情報と物質の科学哲学 情報と物質の関係から見える世界像

情報と物質の関係を分析し、心身問題、クオリア、時間の謎に迫ります。情報と物質の科学哲学を提唱。

量子現象は情報物質現象である

2019-05-12 16:27:02 | 情報と物質の科学哲学
量子現象に関する測定は、対象の物理量に力学的かつ予測不能な影響を与えます。
測定値は、測定器と量子の物理量との相互作用によって定義され創発される情報です。

光子の偏光や電子のスピンなどの測定値には測定器に対するシステム依存性があります。

量子状態の絡み合いは、物質現象としてではなく情報物質現象として理解すべきものです。
ベルの不等式は、粒子の物質的絡み合いではなく量子情報の絡み合いを扱う式です。

測定によって得られる情報を用いて量子現象を説明しようとする限り
「測定と無関係に確定した物理量が実在する」
としたアインシュタインの主張には根拠がないことが分かります。

古典物理学の基本的性格:
測定は、対象とする物理量に本質的な影響を与えない。
測定と無関係に決まった物理量が実在する。

量子力学の基本的性格:
【測定が本質的役割】
      ↓
【対象と測定器の相互作用によって測定値情報が確定し実在化】
      ↓
【情報概念が不可欠】
 この情報概念は、情報理論の確率的性格を持つものではありません。

物理学者の情報概念は、情報理論のものか日常的なものかの何れかです。
これでは情報概念が本質的役割を果たす量子現象は決して理解できません。

量子力学は、量子レベルの現象を
(1)物質現象として説明する理論ではなく
(2)情報物質現象として説明する理論として理解すべきものなのです。

次のような奇妙なタイトルの本があります:
筒井泉『量子力学の反常識と素粒子の自由意志』、岩波科学ライブラリー179(2012)
コンウェイとコッヘンによる自由意志定理が簡単に紹介されています。
素人にはチンプンカンプンです。

詳細は、パソコンサイト 情報とは何か 情報と物質の関係から見える世界像 を是非ご覧ください!





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