三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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トラウマ系22

2008-03-20 03:55:10 | モンスター映画
■電車男 もう一つの最終回スペシャル 電車男VSギター男!!■ 本編観たあとすぐ観てしまいましたよ、このスペシャル編も。本編と同じシーンがしつッこく繰り返される中に興味津々の外伝パートが散りばめられるとあっては、時間無駄とは思いながらも早送りなしで律儀に観とおしてしまいましてね。毒男スレには表明されない住人たちの顛末がそれぞれあるんだろうなあとうすうす匂わせていたそのサンプルを同時進行で明示してもらえたんでスッキリしましたわ。奥行きを確認させてくれたというかね。しかしよりによってコリアンパブの女にダマされた(と思しき)オッサンが外伝のメインだとはねぇ。カネもらって直後にドロンじゃ、いくらなんでも純愛路線は無理でッショー、強引だなぁ。てあたりに半分目をつぶれば、うむ、けっこう満足度高かったですよ。ギター男があいつってのは「狭いサークルでやりくりする」ドラマ固有の御都合主義もいいとこだけど、ま、ユウコ(あの女優、『最後の弁護人』で阿部寛とのコンビが山田奈緒子レベルに迫るものがあったんで(途中から元不良少年がメンバーに加わって薄まっちゃったけど)ここでももっと出番あれば嬉しかったんだけどな)が結局金目当てを脱却したのかどうかが微妙なあたり(脱却説濃厚に仕立てすぎたきらいはあったけど)普通に奥行き深くなっていく気配で、しかしあれだな、このドラマが予想通り俺的モロウケた理由は、同じ昔話蒸し返して我ながらあれだけど、やっぱ俺がほぼ同じことしてたからだよな、電車男と同い年くらいンときに。尾行、ラブレター推敲、呼び出し等々ありのままを自己分析風に同人誌にブッ書いて友人らに配っていたものなあ……。あの時代に電子掲示板があったら俺、絶対時々刻々レポして常駐者に助言もらうくらいのことしてただろうからな。実際、親友の一人は頼みもしないのに俺に代わって彼女宅のまわりをうろつくという任務を勝手にやってくれやがったし、男女問わずいろいろリアルタイム&回顧モードでアドバイス&感想を寄せてくれたしなぁ。応援してんだか妨害してんだか、俺の周囲が異様に興味抱いて見守ってくれたものでした。今思うと、ほとんど成果を出せずギャラリーに申し訳ないことしましたわ。俺に電車男の半分ほどの勇気があればもうちょいここでも話せる面白い展開になったものを。財産になったものを。ってまあいろいろ猛省させられたこのドラマ、そしてスペシャル編、しかしおいおい、ラスト温泉かよ。混浴かよ。行き過ぎでしょう。もっと手前でとどまってほしかったなあ。過去の俺のレベルとかけ離れすぎてしまって……の反面最後までお互い敬語なのは評価できましたわ。敬語だけどエルメスのは全くよそよそしくないのが不思議。こないだ『エジソンの母』の打ち上げでリアル美咲とちょっと話してみたらエルメスとも鮎川規子とも別次元のキャピ感というか「なるほど……」って思いました。どうやってもこの人「冷たい美人」になりえないわけがフワッとわかったというか。ってここで本編のほうに話戻させてもらうけど、コメディ仕立て要員にすぎないことは先刻承知とはいえ桜井って男の存在がつくづく邪魔だったねぇ。婚約者騙ったり偽電話かけたり勝手に着信拒否にしたりのあれって、当然すぐバレるんだし、だからこそ本筋からはいつも無視されて空回りして頭越しに辻褄合わせられまくってるわけで、そのスペース使ってネット住人の生態描いてくれたほうが当然レベルアップできたわけで(あ、しかしそういや桜井も住人の一人ってか)、とにかくやっぱ居ないほうがよかったですね、桜井。
■電車男DX 最後の聖戦■ は? なんやこりゃ? 電車男の続編だよな、これ。間違いないよな。ぽかーん……、て次第で、オバカモードにも方向性ってものがある、原作とは無縁みたいなんで仕方ないっすか、て問題じゃない。自力と他力の境界を抹消してオカルトに走った時点で恋愛は無意味化というかそもそもそれ以前のレベルで、えーと具体的には、運命のブラックパールとやらを探しにタヒチで陣釜と別れて単独行動開始のあたりでDVD停めてそれっきりですわ。時間的にはたぶん真ん中くらいかなあ。ツヅキ観る気なし。電車男ヲタの俺がこんなってことで、このドラマのヒドサは伝わりましたでしょうか。御参考までに。
■電車男(映画版)■ 中谷美紀のエルメスってなんかこう……、わりと純粋無垢&天然に見えた伊東美咲エルメスに比べると中谷エルメスって、がっついてる感じがしちゃうのね。やっぱTVドラマ版と比べてずっと展開が速いせいかなあ。「少なくとも私にはモテモテですよ」ってセリフがあんなに早く出てきたんじゃぁ……、って改めて考えてみるに、あのセリフの時点で伊東エルメスも中谷エルメスも告白しちゃってんだよね。電車男がそのあと勝手に絶望したり焦燥したりしてるのがむしろシュールなのね。わけわからんのよね。てか、エルメスって最初っから(初デート以前から)電車男に惚れちゃってるわけでさ。それが電車男自身にゃわかってない設定らしいのだが、外部からはミエミエってのがかなり興味を削いだというか、スリル不足のもとだったかな。電車男にゃ客観的試練が与えられてほしかった。しかしああ都合よく秋葉原で会えないでしょいくらなんでも。キスシーンに持ってくラブストーリールールではあの展開決定事項だったんだろうけど。広いエリアで都合よく会うと言ったらTVドラマ版でもビッグサイトに当選券(だっけ、なんだっけあれ。コミケのあれ)届けに行ったエルメスがヲタ全開の電車男らを見つけるシーン。あそこ、よかったねぇ。オタクは根っからオタクだという。ホッとしたね。恋愛なんぞに負けるなオタク魂、てなもん。あのシーンに比べてエルメスにモテるためにフィギュアをごっそり捨てようとするシーンは胸が痛んだなぁ。俺はオタクにはなれんが○○○○オのコレクションを理想的彼女のために捨てにゃならんとしたら迷わず恋愛を捨てるぞ俺は。進化論的本能のために本能的文化を捨てるなんてありえんですよ。ってTVドラマ版の回顧がらみはさておき、映画版……、TVドラマ版があまりに不釣り合いカップルだったんで、コメディ仕立てとは別にエルメスが格下男からかって遊んでる説もあながち捨てきれないわけだが、こっちは結構釣り合ってるんですごくシリアスドラマに感じちゃいまして。実際シリアスのつもりで作られてるみたいだし。スレ住人の中では家庭内別居夫婦(かな?)がやや気になりはしたもののいまいちみなさん存在感薄かったですな。アそうだ、エンドロールの後のあれ観て初めて気づいたんだけど(あの設定ならあそこも泉谷しげる使うべきだったんじゃないの、大杉漣じゃなくて……)、そっか~、TVドラマ版で颯爽と腕関節キメて電車内事態収拾したリーマン、映画版の電車男だったのかよ~~と。警察にも呼ばれてなかったとこ見るとさっさと現場から立ち去ったようで、どうも消えたい理由でもあったんかな? と気にはなっていたのだが……そうかぁ、ここではこんな泣き虫の冴えない電車男だった彼が、次のサイクルでは第二代電車男の誕生にあんなカッコよく立ち合って……、とまあ良さげな輪廻転生モチーフでなかなかですけど、だったら二代目、『電車男DX 最後の聖戦』で映画の広告見上げたとき「俺あんなカッコよくないのに……」じゃなくて「あのリーマン……」てちょっとは気づいちまえよ。で頑張って三代目誕生に立ち合ってこいよ。あんなつまんねー南国トホホドタバタに志持ってかれるくらいなら。