ホテル・ルワンダ

『ホテル・ルワンダ』

　実話を基に作られているだけに、観てみたいと言う気持ちと、あまりにも重いテーマに当日まで散々悩んだ末観てきた。

　１９９４年、ルワンダで民族間の大規模な抗争が勃発。
ホテル支配人のポールは家族を守るため、虐殺者達との交渉に奔走する。
しかし大量の難民がホテルに押し寄せ、事態はますます混沌としていく・・・

　同じ民族同士でどうして争わなきゃならないのか・・・？
日本の中でかつて藩同士で争っていたのと同じようなものなのだろうか・・・？
争いたくない人々と、異なるものを受け入れたくない人々。
異なるものを受け入れたくない人々は、身体の中には同じ血が流れているのに、
種族が違うと言うだけで「ゴキブリ」扱いして排除しようとする。

ラジオからの過激な放送に刺激され、民兵組織はどんどんと膨れ上がっていき、
群集心理もそれに拍車をかけ、大量虐殺へと発展していく。
観ていて目を覆いたくなるような悲惨な光景が次から次に映し出される。

そんな中で、ただ一人家族や避難民を救うために走り回るポールの必死さや
辛さや哀しさがひしひしと伝わってきた。

蓄えていた食料も少なくなり、避難してきた人達のための食料を調達しに行った帰り、
川沿いの道を行けば検問に合わないで済むと教えられ、靄の中を進んでいるうちに
道を外れたのか、車はガタンガタンと揺れ始め、様子を見るために外に出て、
そこで目にしたものは・・・

ほんとに、身を切られるように辛い、恐ろしい光景がたくさん出てくるけど、
自分の信念に従い、それを貫き、守り通したポールと、ポールを信じてついてきた
ホテルの従業員や家族や難民達が最後に辿り着き、掴み取ったもの。

最後に流れるアフリカの音楽が歌声が心洗われるようだった。

０６/０２/０８　【　◎・☆　】
※　　◎・・・よかった　○・・・まあまあ　△・・・もひとつ　☆・・・おすすめ