設計図と予算書が届けられた。
広さは50坪程度の木造2階建てで、造成された宅地の西側は4メートルの高低差があるが、設計図には手すりは書かれていない。
2700万円が建物費用であれば、この他に外構工事や登記費用、引っ越し費用、照明器具、カ-テン、家具等を含めると3,000万円を超えてしまうことになる、Kさんもすべてを含めて2,000万円は無理だとは思っているにしても、1,000万円もひらいてしまえばどうしていいかわからなくなったと言う。
とにかく、設計図に基づいて原価で予算をだし、工務店の経費をいれこの設計図でいくらかかるか出す事になり、1週間後業者から予算書が届き、工務店経費を見込んだ金額は2、400万円となった。
もし、Kさんに予算の余裕があれば、この建物は300万円も無駄な費用を注ぎ込み建てられる事になっただろうが、予算にこだわったことにより、無駄な費用を支払わずに済んだことに繋がったのかもしれない。
しかし、2、400万円に諸経費を含めると2、700万円の支出となり、Kさんの思惑は、諸経費、諸費用を含めても2,200万円程にしたいとの考えだった。
つづく