三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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レザーフェイス系4

2007-01-25 13:43:23 | モンスター映画
■蝋人形の館■ テンポに酔えた。いちいち「痛さ」がリアル伝達されてきたのがポイント源。いやあ、アキレス腱切りには感情移入しますよ~さすがに。下から狙ったときはいっそのこと足裏から足の甲まで貫いてほしかったっす。まああまり図式的に徹底しないのも却ってオツだったのかなと。てなわけで「放りっぱなし」もいい味出してました。たとえば蝋人形にされちゃったボクが頬っぺたざっくりいかれちゃってもまだ生かされたままっぽいのとか、ヒロインだっつのに指切り落とされっぱなしっぽいのとか、う~ん、なんか今までの普通のスプラッターとは一味違ってるぞ。せっかく隠れてたカワイ子チャンが顔にもろ串刺し喰らっちゃったとこなんかお笑いの域寸前だね。油断大敵ってば。それとほら、家ン中から覗いてた村人っぽい人影が全部蝋人形だったとはな、ちょいノケゾリものでしたわい。芸が細かかったよ。それになんてったってそりゃラストシーンよね。あれだけで観賞時間の倍の価値が払い戻されたようなもの。好きだなあ、チマチマ隠れながらの追跡劇やり通したあげくああいう大規模崩壊系ときた。痛すぎの刃物系のあとに蝋と熱でシメてくれたと。カタルシスありましたよ。こういうの大好き。
■ハイテンション■ 「またこれかよ」系。観てる間はのめり込めるからいいんですけどね、みんなこんなんなっちゃったらフィクションという分野が揺らぐよね。だって実質夢オチみたいなもんでしょ。いや実際、夢オチじゃないにせよこの映画オープニングは夢で始まってるわけで、なにやらトウモロコシ畑で「誰か居た!」なんてイタズラ(てことになってる)やってるあたりでしっかり怪しいわけで、あそうか、そうしてみると十分フェアなわけですかネこの映画。決して反則はやってない。猿ぐつわ噛まされてる友人が何故にああも悲鳴あげようとしているのか、殺人鬼に訝しがられたらヤバイのに、あと何故にヒロインったら警察に根気よく説明しないで途中で受話器ほっぽり出して単身追っかけてくの、また素人抱え込み路線の御都合主義かよぉ、的もろもろの不審不満が一気に解決でしょ、あのオチだと。だから安易なわけでさ。反則じゃないけど安易。安易だけど反則じゃぁない。不審のもとが全部種明かしを兼ねてたわけなんでね。肝心のビジュアルはまあなんというか適度に派手で、血の量も大したもので、タンスで頭ぶっ飛ばしちゃうのとか無駄な労力が笑えました。ま、映画の本領は発揮していましたよ。熱のこもった観賞ができました。これだけハイテンションにするにはやっぱあれ系のオチに頼らにゃならんかったか、と一抹の寂しさは残りましたがね……。同系の『サイレン』よりは遥かに上出来でおました。『アイデンティティ』に比べたらどうかな、微妙に負けてるかな、いい勝負かな。
■壁の中に誰かがいる■ コメディかなと思いきやわりとシリアスにやってたりするんで、観てて戸惑うこといくつか。戸惑うつうよりモドカシイって感じかな。だっていっつもとどめ刺さないで逃げるからオジンオバンのコンビが何度でも復活して追っかけてくるんだもん。しかしあんだけ人閉じこめてて、近所にばれないってこたないでしょ。というかあんだけの大人数なら、すぐ勝てるでしょ。寝込みとかチャンスいくらでもあるんだし。だから笑って見てればと思うんだけど、そこがほら、結構真面目なホラーっぽい作りになってたりするんで。子役は表情よかったですよ、物音にびくっと振り向くあたり。あとなんといってもイヌだな。感電としてぶっ倒れるわグイグイ踏まれても負けずに押し返してくるわ、とりわけブッ刺されて死ぬとこなんざ鼻ヅラの歪み具合の絶妙、笑わずにおれようか。イヌくん前半で退場はもったいなさすぎョ!