斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

これから発表練習

2012年05月28日 22時52分45秒 | その他
秋入学の学生(4年生)の卒業研究の発表会を間近に控えて、わが研究室は終夜運転で臨戦態勢です。ここのところ、夜中に集合して論文添削や予稿添削、そして発表練習を行っています。なぜ夜中かというと、夕方に発表練習をやると、スライドを直すのに数時間かかります。次の日の朝にすると発表に間に合わない場合には、どうしてもこうなります。「昼間にやればよいじゃないか」という声が聞こえてきそうですが、昼間は講義に会議でいっぱいです。

こういう体勢はほんとうは例年2月の風物詩ですが、秋入学が加わるとこういう臨戦体勢を年2回しくことになります。現場の感覚としては、きついかな、と思います。世の中では、秋入学の議論がなされています。4月入学を一切やめて9月入学で統一するならいいのですが、4月と9月と多様化したら、現場の教員は命の危険にさらされます。学生を卒業させる(学位をとらせる)とは本当に命がけなのです。入念な論文チェックに発表チェックは、学生も指導教員もへとへとになります。2月1回ならこれまで耐えてきました。今年から年に2回になったのですが、流石にもたないような気持ちです。珍しく弱気です。

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本日の大学院講義

2012年05月28日 22時30分21秒 | 講義記録
本日、7回目の講義を行いました。来週は試験を実施します。
試験の注意点は、本日の講義で述べたとおりです。しっかりと準備してきてください。

本日は、立方晶系の空間群について触れました。
ペロブスカイト型構造 Pm-3m
閃亜鉛型構造 F-43m

この二つは実例を挙げて説明しました。そのほか、次の構造もフォローしておくとよいでしょう。
岩塩構造 Fm-3m
ダイヤモンド構造 F-d3m
塩化セシウム構造 Pm-3m
体心立方構造 Im-3m

今日の講義で教えておきましたが、Pは単純、Fは面心、Iは体心を表しています。000の位置が角ばかりでなく、F:面心位置あるいはI:体心位置にそれぞれきますので、構造を描くときには要注意です。

時間があれば、実際に描いた構造にらせん軸の位置を書き入れたりして立体的に吟味したり、A1構造(fcc)、A2構造(bcc)、A3構造(hcp)などといった表記も教える予定でした。拙著、「物質の構造」の中ではA15構造を紹介してあります。こういった、より専門性の高い表記方法をしっかりと覚えていくとプロとしての今後の仕事の糧につながります。

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