空の道を散歩

私の「仏道をならふ」の記

甲状腺の検査

2016-07-20 00:38:40 | 健康・病気

 今日、甲状腺の検査のため、専門医のいるクリニックに行った。

 高コレステロールと骨粗しょう症の治療に通っている漢方クリニックで、頸動脈のエコー検査をしたとき、甲状腺に影がある、血液検査ではがんなどの異常は見つからなかったが、念のため専門医に見てもらった方がいいと言われた。そこで紹介されたAクリニックはたまたま私が住んでいる市にあって、電車で2駅のところにある。予約の電話を入れたとき、1か月先しか予約が取れないといわれ、どれだけ混んでいるのだろうと少し心配だったが、予約時間からそれほど待たされずに診察室に呼ばれた。

 院長は男の先生で、有名な甲状腺専門病院などで大勢の患者を診た経歴がホームページで紹介されていたが、私の担当は中堅といったふうのD先生という女性医師で、問診も丁寧で分かりやすい。何より、こちらの言い分をきちんと聞いてくれるのがよいと思った。

 私は20数年前に右甲状腺にポリープが見つかって、全摘手術をしている。左まで摘出するはめになっては困る。

 まず、エコー検査(超音波検査。断層撮影法)を受ける。すぐに結果説明をしてくれた。影が3つほどあって、1センチ以上のが1個、1センチ以下が2個映っている。その影が悪性かどうか、細胞液を採って検査すると言う。診療明細書には、「甲状腺穿刺又は針生研、細胞診(穿刺吸引細胞診)」と表記されていた。

 以前、右の甲状腺を取ったとき、初め診察を受けたときは、それほど腫れてはいなかったが、悪性か良性か見るために、注射で細胞液を採取した。帰宅後、みるみるポリープが大きくなって、気管や食道を圧迫し、呼吸しにくくなったり、水さえ飲みにくくなった。たまたま年末だったので不安を抱えたまま年を越し、病院が開くとすぐに病院へ行って、即手術という事態になった。

 その時の体験を話すと、稀にそういうこともあるという。注射針を抜いた後、内出血が止まらないために起こるのだそうで、少量だと血液は細胞に吸収されるのだが、内出血が止まらないと、大きく腫れてしまうのだそうだ。

 そんなことにならないように、採取後5分間は看護師が注射をした跡を押さえている、その後10分間は自分で押さえていてもらう。その後、出血が止まったかどうか確認してから帰ってもらうので、心配はないと言った。

 右甲状腺を摘出したのは大学病院だったが、そんな説明はおろか、注射した後、出血を止める処置もしてもらった記憶がない。大体、患者への簡単な説明もなく、まず手術ありきで進められていく。手術日を決めるという段になって、私がちゃんとした説明をしてほしいと言ったら、担当の教授はびっくりした様子で、あわてて助教授に説明をさせた。まだ、インフォームド・コンセントという言葉が一般的でないころの話だ。

 今から思えば、大学病院に行ったのが間違いだった。甲状腺専門病院を紹介されたのだが、その病院は我が家からは遠く、我が家の目の前にその大学病院があったので、そこで診てもらうことにしたのだ。甲状腺専門病院で診てもらっていたら、手術をしなくても済んだかもしれないとずっと思っている。術後、麻酔が切れるときに痛みがひどくて、とても苦しい思いもした。

 担当の教授は腸の難病の治療で有名な先生だったが、甲状腺に関してはどれだけ見識があったか疑問だ。手術後も、教授の回診というくだらない儀式に患者まで動員された。患者よりも教授の方が威張っているのだ。

 ということで、エコー検査の後、看護師さんによる血液採取。そのあと、また診察室に入って、D先生がエコーを見ながら、細い注射針で細胞液を採取した。

 注射を刺すときのチクっとした痛みの苦手だが、この時はとても痛かった。針を刺したときだけでなく、細胞液を採っている間中、痛かった。こんなに痛いのだから、内出血するのは当たり前だと思った。

 歯医者でもそうだが、私は診療台の上では異常に緊張して(今日はリクライニングシートだったので、いくらかましだったが)、終わるとへとへとになる。どんなに緊張すまいと思っても、体ががちがちに固まってしまうのだ。

 先生が話されたように、出血が止まったことを確認して、今日の診察は終了。結果は2週間後に出る。

 万が一、以前のように腫れてきたときのために、診療時間内ならいつでも来院するように、診療時間外のときは、提携している救急病院へ連絡するようにと、連絡先のメモを渡された。いくら時代が違うと言え、大学病院とのあまりのサービスの違いに驚いた。

 もうひとつ驚いたのは、診療費。検査を3つもしたとはいえ、5000円以上もかかった。70歳を超えた先月からは、それまで3割だった自己負担分は2割になったが、医療保険がなくて全額支払いになると、たった2時間の診療で2万5000円にもなる。

 医療費がなくて、検査も受けられず、治療も受けられない人にとって、金の切れ目が命の切れ目だなあと、いろいろ考えさせられた。

 

 


蓮を見に~唐招提寺、万博記念公園~

2016-07-09 11:07:39 | 日記・エッセイ・コラム

 唐招提寺の蓮

 絵の題材に使うための写真を撮りに、1DAYチケットを使って、唐招提寺の蓮を見に行った。

 戒壇院横の蓮池が好きで、毎年のように行っているのだが、今年はつぼみが全く見当たらず、株も少なく、池には雑草が生い茂っていた。

 庭仕事をしていたおじさんに伺うと、天候不順のせいで、蓮の成長が良くないそうだ。

 縄文蓮や鑑真和上ゆかりの中国の蓮が育てられている鉢植えの蓮も、時間が遅かったせいか、閉じていたり、つぼみばかりで、全くの期待外れ。 

 奈良では、唐招提寺、薬師寺、喜光寺を回る西ノ京ロータス・ロードというのがあるが、薬師寺まで炎天下を戻る気力がなくて、唐招提寺東口のバス停からバスに乗って、奈良に行った。

 奈良町で洋服屋さんをしている友人に会うためだ。

 この友人とは、東大寺でダライ・ラマ法王の法話が開かれたとき、隣にいた人で、良い席を取るために2時間以上前に行ったので、いろいろ話をしているうちに、ダライ・ラマ法王を尊敬していることや、両親の介護をしているという共通点もあって意気投合し、友人になった。

彼女の店で扱っている服が気に入り、彼女の的確な助言もあって、奈良に出かけるたびに服を買っている。

おしゃれでない私が、唯一、まともな服を買っている店だ。

その日は彼女はご両親が入院している病院に行っていて、お姉さんが店番をしていた。

そのお姉さんとも話が弾み、今回も予算をはるかにオーバーしたが、2着も買ってしまった。

万博記念公園日本庭園の蓮

 ということで、肝心の蓮の写真が撮れていないので、昨日、インターネットで知った万博記念公園の蓮を見に行ってきた。

 7月18日までの金・土・日曜日、早朝観蓮会が開かれているのだが、早起きできなくて、昼前になった。

 早朝に咲いた蓮は閉じてしまったらしいのだが、広い蓮池一面に、ピンク、白の蓮が無数に咲いていた。

 夢中で写真に撮る。こんな広い対象物は、小さなデジカメでは無理で、一眼レフのカメラを持ってくればよかったと思う。 

 立ったり、座ったり、池を二週ぐらいして、写真を撮った。いつまで見ていても飽きない。

 万博公園の日本庭園がこんなにいいとは知らなかった。平日で、小雨日和だったこともあって、人も少なく、蓮以外にもいろいろな木をみたり、散策を楽しんだ。

 これから、季節ごとに訪れてみたいと思う。