亀の歩みで

急がず、慌てず、IT文化を楽しめたらいいと思っています。

それでもボクはやってない

2007-03-01 12:13:02 | Weblog
先日ふと思い立って映画を観たいと思い、ずいぶん話題になった「武士の壱分」を観ようと上映している映画館を検索したところ、渋谷でのみだった。
ところが そのページで目にとまったのが、今年になって、NHKに夫妻で出演した「シャルウィダンス」の周防監督が11年ぶりにメガホンを取った「それでもボクはやってない」の文字。
こちらを観に行きました。
普段、通学や通勤で混んだ電車で痴漢に会った経験をした人は沢山いるとおもいますが、以前痴漢の冤罪で職を失い、裁判でようやっと無罪を勝ち取った人が思い浮かびました。
鑑賞後は爽快感は全くなく、いわゆる「お上に歯が立たない」気持ちのやり場のない思いでした。
思いがけず、鑑賞後に周防監督が来られて、映画を作る経緯から、司法への警鐘、検察や裁判官の実態などの話を聞きました。
聞きながら、日本は三権分立国家で、行政は最近になって、マスコミが談合や、税金の使われ方を取り上げだして、多少は国民の監視が届いているところがあり、立法は、国会議員が何をしているか、これも選挙という機会がありますから、国民の目が光っていると思われます。
しかし、司法について、国民は手がだせず、裁判官の結審が必ずしも正しく行われていなくてもそれを受けなくてはならないという現実を知る映画でした。もちろん控訴という手段はありますが、そこまでしないで正は正の結審をして欲しいのが被告にされた人の感情です。「冗談じゃない、なにもやってないのに」というところでしょう。
裁判は公正にされなくてはなりませんが監督の話では 現状は、裁判官自身の出世が絡んできて、
「白」なのに「黒」とする事件が結構あるようです。
裁判官を私たちが裁くことはできるのでしょうか。たしか最高裁の判事の選挙があると思いますが・・・最高裁は複数の判事で裁きますが、他の裁判ではひとりの判事の判断に拠る結審です。ここで間違いの判決があるということでしょう。