信頼の中の人の繋がりが穏やかな関係を作り上げ、行き違いがあったとしてもその関係の中で修復できるが、金銭の絡む中においては、ともすれば損得が表に出て信頼が単なる言葉として使われる場合がある。
誰でも安くて良いものを手に入れたいという欲望はもっているし、自分の思い通りになれば満足感を得られるが、自分ひとりで出来ない場合は、分からない部分は専門的な知識を持った人に思いを託さなければならないが、それはあくまでも託す相手と信頼感の中から生み出されるものであり、お金の力で動かすものではないはず。
自分の飼っているペットが病気になり、貴方は医者だから治せる筈だと言っても、治せる場合もあり、死力を尽くしても治せず死んでしまう場合さえあり、死んでしまったのは貴方の責任だとは普通は言わない。
Aさんと契約解除し半年が過ぎた頃、Aさんご自身から電話が入った。
「もう一度 設計依頼したいのですが受けていただけないでしょうか?」