A Random Walk Down Wall Street(The Best Investment Guide That Money Can Buy) (13th Edition, Bruton G. Malkiel)をKindleで読んでみた、邦訳は「ウォール街のランダムウォーカー」、2百万部を売ったというミリオンセラー
著者は、1932年生まれ、プリンストン大学経済学博士、同大学経済学部長、大統領経済諮問委員会委員、エール大学ビジネススクール学部長、アメリカン証券取引所理事などを歴任、世界的な投信会社バンガードの社外取締役としても活躍した人だ
株式投資関係ではかなり有名な本で、内容はいろんな人が紹介しているので知っていたが英語版で読んでみた、英語のレベルは初級から中級で、金融や投資、税金などの専門用語もありわかりにくいところもあったが、Kindle翻訳の助けを借りながらも、それでもわからないところは読み飛ばして、とにかく最後まで読んだ
この本は初版は1973年、50年前だが、読んだのは最新の13改訂版である、最近のデータや事象なども織り込んでいるので古い本とは思えない
ランダムウォークの意味するところは、株価の短期的な先行きはいかなる理論を駆使しても、専門家ですら、予測できない、というものだ
この本で著者が主張していることは極めて簡単で、次のことに尽きると思う
- 金融資産の運用をするなら個別の銘柄を選ばずに、コアな部分はS&P500などの広範囲に分散したインデックスファンドに投資する
- 投資はタイミングを計らず、今すぐ積み立て投資を開始し、長期間保有する
この結論が正しいことを証明するためにデータを示し、株式投資の理論を批判し、著者提言の方法以外では継続して市場に勝ち続けることは「まれ」であることを説明しているのが本書である
著者の主張に同意する、この市場平均インデックスの投信ができたおかげで運用の素人でも長期間積み立て投資したり、一括投資をして、長期間保有できればかなりの確率で良い運用成果を得られるようになった、私も実践している
若い人ほど、給与天引きのようにS&P500(あるいは全世界株式投信)を毎月定額、積み立てすべきでしょう、それが生活防衛となり、将来のリタイアライフを豊かにしてくれるでしょう
結論は簡単だが、それを証明するのに膨大な量の記述があるのが本書であり、興味がある人は読んでも良いでしょうが、現役で働く忙しい人は結論だけ知れば十分でしょう
将来、金の心配をせずに済むように、特に若い人たちが知るべき知識だと思う、また、定年退職して退職金や貯金で投資を始めようとする人が損をしないために読むべき本だと思う