●1.日本政府は、一億玉砕の宣伝を撤回するに足る国民向けの降伏理由を得られずにいた。本当に本土決戦? 沖縄の地上戦では、広島+長崎を上回る死者が出た。米軍九州上陸となればその10倍の日本人が、米軍より日本軍の手で殺されていたことは間違いない。日本はドイツ並みの死者を出し、米軍も対独戦を上回る死傷者を出しただろう。しかも日本降伏があと一週間遅れていれば、北海道は確実にソ連に占領され、ドイツ同様、東西分割されていただろう。この意味をよく理解していただきたい。全ドイツで200万人以上の女性がソ連兵にレイプされたのである。日本政府のすみやかな降伏のわかりやすいきっかけを与えた点で、2発の原爆の意味は大きかった。(1発ではダメ。無制限の後続を推測させる意味で、2発連続が必要である。)
●2.日ソ中立条約を先に破ったのは日本である。ドイツ軍のソ連侵攻の時、日本は「関東軍特殊演習」と称して満州国境に大軍を集め、極東ソ連軍を釘付けにして、対独戦への転用を不可能にした。これによってソ連は対独戦緒戦で大損害を被る。しかもこのときの御前会議では、ドイツ攻勢の推移次第では対ソ開戦、の旨が決定され、日ソ中立条約については一言も問題視されなかったのだ。残念ながら当時の日本政府は無法集団だったのである。日本のソ連侵攻が実現しなかったのは、ドイツの進撃が日本側の期待ほどでなかったからにすぎない。スターリンに対日報復の動機を与えたのは日本なのであり、自業自得であり、北方領土のごときは戦利品としてロシアに永久帰属するのは当然である。負けても亡国にならなかったことだけですでに幾百万の英霊とやらの覚悟の価値が半減しているのに、ましてや固有領土が戦後すべて確保されるなどという甘い前提で戦争していたとしたら、それこそ戦死者全員に対する侮辱であろう。
●3.公娼制度の延長としての慰安所は合法なので問題なしとして、問題化しうるのは強制徴用の場合だろう。しかし戦時の強制労働には、戦闘、運送、製造、建設、通信、整備、監視、炊事、洗濯……無数の形態があった。労働の価値は基本的に平等であるとすれば、一つの労働を問題にする以上すべての労働を問題にせねばなるまい。職業の平等の建前からいって、教科書に「従軍慰安婦」をとりわけ立項して載せるのは偽善もはなはだしい。是非やめるべきだ。もっとも、すべての労働形態(従軍医師、従軍看護婦、従軍運転手、従軍料理人、従軍整備士、従軍大工、従軍カメラマン、従軍画家……)を平等に列記できるのであれば別だが。
●その他、靖国神社、ローマ教皇のナチス支持、中国残留孤児、ヤルタ会談、東京裁判、日系人強制収容、大東亜会議、等々の善悪、美醜、聖俗について正論/極論/暴論/空論を区別してください。
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●2.日ソ中立条約を先に破ったのは日本である。ドイツ軍のソ連侵攻の時、日本は「関東軍特殊演習」と称して満州国境に大軍を集め、極東ソ連軍を釘付けにして、対独戦への転用を不可能にした。これによってソ連は対独戦緒戦で大損害を被る。しかもこのときの御前会議では、ドイツ攻勢の推移次第では対ソ開戦、の旨が決定され、日ソ中立条約については一言も問題視されなかったのだ。残念ながら当時の日本政府は無法集団だったのである。日本のソ連侵攻が実現しなかったのは、ドイツの進撃が日本側の期待ほどでなかったからにすぎない。スターリンに対日報復の動機を与えたのは日本なのであり、自業自得であり、北方領土のごときは戦利品としてロシアに永久帰属するのは当然である。負けても亡国にならなかったことだけですでに幾百万の英霊とやらの覚悟の価値が半減しているのに、ましてや固有領土が戦後すべて確保されるなどという甘い前提で戦争していたとしたら、それこそ戦死者全員に対する侮辱であろう。
●3.公娼制度の延長としての慰安所は合法なので問題なしとして、問題化しうるのは強制徴用の場合だろう。しかし戦時の強制労働には、戦闘、運送、製造、建設、通信、整備、監視、炊事、洗濯……無数の形態があった。労働の価値は基本的に平等であるとすれば、一つの労働を問題にする以上すべての労働を問題にせねばなるまい。職業の平等の建前からいって、教科書に「従軍慰安婦」をとりわけ立項して載せるのは偽善もはなはだしい。是非やめるべきだ。もっとも、すべての労働形態(従軍医師、従軍看護婦、従軍運転手、従軍料理人、従軍整備士、従軍大工、従軍カメラマン、従軍画家……)を平等に列記できるのであれば別だが。
●その他、靖国神社、ローマ教皇のナチス支持、中国残留孤児、ヤルタ会談、東京裁判、日系人強制収容、大東亜会議、等々の善悪、美醜、聖俗について正論/極論/暴論/空論を区別してください。
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