三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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トラウマ系20

2007-01-09 02:15:36 | モンスター映画
■結婚できない男■ テレビドラマの中では最高だったかな。まさかあの『トリック』より面白いのがあったとはな。それで結局あれかな、桑野信介がとくに具合悪くもないのにひんぱんに病院訪れたり花火見物の穴場に誘ったりした時点で早坂夏美と付き合いたがってることはミエミエだったわけで。だから最終回に「わりといい感じ」に終わってても、第2回くらいから結局何一つ進展してないんですよね。まあその展開は始めからわかっていたわけで。つか、もしや家に呼んだってことがプロポーズって意味だと解釈できるとか? いやいやそれは無いな。無しであってほしいな。診察室でのあれがまだ生きてるもの。しかも結婚できませんよって身も蓋もなく結論出した理由が「理想の家が見えない、設計できない」てぇとこがうまいやね。家族の夢の入れ物を作る建築家が主人公、てとこでこのドラマすでに成功してたわけだが。キッチン中心、にこだわるとこがまた何ともね。しかもわりと素直に妹夫婦の家で母さんまじえて食事してるのな、しょっちゅう。つまりとことん偏屈ってわけでもないチョイコダワリ強い程度の健全男なわけで、なぜにそれでは「結婚できない男」かというと結局まあ、女いなくても平気な性格、てことに尽きますね。恋人の意味にせよなんとかフレンドって意味にせよ、女にあんま興味なしと。キャバクラ嬢に誘われりゃ服選んでいそいそ出かけるくらいの色気はあるが、だからってヤッちゃうわけではなし。同業の金田とか部下のなんて名だっけあの青年とか、たえず女連れてないと不安って男どもが身近をうろついてるぶん対照効果で余計オモロイわけだね。あ、でも金田も「結婚できない男」か。取っ替えすぎるんだな。一人焼肉の鉢合わせは(一方的に金田が覗かれてるのだが)ベストシーン。そういえば「結婚できない女」のほうもな。ラスト、候補ハズされた男の部屋行きますかね? つか再びもしかして部屋への招待をプロポーズととってるのか? だからそれは無いって。懲りないねえ。
■幻覚■ 『寄生虫館の三姉妹』といい『大怪獣 東京に現わる』といいこれといい、あと他の作品といい、ざっと回顧してみたところ俺、この監督好きなのかも。いかにもチャッチい設定なのに、なんかのめり込めるのよ。この映画もええわなあ。ちうかヤクザものが好きってこともあって。中途半端な閉鎖空間がまた生きてるし。霊なのか? 的にはっきりしないとこがまたジレッた系の怖さだし。「俺たちハズされたんですよ」って、戦争に加われないのがそんなに悔しいこと? ほんとヤクザって面白いや。無法者でもクスリは御法度らしい兄貴の激怒ぶりがまたカワイかったしね。
■ファイナル・デッドコースター■ 釘打ち機んとこが一番受けた。ぶすぶすブッ刺さってもまだ「ふわあ~~」とかしばらく生きてたっぽいのがいいねぇ。しかし前2作に比べてアッサリ感が漂っているような。さくさく進んじゃう感じで。日焼けマシンみたいな全身系はちょっとインパクト薄いね。ぼうぼう燃えちゃわないで、あのままどんどん火膨れが増えてくだけのほうが受けたかも。顔だけとか胸だけとか、局所集中でやってくれたほうがなんというか、痛みが伝わるでしょ。全身グシャッ、頭丸ごとグシャッ、系が多すぎたような。期待高まった打ち上げ花火直撃死がかわされて平凡な「グシャッ」に置き換わったのなんかもったなさすぎだし。あと霊感強いヒロインらがお節介にも警告して回る、それがうるさかったよね。つきまとわれたせいで死んじゃったっぽい友人もおるぞェ? 前2作みたいにひとりひとり淡々と死なせてやりなよ。とまあ、不満だらけなのも基本的に面白かったからこそ。ジェットコースターで始まったときニヤニヤしちゃってずっと期待高まりまくりだったのもハンディになったか。ラストは……脱線大量事故死、ってあまりに全体的すぎてビジュアルの派手さのわりにねえ。でもまあ、十分楽しめたんで。
 ■サイレン■ んーと……。またこれかよ、と言いたくなるあのオチ……。いい加減にしろよ、しかももう一回来るだろな、と思ってたら案の定ラストにああ来た展開……。ああいうオチってほんと、今までの出来の悪い演出がすべて許されちゃう仕組みなんだよな……。なんで弟はジッとしてないんだよちゃんと見張っとけよとか、ゾンビの襲来からあっけなく逃げてくんなよ一人無茶苦茶やられてるってのにとか、前半中盤あまりにも「なんでそういう行動するの?」的不自然が多すぎたためにオチで今さら一挙辻褄合わせられてもこっちゃ立ち直れませんってことよ。ちゃんと全体の作りをしっかりやってくれてこそああいうオチでしょうが? とにかく音楽がうるさすぎる。ほぼ音楽だけで「怖がらせよう」てサモシさが閉口しまくり。困ったモンだな……離島の土俗的なムードってのはホラーとしちゃほんと安易だし、だいたい離島である必要あったのかよ。そもそもなんで曰くある離島にわざわざ行かにゃならんかったのか。静かな保養地ならいくらでもあったでしょうに。島民全員殺しの精神異常者と時間超えて連動してるところがオカルトっちゃオカルトだけど(乗り移りモノってかい?)、ああいう現実的な話にするなら伏線設けとくとか、前半で盛り上げよう盛り上げようって無理したすべてをちゃんと回収しといてよね。父ちゃんスコップ持ってふらふらゾンビ暴れしてたのも実は全部ナシ? あーつまんね。写真とか隣人とか、どこまでがほんとでどこまでが……なのかぜんぶおっぽらかしたままじゃん。こういうのヤラレ続けるとホラーなんてバカらしくて見てらんないよね、ほんと。
 ■サイレント■ あれだけのことのためにあんだけ同じシーン繰り返したのかい。いい加減たるくなったよ。もっとすげー秘密でも隠されてるのかと。だいたい時々耳聞こえなくなるくらいであんな大絶望されても、って白けちゃったし、結局ガキの三角関係ッぽっちにあんだけ引っ張ったのかい。3人で階段いつまでもえっちらおっちらのぼってくシーンはちょいシュールでよかったんですけどね、時間寸断の回想シーンがやたら多すぎて焦点ぼけたよ。どのシーンもどうせ現実じゃないんだろっぽくて。下手だねえ。(あの車に轢かれたらしいシーンは結局どないしただ?)で、最後に一つ質問。別れ話すんのに何故にわざわざ高いとこのぼんなきゃならなかったですか?