朝日新聞社本社(特別報道部「プロテウスの罠」担当)から封筒が送付されてきた。何かな?朝日新聞もなかなかやるな!というのが感想。お礼の文と報道写真冊子、記念品。中でも開けてびっくりの冊子の文字。「激動の半世紀1964~2014」。1964年は私が社会人(仁丹テルモ)になった年。私は社会人になって半世紀が・・・。改めてびっくりした。気づきが嬉しい。
きっかけは朝刊連載「プロメテウスの罠」の(村人になる)に感想を送った。先日、いわき支局の岡本進記者からお礼のハガキをもらった。やりとりの中から報道の魂みたいなものが垣間見られた。やっぱり購読を継続しよう。
拝啓
東日本大震災から、早くも「6回目の春」がめぐってきました。
寒暖が行ったり来たり、体調を崩しやすい季節ですが、如何お過ごしでしょぅか。
いつも弊紙、朝日新聞をご愛読いただき、誠にありがとうございます。
そのうえ朝刊連載「プロメテウスの罠」について、お便りまで頂戴し、感謝申し上げます。
御礼が遅くなりましたこと、どうぞご容赦ください。
読者の皆さまから頂いた声-----ご意見、ご指摘、ご提案、激励、ご感想-----は、取材・執筆にあたる記者たちにとって、一番の栄養素です。重ねて御礼を申し上げます。
さて、その「プロメテウスの罠」ですが、2011年10月3日に第1回が始まってから、4年半が経過。通算回数は1500 回を超えました。
当初は、新聞の連載企画としては異例の長さの「数カ月は続ける」ことを考えたものでした。その想定を大きくこえる超・長期連載となりました。
これもひとえに、日々、ご愛読頂いている読者の皆さまがおられればこそ。この事実は揺るぎません。
福島第一原発を取りまく状況は、いまだ収束とはほど遠いものです。
むしろ、時間の経過とともに、「福島の外」で風化が進み、原発の再稼働まで半ば強引に避難指示解除が推しすすめられていくことによって、問題が沈殿し、光の差し込まない世界に押し込められていくような危惧さえ感じられます。
それだけに私ども新聞記者の役割もまた、重要になってくると自負・自戒しておりす。
「3.11」から5年が過ぎたこれから、なにをどう報じていくか-----。
これまで以上のエネルギーや知恵が必要だと考えております。
そこで、この春をもって、「プロメテウスの罠」も幕を下ろし、あらたな舞台をしつらえ、パワーアップして、次なる幕を上げることと致しました。
タイトルも、連載の体裁も変わりますが、これからも引き続き、「3.11」がもたらしたもの-----原発事故の被害は当然、大きな柱です一一を見つめ続けていきます。
どうぞ、今後とも、朝日新聞をご愛読頂きますようお願いする次第です。
「プロメテウスの罠」に頂いたご支援への御礼として、気持ちばかりですが、弊社が昨年まとめた報道写真の冊子と、粗品を同封させて頂きます。ご笑納頂ければ幸いです。
取りいそぎ、日ごろの御礼と、「プロメテウスの罠」終了のご連絡まで。
敬具
今日も司馬遼太郎スペシャル3回目を
パネルから見た明治維新
短期間のうちに国民国家の土台を築いた世界にも稀(まれ)な革命「明治維新」。これほどの偉業が成し遂げられたのは、欧米列強のアジア進出に「日本人が共有していた危機意識のおかげ」だった。明治は「格調の高い精神でささえられたリアリズム」の時代で、そこに生まれた「明治国家」は、江戸260年の精神遺産だったという。第三回は、江戸と明治をつなぐ歴史観を読み解き、幕末から明治への新国家建設の理想を浮き彫りにする。