テレビを見ていて泣いた! こんな番組がまだある!
1年B組担任の新井淑則先生。盲導犬マーリンを連れての学校生活。テレビを見ていて久しぶりに涙を流した。可哀想というものではなく・・・生徒と先生のもどかしい中でのぶつかり合い。その解決への努力をみての涙か。
ことばでは「多様であっていい」とかんたんにいう。それができないのだ。学ぶ場こそ多様であるべきだ。私たちの現実は黙って差別をしている。みんなそれぞれの生き方があるはずだ。元気な健常者だけが普通であってはいけない。病気を持っている人、障がいを持っている人、一緒に学び生きる。そうすれば生きるいい知恵が湧いてくる。生徒も先生も学びあっている。そして視聴者も。制作する人も。
55分枠で放送され見入ってしまって写真も撮る余裕がなかった。感動した。
埼玉県・長瀞中学校1年B組の担任になったのは全盲の教師、新井淑則(53)さん。34歳の時、網膜剥離で両目を失明。自殺を考えたこともある。家族や仲間の応援、そして盲導犬との出会いを経て22年ぶりに担任を受け持つことに。「パラリンピック選手が金メダルを目指すのではなく、障害があっても誰でも進む道があることを示したい」と言う。生徒の名前を早く覚えようと、ICレコーダーに彼らの声を録音し、繰り返し聞いて覚えた。伝統行事の演劇では脚本や演出に初挑戦。しかし、泣いたり怒ったり、日々起きる教室での騒動は、その理由がすぐに分からずもどかしさに苦しむことも…。他の学校では差別的な扱いを受けている視覚障害教師もいると聞いた。教育とは何か。全盲先生の1年間の記録。
http://www.ntv.co.jp/document/
放送時間帯が日曜深夜なので、ビジネスマンが見るのはきついだろうが、それでも『NNNドキュメント』(深夜0時50分)のファンは少なくないはずだ。
反戦、反権力、反差別、反公害を訴え続けている硬派番組。70年代までなら珍しくはなかったが、いまやNHK会長まで親政権を隠さない時代。バラエティーと見分けがつかないノンフィクション番組も増えた。権力には決して抗わず、分かりやすい悪党だけ叩く番組も目立つ。ひょっとしたら『NNNドキュメント』は最後の硬派番組なのかも知れない。