哲学者は、サーモスタットに意識があるかないかということについて真剣に議論しています。
例えば、チャーマーズの大著『意識する心ー脳と精神の根本理論を求めて』にも数ページにわたってこの議論を行っています。
その中で、”サーモスタットと脳には何の違いもない”と主張しています。
これは事実に反する暴論です。
何故なら、サーモスタットは機械であるのに対して脳は生命体だからです。
機械と生命体を同一視することは出来ません。
サーモスタットに関する現象は物理法則で完全に説明できますが、脳に関する現象は物理法則だけでは説明できません。
脳も物質なので物理法則だけで説明できるとする物理主義は、根本的に間違っています。
何故なら、物理主義はニューロンが情報を運んでいるという事実を説明できないからです。
情報概念は、物理学の対象ではありません。
哲学者たちは、よく前述のような暴論を吐きます。
彼らは、もともと議論好きな集団なので好き勝手な主張をし合って議論を楽しんでいます。
あらゆるものに心があると主張する汎心論もその類です。
哲学者が好き勝手な主張を科学の分野(例えば脳、人工知能、ロボット)で行うと、一般の人に混乱を与えます。
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