『サイテーな僕と、サイコなあの子』

久しぶりに「あんたって最低ね」って言う最高の褒め言葉をいただいた。

なんでセックスだけして帰ったら最低なのかが理解できない・・・。

今日はどうしてもセックスがしたくて、連絡をとった子がいる。
家にいるか聞いて、いるって言うから車で向かったんだ。

正直言って、その子はそんなに俺のタイプじゃない。
膣内の形状も好みではなく、褒める所を探すのに苦労する。

まぁでも、今日はどんな女でも射精する自信があった。

部屋を開けてくれた彼女は、今日も俺の好きな格好をしていない。

つまらない話しが始まる前に事を済ませようと思っていた。

部屋に入って、分かり易くコンドームをテーブルの上に置いた。
一目見ただけではコンドームと分かりにくいそれは、彼女の興味を引いたらしく、案の定「それ何？」と聞かれた。

僕はハッキリとコンドームだと言うと、彼女の機嫌は悪くなり「そういうヤリチンはキライ」とか言っている。
別に僕はヤリチンじゃない、普通だ。

むしろ、初めから「やりたいだけです」と、意思表示しているのでフェアなつもりでいる。

それで結局その子はカラダを許してくれた。

その後、けっこう直ぐ帰ろうとした僕に『あんたって最低ね！』と、褒めてくれた。

20時過ぎに部屋にお邪魔して、30分そこそこでセックスを終わらせて、だいたい21時前。

僕としてはこれ以上いても何も得るものもないし、彼女も明日朝が早い様な事を言っていたので早々と帰る事にした訳だ。

それを最低ね！と・・・

鉄のドアを開けて出て行こうとする僕に、「もう二度と電話してこないでね！」と帰りざまのプラス・ワンシャウト。

全然罪悪感もなく車を走らせた僕はふと思う、遊んでたつもりもないし、ヤリ捨てなんて思われたら心外だ・・・、正直一度も拾った覚えが無い。

出会って、二回目でヤらせてくれて、そんなに相性も良くないと感じている子をどうやったらこれ以上好きになれるんだろうか？
もちろん努力する気も出ない。

帰りの車の中で、携帯電話にメールが届いた。

まさかとは思ったけど、その子だった。
二度と電話してこないで、と言いながらメールをしてくるこの「幼さ」に多少の恐怖を覚える。

子宮が痛いから、明日病院に行くから一緒に来て、と言うのだ・・・。

発想が怖すぎる・・・、27歳の女性とは思えない発言だ・・・。

この子は、こう言う風に男性から扱われた事さえナイのかも知れない・・・と、気付いた。

良く言えば純情、悪く言えば幼稚、そんな感じ。

もうちょっと遊んでいて、僕みたいな行動をとる男を理解しているタイプの子だと思っていたので、同じく僕もショックを受けているのが正直な所。

その翌日の今日の朝にも、「電話シカトしないで！出てよ！」とかメールが来てた。
これが、電話に出なくなる原因だと分からないらしい、かなりサイコだ。

なんでこんな風に怒っているのか全然わからない。