニシテ遂ニ当所創立二十有余年来ノ宿望ヲ達シ得タリト雖尚ホ進テ駸々タル社会ノ進運ニ鑑ミ鋭意益、斯業ノ改良発達ヲ計リ一ハ以テ大ニ楽界ノ前途ニ貢献シ一ハ需用者各位ノ愛顧ニ酬ユル処アラントス由テ茲ニ西川風琴特長ノ大要ヲ摘記シテ汎ク江湖ニ紹介シ以テ其批判ヲ仰グ幸ニ各位ノ高意ニ投スルノ栄ヲ得バ弊所ノ面目実ニ之レニ過ギザルナリ

    明治三十八年 〔一九〇五年〕 三月      西川ピアノオルガン製造所
                             主  西川虎吉


  西川ピアノ
         日本元祖  
       西川製新式ピアノ

    壹号 金参百五拾円(七オクテイブ)
    貮号 金四百円  (同)
    参号 金四百五拾円(同)


    

  大改良簡便分開装置

 西川製拾号以上ノ風琴(即チストップ附ノモノ)ハ万一内部ノ工合損シタル場合素人ヲシテ簡易ニ修復シ得ラルル様下図ノ如ク響盤ノ台板ガ丁番ノ作用ニ依リ前ニ垂レル様意匠ヲ凝シ調製セシモノナレハ上部ノ複雑ナル機械及間接ヲ取外ス手数無ク素人ヲシテ容易ク直シ得ラルヽ一大改良品ナリ

   

  〔以下の図版は、原則表の記載順〕

   
 
 ・手提オルガン第壹号形 ・手提オルガン第貮号形 ・手提オルガンノ閉ジタル図

     

 ・第壹号形 ・第貮号及参号形外装 ・第六号形 ・第七号形 ・第八号形 ・第九号形

      

 ・第拾号及拾壹号 ・第拾貮号拾参号 外装 ・第拾四号拾五号十六号 ・第拾七号及拾八号 ・第拾九号及貮拾号形 外装  

  風琴椅子

  ・小形 金壹円八拾五銭
  ・中形 金貮円
  ・大形 金貮円貮拾銭
  ・同テレンプ張 金参円八拾銭

       宮内省御用
       陸軍々楽隊御用
       東京音楽学校御用
       文部省直轄各学校御用
         大日本製造元祖
     西川オルガン、ピアノ製造所

  

 西川風琴定価表及明細表   明治三十九年十月改正

 號   保険年限 鍵数 笛列数             高    巾      長  ストップノ数 定価     荷造費

 一號  三ヶ年 三十九 一列笛             三尺   一尺     二尺八分      金拾八圓   六拾銭
  手提形
 二號  三ヶ年 三十九 一列笛             二尺七寸 一尺一寸五分 二尺五寸      金拾九圓   八拾銭
 三號  三ヶ年 三十九 一列笛             二尺七寸 一尺二寸   二尺五寸      金貮拾壹圓  八拾銭
 四號  四ヶ年 三十九 二列笛但シ一列ハ最低音部ヲ省ク 二尺七寸 一尺二寸   二尺五寸      金貮拾八圓  八拾銭
 五号  四ヶ年 四十九 一列笛             三尺二寸 一尺     二尺五寸五分    金参拾参圓  八拾銭
  手提形
 六號  六ヶ年 四十九 一列笛             二尺六寸 一尺二寸二分 三尺四寸五分    金参拾八圓  壹圓五拾銭
 七號  六ヶ年 四十九 二列笛但シ一列ハ最低音部ヲ省ク 三尺六寸 一尺二寸二分 三尺四寸五分    金四拾五圓  壹圓五拾銭
 八號  七ヶ年 六十一 一列笛             三尺六寸 一尺三寸   四尺        金五拾圓   貮圓
 九號  八ヶ年 六十一 二列笛但シ一列ハ最低音部ヲ省ク 三尺六寸 一尺三寸   四尺        金五拾八圓  貮圓
 十號  九ヶ年 六十一 二列笛但シ一列ハ最低音部ヲ省ク 四尺   一尺六寸五分 三尺七寸五分 四個 金六拾八圓  貮圓五拾銭
 十一號 九ヶ年 六十一 総二列笛            四尺   一尺六寸五分 三尺七寸五分 七個 金八拾圓   貮圓五拾銭
 十二號 十ヶ年 六十一 総二列笛            四尺一寸 一尺八寸五分 三尺九寸   九個 金百圓    貮圓五拾銭
 十三號 十ヶ年 六十一 高音部三列低音部二列      四尺一寸 一尺八寸五分 三尺九寸  十一個 金百拾五圓  貮圓五拾銭
 十四號 十ヶ年 六十一 低音部三列高音部二列      五尺   一尺九寸   四尺五寸  十一個 金百参拾五圓 参圓五拾銭
 十五號 十ヶ年 六十一 総三列笛            五尺   一尺九寸   四寸五分  十三個 金百六拾五圓 参圓五拾銭
 十六號 十ヶ年 六十一 五列笛             五尺   二尺一寸五分 四尺五寸  十五個 金貮百参拾圓 参圓五拾銭
 十七號 十ヶ年 六十一 総二列笛           六尺   一尺六寸五分 三尺七寸五分  九個 金百貮拾圓  四圓五拾銭
 十八號 十ヶ年 六十一 低音部三列高音部二列      六尺  一尺六寸五分 三尺七寸五分 十一個 金百参拾圓  四圓五拾銭
 十九號 十ヶ年 六十一 総三列笛            六尺   二尺三寸   四尺四分  十三個 金貮百拾圓  四圓五拾銭
 二十號 十ヶ年 六十一 五列笛             六尺   二尺三寸   四尺四分  十五個 金貮百七拾圓 四圓五拾銭

 

 World renowned Musicians
      Carso  Elman  Moszkowski  Kubelik
     That you’ll re-men-ber us.

   NISHIKAWA & SON. (Music Store)
Bashamichi-dori Yokohama.
            PRINTED BY OHKAWAYA.

 消印:45 1 2 〔明治四十五年一月二日〕
   静岡県駿東郡 静岡県県立 沼津中学校内  先生

 恭賀新年

  明治四十五年 
  一月元旦

  横浜市日ノ出町二丁目卅番地
   西川オルガンピアノ製造所
         電話八四一番
  
  横浜市馬車道通リ
   西川楽器店
         電話二二〇五番


「松本楽器合資会社楽器楽書目録」 (1912.6)

2013年10月15日 | 楽器目録 明治 2 十字屋他

 松本楽器合資会社楽器楽書目録

   東京本店  東京市京橋銀座四丁目四番地    電話京橋二二九八番 ※ 振替東京一三五〇五番
   大阪出張所 大阪市東区平野町四丁目心齋橋通角 電話本局一四六三番 ※ 振替大阪一三二九六番

        

 カバン形風琴    定価 金拾八円 荷造費 金六十銭 保険三ヶ年 三十九鍵一列笛
 普通形第一号風琴  定価 金拾八円  荷造費 金壹円 保険三ヶ年 三十九鍵一列笛
 普通形第二号風琴  定価 金貮拾七円 荷造費 金壹円 保険四ヶ年 三十九鍵二列笛
 普通形第三号風琴  定価 金参拾八円 荷造費 金壹円五十銭 第三号 保険五ヶ年 四十九鍵一列笛
 同第四号(外装同形)定価 金四拾八円 荷造費 金壹円五十銭 第四号 保険七ヶ年 四十九鍵総二列笛
 普通形第五号風琴  定価 金五拾円  荷造費 金壹円七十銭 第五号 保険七ヶ年 六十一鍵一列笛
 同第六号(外装同形)定価 金五拾八円 第六号 保険八ヶ年 六十一鍵二列笛
 普通形第七号風琴  定価 金六拾八円 荷造費 金参円 保険九ヶ年 六十一鍵三列笛 四個ストップ
 普通形第八号風琴  定価 金八拾円  荷造費 金参円 保険十ヶ年 六十一鍵四列笛 七個ストップ
 普通形第九号風琴  定価 金九拾円  荷造費 金参円五十銭 保険十ヶ年 六十一鍵四列笛 八個ストップ

        
 
 普通形第十号風琴  定価 金百拾円  荷造費 参円五十銭 保険十ヶ年 六十一鍵四列笛 九個ストップ
 普通形第十一号風琴 定価 金百貮拾円 荷造費 金四円 保険十ヶ年 六十一鍵六列笛 十一個ストップ
 普通形第十二号風琴 定価 金百五拾円 荷造費 金四円五十銭 保険十ヶ年 六十一鍵六列笛 十一個ストップ
 普通形第十三号風琴 定価 金百八拾円 荷造費 金四円五十銭 保険●●● 六十一鍵七列笛 十二個ストップ
 普通形第十四号風琴 定価 金貮百円  荷造費 金四円五十銭 保険十ヶ年 六十一鍵七列笛 十四個ストップ
 普通形第十五号風琴 定価 金貮百五十円 荷造費 金四円五十銭 保険十ヶ年 六十一鍵七列笛 十四個ストップ
 デスク形第一号風琴 定価 金貮拾壹円 荷造費 金壹円 第一号 保険三ヶ年 三十九鍵一列笛
 同第二号(外装同形)定価 金参拾円  荷造費 金壹円 第二号 保険三ヶ年 三十九鍵二列笛
 デスク形第三号風琴 定価 金三拾五円 荷造費 金壹円四十銭 第三号 保険五ヶ年 四十九鍵一列笛 第四号 保険六ヶ年 四十九鍵二列笛

       
 
 敷島形風琴     定価 金九拾円  荷造費 金三円五十銭 保険十ヶ年 六十一鍵四列笛 七個ストップ
 改良形風琴     定価 金八拾五円 荷造費 金三円五十銭 保険十ヶ年 六十一鍵四列笛 七個ストップ
 竪台第一号洋琴 A 定価 金参百円 B 定価 金参百貮拾円 同 第二号洋琴 A 定価 金参百五拾円 B 定価 金参百八十円
荷造費 金拾円  第二号 保険十ヶ年八十五鍵 復絃スケール、総鉄骨、三線 第一号は垂直スケール       
 竪台第三号洋琴 A 定価 金四百円 B 定価 金四百参拾円 荷造費 金十円 保険十ヶ年八十五鍵 復絃スケール、総鉄骨、三線
 竪台第四号洋琴   定価 金四百五十円 荷造費 金十円 保険十ヶ年八十五鍵 象牙盤復絃スケール、総鉄骨、三線
 竪台第五号洋琴 A 定価 金五百円 B 定価 金五百五十円 荷造費 金拾円 保険十ヶ年八十五鍵 象牙盤復絃スケール、総鉄骨、三線 
 平台洋琴 第一号  定価 金八百円 第二号 定価 金千円 第三号 金千参百円 

 稟告

 弊社多年楽器製造之業ニ従事罷在候処日ニ増シ隆昌ニ赴キ候段偏ニ諸彦ノ御賛助ト特殊ナル御愛顧ニ由リテ致ス所ト深ク感銘ノ至リニ奉存候
 凡ソ何等ノ芸術ヲ問ハズ其薀奥ヲ究メ神韻ニ到ラズ候テハ完成ノ域ニ達スルコト不能候ハ申迄モナキ儀ニ有之候我邦製造事業ノ近来泰西ノ文物輸入シ来リテヨリ大ニ発達進歩致シ或製作品ノ如キハ海外市場ニ於テ其競争ヲ見シニ及ビ候得共外見皮相ヲ衒ヒ徒ラニ模倣ヲ事トシ眼前ノ利ニ汲々トシテ価格ノ低廉ヲ主トスルガ為メ往々粗製ニ陥井ルノ傾キ有之候斯テハ永ク之ヲ持続スルヲ得ズ仍テ以テ本邦製品ノ価値ヲ下シ遂ニ他邦ノ譏リヲ免カレズ候ハ啻ハ技術タル本旨ニ忤ル而己ナラズ輸入ヲ拒ギ輸出ヲ増スコト能ハズ千古ノ遺憾此事ニ御座候我ガ楽器ニ於テモ亦是ニ慨アリ所主之ヲ憂ヒ先生奮テ米国ニ渡航シ諸州ノ工場ヲ巡視シテ彼ノ有名ナル「」ブラッドプエリー」楽器会社「ウエプスター」楽器会社ミーラー楽器会社等ノ諸会社ノ研究生トナリ数多ノ辛酸ヲ嘗メ艱難ヲ尽シ充分ニ取調ベノ結果大ニ得ル所アリ徒弟ヲ欧米ニ派遣シ更ニ工場ヲ増設シ或ハ器械ノ完整ヲ致スノ運ビニ至リ候就テハ苟モ工手ノ緻密ヲ欠キ粗悪ノ材料ヲ用ヒテ低価ヲ競フガ如キコトハ断ジテ無之只々実直勉強ヲ専一ニ致シ斯クテ斯道諸家ノ称讃ヲ博スルニ至リ創業廿有余年ニシテ其宿望ヲ達シタリト雖モ益々社員ノ奮励ト技師ノ精巧ナル製作ノ下ニ其原料ヲ精選シ欧米製法ノ粋ヲ資リ其妙所ヲ加ヘテ我邦風土ニ適当ナル堅牢優美ノ佳品ヲ製造仕リ弊社独得ノ長所ヲ普ク江湖ニ紹介致シ大方各位ノ貴需ニ応ジ候間只管御高評ヲ給ハリ何卒倍旧ノ御眷顧ヲ以テ陸続御購求被下候様伏而奉希上候  敬白

  宮内省皇族家御用 東京音楽学校御用 陸海軍楽隊御用 官公立諸学校御用  松本楽器合資会社

  

 堅牢無比好評嘖々 実用ピアノの新提供

 従来三百五十円以上に売りたるもの、無用の外装を省き構造完全、耐久力長久、音色優美、音量豊大なる一般実用向ピアノの需要甚大なるに鑑み苦心多年斯道大家の協賛を得今回新に提供せるは即ち我実用ピアノなり品質は頃日帝国ホテルに於て東京音楽学校諸先生始め斯界の名士の面前に於てロイテル教授の試奏されたる通りに付敢て自画自賛せず

 正価二百二十五円 荷造費拾円・保険十ヶ年

  八十五鍵●復絃スケール三線●鉄フレーム 米国新製F式アンダーダンバーアクション 英国愛蘭製鋼所製絃器●外装ダークオーク

 舶来ピアノ部の拡張

 我邦西洋音楽の輸入されし以来日尚ほ浅しと雖も日進月歩著しきこと泰西を凌ぐ感あり
 惟ふに既往に於て然り況んや将来の発達推して知るべきなり、而も西楽の普及発達に伴れ最も痛切に同好者の必要を喚起するものは楽器なり弊社は従来一部顧客の求めに応じて多少舶来楽器の輸入をなし来りしも斯くては大方同好各位の希望を満足せしむる能はざるを以て今回独逸国伯林市イバハ、ピアノ会社幷にレエマン、ピアノ会社と特約し大々的直輸入を行ひグランド、ピアノ及びアプライト、ピアノ既に新荷到着せり希くは購求の栄を賜へイバハ、ピアノ会社は独逸国随一のピアノ製造所にして同国に於ては或はスタンウ井ー製以上なりとの評ありて東京音楽学校外人講師も是認せられ現にウイルクマイステル先生の如きは進んで同校幷に岩崎男爵家へ推撰せられたる程にして其品質の優秀なる以て知るべきなり尚同製造元にては二年前社長自ら我邦に来朝し具さに気候風土を視察し今回輸入の分は勿論将来とも総て我邦に輸入する者は一々我邦の気候に適応したる製造法を行ひ厳重なる鑑査を経たる特製品なり

 舶来蓄音機部の新設

 由来我邦の音楽界は宗家たる欧米の音楽会に接触するの機会少なく往々大家の来朝することあるも演奏の機会亦牢にして吾人の音楽欲を満すこと極めて至難なり唯此間吾人が辛ふして這種の欠陥を補へ得るものは蓄音機のレコードによりて僅かに欧米大家の声骸に接するの機を作るにあるのみ、
 弊社は茲処に感する処あり今般仏国オデオン蓄音機会社と特約し同社か既に欧米各国の音楽場裡に於て喝采を博しつゝある著名音楽大家の優秀なるレコードの一手販売をなし遍く同好諸賢の高需に応ぜんとす。
 若夫れオデオン会社レコードの優良なることに至りては世既に定評あり、其演奏者としてはクベリクツ、ボンチの諸大家を始め英、仏、伊諸国の有名管絃楽団乃至軍楽隊悉く参加網羅せり(目録送呈)

 ピアノ用椅子

 第一号 金八円  連弾用特製
 第二号 金十円  A 金十二円
 第三号 金十二円 B 金十五円

 オルガン用椅子

 小形(一号ヨリ六号マデノ風琴用)  金一円八十銭
 中形(七号ヨリ十一号マデノ風琴用) 金二円
 大形(十二号以上ノ風琴用)     金二円二十銭

 表面に松本風琴洋琴其他西洋楽器価格表あり

 裏面に松本出版図書及内外音楽書類目緑あり〔下はその一部〕

松本楽器合資会社書籍部案内

  書目 著訳者 冊数 定価 郵税

 数へ歌      本居長世       一 〇円、一〇 〇二
 隅田川      梁田貞一 小松玉巌  一 〇、三五 〇四
 十日戎      澤田柳吉       一 〇、一五 〇二
 江戸獅子     同          一 〇、一五 〇二
 春雨       同          一 〇、六〇 〇二
 マンドリン独習  高濱孝一       一 〇、七五 〇八
 舞踏新集     石橋藏五郎 加川琴仙 一 並 〇、八五 〇八 上 一、一〇 〇八
 赤穂義士     佐々木信綱 田村虎蔵 一 〇、〇五 〇二
 慶應義塾歌集   慶應義塾       一 〇、一〇 〇二
 日本音楽沿革史  加藤長江       一 〇、三〇 〇四
 オルガン独習の栞 大野朝比奈      一 〇、三五 〇四
 唱歌筆帳記    田村虎藏       一 〇、一〇 〇四
 三絃通解     芝廼舎主人      一 〇、三五 〇四
 君が代行進曲   瀬戸口藤吉      一 〇、二〇 〇二
 〔以下省略〕

 蓄音機及内外レコード

 機械之部

  第廿号    金廿円
  第廿五号   金廿五円
  第卅五号   金卅五円
  第五十号   金五十円
 甲無喇叭機械用 金六十円
 乙同      金卅円

 機械入物之部

  第廿五号用  金六円五十銭
  第卅五号用  金八円
  第五十号用  金拾円
 甲無喇叭機械用 金五円
 乙同      金四円

 レコード之部

  半球印 金壹円
  鷲印  金壹円廿五銭
  獅子印 金壹円廿五銭
  赤鷲印 金壹円五拾銭
  天使印 金壹円五拾銭
   書目録申込次第送呈

 昔譜入物之部

 丸形一打入物 金壹円五拾銭
 丸形二打入物 金二円
 針 百本入  金廿銭       

 和製ヴァイオリン

 第一号 金五円五拾銭 
 第二号 金六円五拾銭 
 第三号 金七円五拾銭 
 第四号 金八円 
 第五号 金拾円 
 第六号 金拾貮円 
 第七号 金拾五円 
 第八号 金拾八円 
 第九号 金貮拾貮円 
 第十号 金貮拾六円 
 特製  金参拾円以上金貮百円迄

 独逸製ヴァイオリン

 第一号 金拾貮円 
 第二号 金拾五円 
 第三号 金貮拾円 
 第四号 金貮拾五円 
 第五号 金参拾円 
 第六号 金五拾円 
 特製  金八拾円以上金参百円迄

 荷造費  金五拾銭
 小包送料 金三拾銭

 German,French,and American Music Books.
        JUST ARRIVED

HARMONIUM. ハーモニユム

  書名 Price, postage, 定価 郵税

 Harmonium Album 10 Vol. ハーモニユム, アルブム 全十冊 … each 各 .50 .06
 Reinhard Method     オルガン教則本         …     2.25 .08
 Bendar Harmonium     ベンダー前篇          …     1.60 .04
                  後篇上下        … each 各 0.90 .04
 Popular Organ Pieces  オルガン俗曲集         …     0.85 .08
 Reed Organ Selections  オルガン曲集          …     0.85 .08
 Orgel Album       オルゲル, アルブム       …     2.70 .12
 Organ at Home      オルガン, アツト, ホーム    …     4.00 .12
 Royal Organ Collection  ローヤル, オルガン曲集     …     1.00 .08

 明治四十五年六月改正