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2023年04月03日(月)
I LOVE カツカレー
流行るも流行らぬもカツカレーはすでに定着していると思うけど
どうにもカツカレーに関する情報が飛び込んでくる機会が少なくとも僕には増えているように思う
きっと狭い興味範囲の中でのことなんじゃないかとも思う
もしかしたら情報の総量が増えているのかもしれない
はたまた誰かが仕掛けているのかもしれない
けれどとある料理人がおっしゃるにはカツカレーに限らず同時多発的に流れが起こることがこれまで何度もあったとか
さておき僕の気持ちを表すようなメニュー名 I LOVE カツカレー
僕はカツカレーも好きだ
渋谷のSEIBUの中の偏愛食堂の催事的な感じで期間限定で提供されているのが I LOVE HIPHOP ならぬ I LOVE カツカレー
waccaの三浦智輝シェフの説明文はこうだ
「I LOVE HIPHOPに合わせるカレーはカツカレー。カツもカレーもそれぞれが主役を張れる存在ですが、上質なカツを使ってダブル主演にしてしまうと、カレーに合わせなくても単体でカツを食べたいとなりがちです。そこで、このイベントでは、カレーとカツがお互いを高め合って最高のマリアージュとなるカツカレー新時代の幕開けになるような一皿を目指しました。」
と
料理の精度もさることながら言葉の当て方まで興味深い
読みながらそう思う
琴線に触れる料理や言葉をできる限り味わい尽くしたくなっていったん集中しつつ含んで咀嚼したり飲み込んだり消化したり吸収したりするうちに考えや言葉が溢れてくることがある
これまで僕自身がこれまで感じたり考えたりしたカツカレーへの気持ちはどうだっただろうか
その前に今日のカツカレーの感想をざっくり言えば
HIPなカレーにHOPなカツが乗ったLOVEなカツカレーだった
LOVEがあってのマリアージュの方がいいよね
(というのは昔の価値観なのかもしれない)
持論ですらない独断に過ぎないけど
おいしいロースカツは脂身の甘さがすごいと思う
そしてその脂身にタレの役割も担わせてカツ全体を食べる感じすらある
そんなロースカツに立ち向かえるカレーなんて無いのかもしれない
だから僕はカツカレーのカツには上質なものは合わないと思ってきた
これまた少なくとも僕はという話だけど
もともとカツカレーという料理にカツとカレーのマリアージュを期待していたことすら無かったかもしれない
そもそもひとつの料理に昇華させるためだったらカツとカレーを組み合わせる必然性も無さそうな気がしている
とはいえ最適と思える方法があるとしたら知りたいし感じてみたい好奇心や興味はある
そんな曖昧な気持ちでもカツカレーを好きな心は
合わないかもしれないものがわざわざ合わさっているのに定着してしまっている変態っぷり
あるいはそれでもカツカレーを食べてきた人生の懐古から来ていても不思議ではない
今回は敢えて(きっと敢えて)上質なカツで挑んだに違いない
僕が食べたのは並(岩中SPFポーク)だけど上(東京X)のもあった
カツとカレーのマリアージュのためにカツをカレーに合わせるという方法もあるだろう
でも今回はカレーをカツに合わせるという方法を取ったという印象
今日のこのカツカレーは僕がこれまでの人生で食べてきた限りでは
カツカレーよりもカツ丼に近い印象
みつばもそれを象徴しているかもしれない
なにはともあれとんでもなくよくできている
めっっっちゃおいしい
上質なロースカツを使ったカツカレーにありがちな脂身が勝ち誇ってしまって
カレーはその存在感のために戦わざるを得なくなり
結果としてマリアージュからは程遠い仕上がりになる
なんてことには全然なっていなかった
でもでも 余談だけど 上にも書いたけど
マリアージュからは程遠いのがカツカレーのカツカレーらしさ(もっと言えば魅力のひとつ)なのかもしれないという思いはまだ残っている
それでもやっぱりびっくりする
今日のこのカレーはカツと戦わずにカツのおいしさを受け止める役割に徹している
お皿が運ばれてきた時にまず鼻に届いたのは
揚げ物の香りでもスパイスの香りでもなく和出汁の香りだった
そこにブラックペッパーやフェンネルがカレーらしさを演出する
当然のように揚げ立て提供のカツはサクサク
カレーにちょっと浸したくらいでは湿らないのはカレーがしゃばしゃばで油分が少ないからカツの衣の油とカレーの水が混ざらないというからくりなのかもしれない
違うかもしれないけどこれまたびっくりした
ちょっとだくだくになってもまだサクサクでもある不思議
総じてもんのすんごいカツカレーを食べることができた
いつも真剣に食事しているつもりだけど今日ほどではないような気がして
完全に個人的な問題だけどそこは反省点
体や心の中でマリアージュしたカツカレーはげっぷまでいい感じ
カツ単体として成立してしまうほどの上質なカツに合わせるカレーの到達点のひとつを見せてもらえた感じがする
だからこそ次の欲(疑問というべきか)が湧いてくる
例えばカレー単体で成立するカレーにカツを合わせるというやり方だと到達点はどこに向かうのだろうか
例えばカツ単体としてもカレー単体としてもイマイチだけど合わさったら最強という仕立ては可能なのだろうか
自分自身では目指さないくせに欲張りなのも
完全に個人的な問題だけどそこも反省点
評論家気取りと言ったら評論家気取りの人に失礼なレベル
そんなこと言ってもしょうがないからこのまま投稿しちゃう
ここまで読んでくださっているそこのあなた
ありがとうございます
今日も生きてカレー食べた
明日も生きてカレー食べる
ごちそうさまでした