物質現象は、物理法則で完全に説明できる。
脳も物質から出来ているので、脳や心に関する現象は物理法則で説明できる。
これが哲学者が唱える物理主義(物理還元主義)というものです。
哲学の教科書には今でも出ています。
当ブログでは、情報概念を用いて物理主義は成り立たないことを述べて来ました。
今回は、心や意識という超難解なものではなくコンピューターに関する現象を物理主義だけで説明できるかについて分析します。
コンピューターが物質で出来ていることは自明です。
従って、コンピューターに関する物質現象は物理法則で完全に説明できることも自明です。
しかし、コンピューター内を行き来するパルスが数値情報を担うことや、コンピューターが計算を行っていることを物理法則で説明することは原理的に不可能です
物理学は、パルスの電圧や電流について説明できますが、このパルスが情報を表現していることは説明できません。
物理学は、物質が情報を表現することに関しては何も言えないのです。
従って、コンピュータに関する現象を物理法則だけで説明できるとする物理主義は成り立ちません。
同じ理由で、測定器に関する現象も物理法則だけでは説明出来ません。
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