テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

雑巾絞り

2014-04-09 23:16:44 | 脱線して底抜け
その昔、ガソリンスタンドは、セルフ、という形態のお店なんて殆ど無く、クルマにガソリンを入れに訪れると、わらわらと各石油元売り(出光やモービルなどなど)の制服を着た店員さんがよってきて、ガソリンを入れたり、ウィンドウを拭いたり、吸い殻を捨ててくれたりしたものです。かくいう私も、ガソリンスタンドでアルバイトしたことがあり、年間8万キロ(バイク+クルマ)も走っていた時期も含めて、ガス代稼ぎの一つでした。
今でこそ、セルフ給油のお店ばかりで、もう見られない光景ですが、上記のウィンドウ拭き、バイトにとってはメインの仕事の一つで、お客さん側から見れば、汚れたタオルや雑巾で拭かれるのは、気分が良いものでは無く、また実際に効率を良くするために、ダスター管理(雑巾の管理)という項目があるほどでした。新品のタオルはまず一時間ぐらい洗濯機で洗って新品特有の吸水性の悪さを解消され、小さめ厚めのダスターは、一日の内に何度も洗濯されます。もちろん、店員各自も、作業の合間に自分が使っているタオルをゆすいで絞る、という作業を何十回も繰り返します。都会のビジネス街のなかのガソリンスタンドでは、お客さんの殆どが掛け売り客という顔馴染みが多いため、タオルが汚れたままで次のクルマへ接するようなことはできない雰囲気だったのです。冬の時期は特に大変で、指先に力が入らずに絞り切れていないと、拭いたウィンドウに跡が残るので、中には、スプレヤーを持って、乾拭きするようなお店もありましたが、年末等の超繁忙期には、煩雑な手順はなかなかに困難で、主流は、絞って拭く、に尽きるのでした。
で、その絞り方のカンタンなTips
手で絞る場合、ねじり絞りを行う場合が殆どですが、厳冬期に、何十回も、しかも拭き跡が残らない程度まで水分を絞りきるというのは、ただでさえかじかむ指で握力も弱る中で難しいものなのですが、利き手の反対側で握って支え、利き手でねじって、持ち替え、さらにねじる、そのときに、支え持つ側の小指、もしくは小指+薬指を折り返したタオルのループ部分に引っ掛けて、絞ります。そうすると支える方の手は握力を殆ど使わずに、ねじったタオルを滑って空転させずに、腕の筋力で絞れます。もちろん、小指などは、タオルと一緒に締め付けられますが、絞りきる数秒のことですから、無理矢理絞りきらない限り問題ないと思います。
いまでも、希に「これを絞って」と濡れタオルを手渡されることがありますが、頼むほうは、私が主に腕力を使って固く絞っていると考えているようですが、ささいなTipsで、さほど力むことなく固絞りしているのでありました。