情報と物質の科学哲学 情報と物質の関係から見える世界像

情報と物質の関係を分析し、波束の収縮問題、心身問題、クオリア、時間の謎に迫ります。情報と物質の科学哲学を提唱。

物理法則は人間を説明できるか?

2019-06-01 10:51:34 | 情報と物質の科学哲学
原子に関する現象は、すべて量子力学で説明できる。
人間は、原子からできている。
故に、人間に関する現象はすべて量子力学で説明できる筈だ。
これが物理学者や物理還元主義者の考えです。

物理学者らがこのように確信するようになった切っ掛けはワトソン、クリックらによるDNA二重螺旋構造の発見です。
この発見以来、遺伝子工学は目覚ましい進歩を遂げています。

ノーベル賞受賞者の利根川進らは人間に関する現象はすべて量子力学で説明できる筈だと主張しています。
クリックは生物物理学から脳科学の研究に移り、意識の謎もいずれ量子力学で説明できると言います。
数学者、宇宙物理学・理論物理学者であるペンローズは、脳ニューロンの量子揺らぎで意識を解明できるという説を「皇帝の新しい心」や「心の影」で述べています。
クオリアの伝道者である茂木健一郎は、クオリアもいずれ物理法則で説明できると主張しています。

ここで、次のような人間の行動を考えます。
ある人が歩いて交差点まで来ました。
信号が赤なので止まりました。
信号が青になったので横断歩道を渡りました。

さて、これらの一連の行動を物理法則だけで説明できるでしょうか。
それは、原理的に不可能です。
何故なら、この人間は交通規則に従って行動しているからです。
交通規則を物理法則で説明することは不可能です。
物理法則で説明できるのは、人間の運動に関する部分だけです。

人間の運動が物理法則にしたがうのは必要条件ですが、十分条件ではありません。
物理学者は、この十分条件の部分を敢えて無視します。

詳細は、パソコンサイト 情報とは何か 情報と物質の関係から見える世界像 を是非ご覧ください!


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